仮宅: 吉原裏同心 9 長編時代小説 (光文社文庫 さ 18-21 光文社時代小説文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334743888

作品紹介・あらすじ

虚栄と粋と張りを競い合う吉原が炎上し、仮宅商いを余儀なくされた師走。遊女・花蕾が行方を断った。その後、他の妓楼からも遊女たちが姿を消す。楼主たちが騒然とするなか、花蕾の死体が築地川に浮かんだ。廓の用心棒・神守幹次郎は、会所の男衆や身代わり左吉とともに必死の探索の末、幕閣より閑職に追われている直参旗本の屋敷を突きとめるが…。文庫書下ろし、長編時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • 元吉原から期間限定で仮宅営業の楼。
    当時の仮宅妓楼での暮らしってあぁそんな感じだったのか、と初めて知った。
    次作はちゃんと皆、本宅に住んでいるのだろうか?と勝手に心配している

  • 薄墨太夫だけじゃなく、染井太夫までも。。。
    いかに命の恩人とはいえ、ちょっとやり過ぎかも。
    今回は玉藻さんの才覚を改めて認識しました。きっといつの時代でも成功する感覚だと思います。

  • あいかわらず、俳句がちょっとあれですね。(^^;
    吉原という比較的狭い範囲を中心としているシリーズですが、今回は前作で焼け出されているので、活動範囲が広くなっています。
    主人公があんまりにももてすぎるのが微妙な読後感を。(^^;
    奥さんとも仲がいいしねぇ。(^^;
    ほとんど呆けてるっぽい金魚開発のご隠居がいい味出してます。
    一番得した人なんじゃなかろうか?(^^;

  • ラストで

  • ★2008年4月1日 27冊目読了『仮宅』佐伯泰英著 評価B

  •  吉原裏同心、何となーく読み続けています。吉原習俗紹介小説、的に読めるのが楽しい。

     今回は消失した吉原が再建するまでの、仮見世で事件が起きるので、お江戸のあちこちが舞台になります。そろそろ、お江戸の地図が欲しくなってきました。現存する地名も出てきますけど、今はもうない地名も普通に出てくるし。
     しかし、前回からの流れを受けて、主人公ageが強くなってきたなと。澪つくしの料理帳もそうでしたけど、時代ものってそういう傾向があるのかな。どんどん周囲からの主人公評価が高くなって、現状これなら、この先どうなっちゃうんだろう。

     埋まりゆく外堀の勢いを駆ってか、薄墨太夫も大胆になってますけど……私は幹どのと汀女さんのらぶらぶをもっと見たいぞー。

  • 1年ぶりの吉原裏同心。前作 「炎上」 のさなか行方を断った遊女を捜しますが、仮宅からお職に続いて、太夫までが姿を消す。やがて身代わりの左吉の協力を得て、あやしい御咎小普請にたどりつくと、そこには、珍魚を創り出すのに夢中の当主と、江戸の荷を上方に運んで高く売ろうとしている腹黒い用人が...
    作中、節目節目に神守幹次郎が俳句を読みます。本人は下手な五七五と謙遜していますが、今回はなかなかどうしていいのです。

    きらきらと 雪舞う子判 地獄かな

    殿様の み手に夢あり 冬金魚

    こぞの鐘 新玉の音 師走かな

    もっとも前作 「炎上」 の記憶があいまいで...

  • 2月-7。3.5点。
    吉原炎上のあと、仮営業。
    花魁が続けてさらわれる。足抜けなのか。
    相変わらすの大活躍。姉様とも仲良い。
    次作も期待。

  • 吉原が全焼してしまったので、再建するまでそれぞれ浅草界隈に散った妓楼。やはり塀に囲まれていない市井の中ではトラブルもたくさんのようで、次から次へと事件が起こります。
    会所の面々も見回る範囲が広く大変なようです。
    花魁が火事のどさくさに攫われたり、身受けされた遊女を逆恨みで追いかけたりと今回も裏同心大活躍です。
    薄墨とタメを張るくらいの花魁にも慕われ、薄墨には結構本気で迫られ、幹次郎もたじたじ。江女もさすがに複雑なようで。
    仮宅からまた吉原に戻るのに五百日だそうで。まだまだ戻るまでのエピソードがありそうですね。

  • 吉原が火事にあい 仮宅での営業
    お客様は 堅苦しいしきたりがなくなって 喜んでいたが
    おいらん道中など 吉原らしさがでるようにと、いろいろと楽しめるようにと 工夫をこらす。
    そんななか 花魁がさらわれて しまう!
    幹次郎が カッコいいです。
    そして 薄墨太夫の やきもち♪
    かわいいです( 〃▽〃)

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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