完全犯罪に猫は何匹必要か? (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 1663
レビュー : 178
  • Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334743802

作品紹介・あらすじ

『招き寿司』チェーン社長・豪徳寺豊蔵が破格の金額で探偵・鵜飼杜夫に愛猫の捜索を依頼した。その直後、豊蔵は自宅のビニールハウスで殺害されてしまう。なぜか現場には巨大招き猫がおかれていて!?そこでは十年前に迷宮入りした殺人事件もおきていた。事件の鍵を握るのは"猫"?本格推理とユーモアの妙味が、新しいミステリーの世界に、読者を招く。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルに興味を惹かれたけど、ふざけ過ぎかなとも思ってすぐには手が出ませんでした。
    まあ、ある意味では相当ふざけていますけど~楽しかったので良しとしましょう。
    事件の舞台は、烏賊川が流れる烏賊川市。
    招き猫をシンボルにしている寿司チェーンの社長・豪徳寺豊蔵が、飼い猫を探してくれと依頼してきます。
    家賃を滞納している売れない探偵・鵜飼杜夫がいちおう探偵役。いちおうっていうか探偵そのものなんだけど、そう感じられないというか?
    ビルのオーナーで、なかなか綺麗で気の強い朱美も存在感あります。

    行方不明の太った三毛猫・ミケ子を探して、似たような猫を集めて連れて行く鵜飼ら。
    あちこちで餌を貰っている呑気な猫たちは急にさらわれてビックリでしょう。(エピローグでちゃんと元に戻して貰えるので大丈夫)
    豪徳寺豊蔵は招き猫の蒐集家とわかってきます。
    屋敷には年の離れた美しい後妻、先妻の息子、後妻との間の子たち、そして遠縁の居候も。
    ところが、豪徳寺が殺され、現場には巨大な招き猫が外門から移動して置かれていた‥?
    通りを歩いていて招き猫を見た目撃者はけっこういるのだが、証言は食い違う。
    じつは10年前にも同じ庭のビニールハウスで殺人が。迷宮入りしたままでした。
    葬儀でも一悶着あったりと、ユーモラスな展開。
    警部が「ダイイング・メッセージにはこだわりすぎない方がいい、クイーンの昔から、間違える元だ」とか、ミステリ好きにはよくわかるくすぐりが各所に。
    タイトルの意味もそれなりに納得。
    初読2011年5月。

  • 烏賊川市シリーズ3作目。旧表紙版で読みました。
    鵜飼さん、また保険証の心配してる…(笑)このシリーズの主人公は砂川警部なのか??と勘違いしてしまいそうになるくらい、探偵が仕事しない。…いや、今回はちゃんと仕事してたのか、猫探しの。このとぼけた探偵と助手がまたこのシリーズのいいところ。
    今回はあからさまな手がかりが提示されてたので、珍しくトリックと犯人は当たりました。動機の面とか便利屋殺しとか細かいところはさっぱりでしたけど。ミケ子の真相は予想外で、なるほどなぁという感じでした。猫好きの人は、三毛猫、と聞いてピンと来るのかな。今回も野球(カープ)ネタが嬉しい。東川さん野球(カープ)お好きなんだな。

  • つくづく思うに東川篤哉氏が大ブレークしたのは何故「謎解きはディナーの後で」だったのか?ということである。2011年度の本屋大勝を受賞しているが、氏のユーモアミステリの原型はそれ以前の、本作を含む烏賊川氏シリーズや、映像化された「もう誘拐なんてしない」でエンタメ小説としてほぼ完成されていたろうにと思うのである。

    しかしながらミステリファンにとどまらずさらに一般大衆受けを狙うに、お嬢様と執事というアイテムを行使したのは、氏のいかに売れるモノを創造するか?という力量の為せる技か?はたまた氏のブレーンや編集者との共同作業であったのか?ここは知る由もないのだが、映像化までされる一大ブレークを為したのは事実である。

    個人的には表紙の中村祐介氏の力は大きいのではないか?とも思う。近年のヒット作の多くに見られるかわいいイラストであり、数多の作家さんは表紙に使いたいのではないだろうか?

    今作は烏賊川氏シリーズの第3弾であり、探偵鵜飼杜夫とその弟子戸村流平、烏賊川警察の砂川警部と志木刑事、おなじみの顔ぶれがくりなすドタバタユーモアミステリである。笑いのツボはキャラに応じてそれぞれで、皆がボケつつツッコミもする。その多彩さはシリーズを追うにつれていささかも衰えず、現在進行いや進化形と呼ぶにふさわしいのだ。笑いの影には正統派ミステリのロジックもしっかり描かれており、今作は物理的アリバイトリックがメインであったが、その裏には心理的ゾっとする真相?まで匂わされており全体の完成度を底上げしている。

    謎解き~は未読であるが、ありきたりアイテム(お嬢様と執事)の行使よりは氏のオリジナリティ溢れる快作であると思うのだ。謎解き~から入った人々にも是非読んで欲しい東川氏の佳作である。

  • 烏賊川市シリーズ第三弾。長編。猫にまつわるものが色々と出てきてそれが物語の中心となっている。最初の方でミケ子の謎には気付いたものの犯行に用いられたトリックはさっぱりだった。第二の犯行も何故味噌汁がぶっかけられたのかも「???」という感じ。今回は砂川警部も大活躍。

  • 探偵物なのにとても読みやすい!グロい描写も無いし、怖くもないので誰でも楽しく読めると思います。個人的に表紙の絵の方大好きです。

  • ↓貸し出し状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00266089

  • ドラマで見て、原作を読んでみたくなった。やっぱり原作とドラマは違うなぁ。この話もドラマで見てたけど、途中で寝てしまい(笑)こんな内容だったのねf^_^;トリック云々よりも、鵜飼さんたちの会話がおもしろくて好きです☆ほかの作品も読む予定。わたし的には玉木宏よりも、コミカルな西島秀俊なんだけど、鵜飼さんのイメージは☆

  • 「2018年 POPコンテスト」
    「2014年 新入生におすすめの本」

    所蔵なし

  • あまり猫は関係ないような。
    しかし、サクサク読める。
    ギャグネタがそこそこお年を召した方世代かも。

  • 烏賊川市シリーズ。
    二作目が入手できず、飛ばして三作目(本作品)を読んでしまった。
    少し二作目を読んでた方が良かったところもあったけど(朱美さんとやけに親しくなってたりとか、流平くんが鵜飼の弟子になってたりとか)、概ね大丈夫。

    十年前、豪徳寺家のビニールハウスで医師が殺されたが、未解決のまま時は過ぎ、10年後同じビニールハウスでよりによって豪徳寺家の当主が殺される。
    鵜飼探偵は豪徳寺氏の生前に、失踪した三毛猫の捜索を依頼されていた。
    豪徳寺氏は回転寿司チェーン店のオーナーで、招き猫好き、回転寿司屋のマスコットはニャーネルニャンダースっていう等身大の招き猫で、豪徳寺家の門前にはニャーネルニャンダースが一対、阿吽像のように置かれてて、でもその一体が殺人現場のビニールハウス出口に移動していた。
    果たして犯人は? 動機は? 猫の行方は??
    みたいな。

    凄くしっかりしたプロットを、コミカルに仕立てていて、軽い気持ちで読んでると痛い目に遭う。
    第一作目の解説で(誰書いてたっけ)、こういうノリの作風にあえて進んだ東川さんをして「荊の道を選んだ」と評してるけど、良く分かる。
    一般読者評はともかく、業界から正当な評価を得難い、という意味だろうけど、そうだろうなぁ…。
    でも私は一般読者なので、本格ミステリとして(しかも質の高い)拍手を送りたい。
    それでも、シリアスな運びで読みたいなぁ勿体ない、と思ってしまうのは、コミカルタッチへの偏見なんだろうなあ。

    トリックも良かったんだけど、動機が、凄く良かったというか唸らされた。
    豪徳寺氏の猫狂いがそもそもの根元で、殺意を育ててしまっている。
    10年前の殺人と、猫失踪と、今回の事件が、一本の線で繋がった時の気持ち良さといったらない。

    あと、鵜飼探偵はともかく、刑事も結構冴えてるところが、このシリーズの好きなところ。
    探偵の引き立て役で終わらないというか、ちゃんと疑問を持って事件に接し、ふとした違和感を見逃さずに解決に結びつけるところが好き。

    アリバイトリックに利用されただけの真紀が非常に可哀想だった…

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著者プロフィール

作家

「2018年 『世にもふしぎな動物園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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