放蕩記 (光文社文庫)

著者 : 佐藤正午
  • 光文社 (2008年10月9日発売)
3.20
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  • 本棚登録 :39
  • レビュー :5
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334744908

放蕩記 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • なんでこんなもん書いたんだろうなっていうかんじかなあ。佐藤正午がまだ固まってない感じ。今まで読んだ中でいちばん競輪や競艇の話が出てこなかった。が、水商売のきれいなおねえちゃんは出てくる。文学青年っぽいといえばぽい。日本文学と海外文学からの引用多数、文体の模倣多数。でも、今読むと恥ずかしいんじゃないかと思ってしまう。読んでいるとあたまがぐらぐらするし、ところどころでははっとさせられる。佐藤正午をコンプリートしたいのならば、読めばいいのかもしれない。

  • この作家知らなかったけど村山由佳の放蕩記と同じタイトルだから読んでみた。こうまで破滅的に生きてみたら楽しそうでもあるけど、自分にはとてもできそうになくてファンタジーだな。

  • 佐藤正午の『ジャンプ』という小説は、コンビニにリンゴを買いにゆくといって消えたガールフレンドと取り残された僕の5年間の物語である。
    ミステリーとして絶賛されたそうだが、これはミステリではなく、紛れもなく優柔不断でやさしくって冷たくって少しシニカルな佐藤正午のいつもの話なのだ、と思った。
    主人公に対して、ああ俺ってこんな優柔不断できたねえ野郎だなと、フムフムとうなづくことはできても共感はできない。だから書評とか読むと、怒ってる女の人たちもいたりするのだろう。でもそれが佐藤正午のいいところなのだ。
    その頃、1991年に書かれた『放蕩記』を、自宅の本棚の奥から引っ張り出してきて読むことにした。自伝風に作った、これまた佐藤正午という他人との微妙なディスタンスをともってしか生きてゆけない男の物語で、この人の作風というものは変わっていないな、と、再認識した。
    で、そう考えると、僕も佐藤正午とつかず離れず共に生きてきた人間なのかもしれない。
    君が好きだといいながら平気で二股をかけるような男。お酒に酔ったときだけ笑う男。いつもは怒っているくせにここぞとばかりに下ネタをいう男。誰も信じられず自分のことも信用してないくせに、人に嫌われたり悪口を言われることを人一倍気にかけている男。
    決していい読者とはいえないけれど。
    『永遠の1/2』『リボルバー』『スペインの雨』『ビコーズ』・・うーん、僕は彼のどこが好きなんだろうか?
    彼の書く男たちはつきまとって離れない影のように僕の中にいるのだろう。僕自身と相似形でないにせよ。
    『タマネギ刻むと涙が出るじゃない。泣きたいときはタマネギ刻みなさい、泣けない訳があるときはね、それが人生の知恵、悲しい知恵。』
    『三百六十日、日日(にちにち)酔うて泥の如し』(放蕩記より)

    それから何年たっただろう。
    1991年に読んで2002年に読んだ「放蕩記」を、2012年の年末にまた読んだ。
    かつてぼくも、きっと、混沌の中にいて、最後には生きようと思ったんだと思う。
    さて、現在は52歳の自分、今ではラッキーなのか残念なのか「死のう」とは思っていないけど、なぜか「よりよく生きたい」という意思だけは若い頃より強靭になってきた。
    それはきっといいことか、偏屈さが増しただけのことか、あとがないからなのかわからないけど。
    この作品の主人公「海藤正男」氏が還ってきたように、ぼくもあと何度か沈みかけたら、その時はまたこの本を手にするのかもしれない。

    まあいい、とりあえず今宵もバーボンを飲んで眠りに落ちるとしよう。

  • むむむ。

  • 読んだのは単行本

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