- 本 ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334743055
作品紹介・あらすじ
ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。ネタが拾えれば、と軽い思いで肝試しのメンバーに会った鹿角。それが彼女自身をも巻き込む戦慄の日々の始まりだった。一人は突然の死を迎え、他の者も狂気へと駆り立てられてゆく――。
著者の実体験を下敷きにした究極のリアルホラー!
感想・レビュー・書評
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退屈すぎるくらいの序章。なんでこれが売れてんだって思うくらいの日常回。
それが恋しくなる中盤。
まともじゃない。普通そうはならない。
急に満ち潮に見舞われたような感覚。冷たい恐怖の海がじわじわ這い寄ってくる。黒く、巨大な確定演出があった。
夏に読みたかったぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の怖い話を読みたくなって、書店で巡り合う!
締め切りに追われる主人公のホラー作家【鹿角南】のもとに旧友からメールが届く!?
廃墟に肝試しに行ってから奇妙な事が起きている・・・
作品のネタに使えればと思い、肝試しメンバーと食事会をする事になったが、彼女自身 食事会の後に奇妙な出来事に巻き込まれていく事になる・・・
本書を読んでいて私が過去に体験した事を思い出しました。
私が20代の頃、杉沢村という都市伝説が流行りました。
杉沢村というのは大量殺人が起きて廃村になり、地図から消えた『村』その場所を特定するのが流行ってたような気がします。
暇な私達は、レンタルビデオや雑誌などで情報を集め『夏になったら杉沢村を探しに行こう』という計画をたて始めました。
誰の車で行くかとか、何処に泊まるとか、ついでにどこに寄って来るかとか話は盛り上がって行きました。
そんな中で誰からともなく、地元の心霊スポットの話になりました。
その場所は、その時点から10年ぐらい前に【近所のお爺さん】が首吊り自殺をした木がある場所で、SAから近い場所ではあるのですが、使われなくなった林道のよう細い砂利道があり、昼間でも薄気味悪いような場所です。
自殺したお爺さんの幽霊が出るという噂があり、当時の中学生にとって肝試しにはもってこいの場所でした・・・
同級生の兄を含む中学生3人で、【お爺さんの木】の場所に肝試しに行ったらしいのですが、3人のうちの一人(以降『T君』とします)がその木の下から離れようとしなくなったのです!!!
T君はは木を見上げ続けていたそうですが、その友人達は無理矢理引っ張って連れ帰って来たそうです・・・
しかし、次の日からT君は学校が終わると毎日その木の下に行くようになり、酷い日には学校をサボって木お見上げに行くようになってしまいました!!
それを気味悪がったT君の親は無理矢理 木から引き離して連れ帰りました。
しかし、また次の日も学校に行くふりをして木の下に行っているという事が続き、学校に相談しても病院に連れて行ってもどうにもならず、最後はオガミヤサンに祓ってもらい木の下には行かなくなりました・・・
T君はその後、精神を病んで引き篭もりになってしまったそうです。
若かった私達は杉沢村を探しに行く前に、勢いを付けるために『取り敢えず今からお祖父さんの木の場所に行ってみようか!』と言った瞬間・・・
部屋の電気が消えました
突然の事に、さっきまで盛り上がっていた誰も口を開けませんでした・・・
電気は1分後ぐらいに再び着きましたが、私達の肝試し熱が再び灯ることはありませんでした・・・
今思うと、電気が消えた事にビビってお【祖父さんの木】の場所に行かなくて良かったと思います。
行っていたらもっと嫌な事が起きていたかもしれません・・・
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ホラー作家・鹿角南のもとに、疎遠になっていた旧友からメールが届いた。
ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙なことが続いているという。ちょうど肝試しをテーマにしたホラーを描いていた鹿角は、ネタが拾えればと肝試しメンバーに会う事にしたが、それが彼女自身をも巻きこむ戦慄の日々の始まりだった。
実話怪談風のホラー小説。説明によると、著者の加門さんの実体験を下敷きにしたリアルホラー小説、との事です。
文章は淡々としており、派手な演出などもない。起こる怪異も、急にテンションがおかしくなり身なりに構わなくなる旧友や怖い夢、原因の分からない体調不良など、他の要因から起こっても不思議ではない事ばかり。
確かに、実体験だとしてもあり得るかも……? というリアリティがあります。
普段実話怪談というジャンルはあまり怖いとは思わないのですが、これは何だか怖かった。派手さはないし劇的でもないし、実話から小説にするにあたりわざとらしく目につくような脚色めいたところもない。でも怖い。
日常に這い寄るような恐怖、現実と地続きにある異常がリアルでぞわぞわします。
創作物としてもっと派手な怪異が起き、起承転結のはっきりした話が好きという方には合わないだろうと思うし、好みの差も出やすい本だとは思いますが、私は結構好きでした。
やっぱり肝試しなんかするものではないですよね。心霊スポットって一概に霊が出るとか出ないとかだけではなく、不審者が多いだの地形的に事故が起こりやすいだの有毒ガスが発生しているだの、別の理由で人が寄り付かなかったり、心霊スポットに行ったことがきっかけで精神的な病を発症したりする場合もあるので、面白半分で近づかない方が良いですよ。本当に。 -
雑に読んだせいなのか、よくわかりませんでした。他に読む本もあり、もう一回読むこともありません。
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怖かったー!
じわじわきいてくる陰湿な感じ。
ほどよい現実感が、本当にあった話を聞いているようでリアルだった。 -
じわじわと背後に忍び寄ってくるような
得体の知れない怖さを感じる。派手なシーンを求めたホラーではないので好みは分かれるかもしれないが、こういうのが1番嫌な怖さが後を引く。
身近なあの人最近雰囲気変わったな、あんな性格だったっけ?と感じた時はもうすでに遅い。 -
祝山の意味を知ったときが1番ゾゾっとなった
主人公の作家が怖がりには思えないのが気になったが、ホラーとしてはまぁまぁ楽しめたかな
肝試しなんかは行かないに越したことはない! -
とても恐ろしい物語だった。ストーリーのテンポが速く、引き込まれた。話自体はよくある肝試しなのだが、妙にリアリティがあり、フィクションと現実を切り離すことができない。山の由来が明らかになった場面は、伏線回収のような納得感があったが、全ての謎が解明されるわけでもなく、ラストにも不気味さが残った。
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ずっと読みたかったので一気読みしてしまった!思ってた以上に面白かった!そして怖い!
著者プロフィール
加門七海の作品





