彼女について知ることのすべて (光文社文庫)

著者 : 佐藤正午
  • 光文社 (2007年11月8日発売)
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  • 本棚登録 :124
  • レビュー :15
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334743345

彼女について知ることのすべて (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ーーー
    その夜わたしは人を殺しに車を走らせていた。突然、停電のため暗闇が街を襲う。そして二時間後、事件はすでにわたし抜きで起こってしまっていた。--わたしは小学校の教員。愛した女には危険な愛人がいた。ふたりで殺害計画を企てるが……。男は約束を守れなかった。女は実行した。思いがけない結末。ふたりを待つ現実。切ない「重い」が胸を打つ傑作長編。

  • 長い!ちょっと、無駄に長いと思ってしまう。淡々と物語が進むし、その上時間軸がころころ変わるのでかなり読みにくい!
    人によってはこの読みにくさを“読み応え”ととる人もいるのかもしれないけれど、僕にとっては単に読みにくいというだけのことでした。

    そもそも、この主人公。
    だめな男過ぎる。
    人の親切や気持ちを考えようともせず、
    自分の保身を一番に考え、
    小心者で、
    トラブルが起きても現実からは逃げ回るばかり。
    そのくせ要らない事をグダグダ思い巡らせてばかりいる。
    何ともすっきりしないやつ。

    これだけの物語をずっとこの男の視点から読み進めてきて、好感を持てる部分がひとつも見つからないとか。なかなか無い事と思いますけどね。

    ただ、
    個人的にはさもすれば自分もこの主人公になり兼ねないなと思わされる事もあり、その度にほろ苦い気分を味わいながら読了しました。

  • ミステリアスなタイトルです。
    「わたし」が知る彼女のすべてを語っても、彼女を語りつくせないのです。

    「その夜わたしは人を殺しに車を走らせていた」

    ありきたりな冒頭の一文でも、タイトルの後に目にするとひきつけられます。

    彼女との約束は10時。車で約束の場所に向かう途中9時、突然町中を闇に包む停電。2時間後、町は光を取り戻します。

    「事件はすでにわたし抜きで起こってしまっていたのだ」

    彼女を知るためには、事件の結末に至る過程も、そして事件の後の彼女の影と実像もたどらなければ、この小説の旨みを味わうことはできません。

    作者は時間軸を巧みに操りながら、すべてを理解するのは難しそうな登場人物をタイミングよく登場させます。
    読者が登場人物を理解したつもりになると、彼らの思いの奥深さを少しずつ披露し、期待を覆して読者を突き放します。

    読み終えてもなお、結末の向こう側に残る不確かさは、読み手が自由に想像を巡らせるための自由です。

  • うーーーん。
    類は友を呼ぶ?みたいな、ちょっとはっきりしない人ばっかり出てくるなーと。
    佐藤正午作品の中ではあまり好きではないかも。

  • 場面がコロコロと変わりすぎて、読んでいて難しかった。

    読みにくさもあってか、何となくスッキリしないな

  • ダメ人間しか出てこない本(- -

    もの凄く些末な心象や情景の描写を折り重ね
    壮大な詩でありレクイエムでもある作品に仕上げてある。
    ただし(わざと)時間軸を一度バラバラに解体し、
    それを思い出すままに、といった感じで
    再構築してあるので、とても難解な印象を受ける。

    リアルという意味では、この上なくリアル。
    記憶の断片が「泡のように」浮かんでは消える感じが
    よく表されているし、伝わってくる。
    そして、それだけに読むものに不安感を抱かせる。

    一応「ミステリ」に分類してはみたが、
    純粋な謎解きという「いわゆる」ミステリではない。
    殺人事件も起こりはするが、それは実は主眼ではないし。

    読むものを捉えて放さない不思議な力を秘めているが、
    好きかと問われたら、あまり好きな方ではないなぁ...
    私はもっと「エンタテインメント」が好きなので...

  • 最初の一行が衝撃的で引き込まれたけど、読み終わってみるとなんかスッキリしないなー。

  • 佐藤正午の恋愛小説ということになるが、物語はミステリー調で進められる。いきなり殺人を感じさせる出だしの中で謎が解き明かされないまま、時間や人物関係が錯綜するような書き方に少々戸惑う。人物を男とか女とか人間関係を特定させない表現などはこの小説の書き方の味なのだろうが、少々長くなってきて最後は疲れてしまった。商業的に失敗したと他の本の解説にあったが、正しく評価されていないのかも。もう一度落ち着いて読み直すべきかも知れない。

  • ちょっと難し過ぎた。
    小さな歯車が、たくさん噛み合ってる、精密機械のような感じ。
    時間軸、環境、心模様など、様々なものが入り乱れたり、被さったり...
    再読するのが最適な作品のようだが、私は一回しか読まない主義なので...

  • 全編に渡ってくすんだ色彩をイメージさせるストーリーと語り口だった。ただしラストシーンだけは別。

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