男は旗 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334742188

感想・レビュー・書評

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  • 船上レストラン兼ホテルのシリウス号に次々と個性的な面々が集い、冒険目指し出港する。

    稲見一良9冊の単行本のうち、5冊目に当たる本書は、まだ体力を保っていた頃の最後の長編。切れは無いけど、愛しい登場人物たちが縦横に活躍する。

    日系三世の美少女シャーリーが出港を前に二式飛行艇を博物館からまんまと盗み出す。切実な必要に迫られての盗みではない。遊びである。しかし稲見一良は、二冊目の長編「ソー・ザップ!」でもそれぞれの技を競い合っての四人と一人が命のやり取りをした。いうなれば命をかけた「遊び」であった。短編では、まるで遊びのように老人と少年が米軍基地から米軍機を盗み出すラストもあった。

    社会倫理から無縁の所で、男の「美しさ」を求めた稀有の小説群が稲見一良の小説だろうと思う。

    「変なことを伺いますが、ブックさんが書いてこられた小説はどんなものですか?いわゆる純文学というやつですか?」
    「初めから終わりまで、つまらない言葉の羅列に尽きるシロモノをジュンブンガクという。だが、眠れない夜、睡眠剤として効果がある、と言った男がいる。第一、純文学とか通俗文学なんて区別するのは日本だけだ。私が書きたいと思うのは、ハルヲ・サトーのいう″根も葉もない嘘八百″ だ。物語の中の男や女 と一緒になって、ワクワクドキドキする小説だ」(219p)

  • 冒険、友情、知恵
    とっても面白かったです。

  • こういう本、大好きです。海賊の血を引く安楽さんと個性あふれる仲間達。もう少し冒険が長く続いてくれたらよかったのになあ〜と思わせる痛快娯楽小説。そしてチョックの存在が又。一読の価値あり、ですよ〜

  • ハードボイルド系だと思っていた作者が書いた冒険活劇。わりとハチャメチャだけど面白い。前半はいろいろな技能を持った仲間が集まり、後半は冒険の旅の話。宝の地図とか、それを狙う悪者だとか、いつでも格好いい船長だとか。でかい冒険って最近見てないなぁ。この後しばらく冒険ものを好んで読むようになった記念の一冊。

  • 新潮文庫で絶版になった本がこのところ他社から出るようになりました。これもその一冊。光文社文庫はミステリの発掘・復刊に力を入れている出版社で、変な方向に行ってしまった講談社などよりよほどいい仕事をしている。大資本に買い取られそうになったホテルとして営業する船が、新たに海へと乗り出していく宝探しの物語なのですが、ファンタジーとして楽しい。子どもの頃に読んだ本を思い出すような楽しさがあり、稲見作品の中でも大好きな一冊。表紙は残念ながら新潮文庫の方が好きでしたが、復刊してくれて嬉しいです。このホテル、モデルは沼津市にあったホテル・スカンジナビアだとか。残念ながら現実のホテルは廃業してしまいましたが、素敵な船でした。泊まってみたかったな。

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