- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334745981
作品紹介・あらすじ
智子はパニック障害の治療に専念するため仕事を辞めることにした。一緒に暮らす哲ちゃんと共に都心から離れて始めた新生活。細かな不安を抱えながらも、何気なく過ごしていく日常が、智子をやさしく癒してくれる。そんなつましい生活を続けるうちに、薬を手放せなかった日々がだんだんと遠いものへとなっていく-。ひたむきで一生懸命な「疲れた心」に響く一作。
感想・レビュー・書評
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さて、この本読み始めた時は
「なんだ、良くあるちょっとおしゃれなスローライフ系小説か。け!へそが茶を沸かすぜ」
と、思ったのですが読んでいくうちに仕事に打ち込み過ぎて心が壊れてしまった境遇や、いつかはお金の心配もしなければいけないけれどもとりあえずは心のメンテナンスの為に一度全てを投げ出す事の必要性が上手い事伝わってきて結局はなかなかいい話だったなあと。
心の病で重要なのは理解のあるパートナーですね。仕事していると誰でも心の沼みたいな部分にずぶずぶと嵌ってしまいそうな瞬間があると思います。そんな時に「逃げてもいいよ大丈夫大丈夫」と言われると逆にスッと楽になって、問題に立ち向かえるのを僕自身体験しているのでとても良く分かるなあと思える部分がありました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
パニック障害の治療のため、
都会を離れて生活を始める。
そこでの日常が、
こころを癒してくれる。
現代のこころに巣くう闇に、
きれいなひかりをあてて、
やさしく癒してくれる。
そして、救う。
仕事に疲れたら、
読んでみてください。 -
なんだ、レビューをまだ書いてなかったんだ!
久しぶりに読み返しました。たぶん4回目か5回目。
頑張りすぎていた智子が、肩の力を抜くことを学ぶお話、かなぁ。
ゆったりした生活の様子、心地よく読める文章で、ふうっと息を吐きたいときに読みたくなる一冊。
橋本さんの猫好きも存分に発揮されています。 -
ゴリラのおまじない、私もしたいな。
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寄り道しても、立ち止まっても、生きていることに変わりはない。
刺激ばかりが人生ではないと教えてくれる一冊。
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2022.1.26
三、四時間で読了。
この手の話は、過度に純粋で可愛く、妙に洒落てるのが多いけど
そこまでじゃない所がよかった。
都会でもなく田舎でもない空気感も◎でした。 -
パニック障害になり、仕事をやめた智子は都会を離れ、パートナーの哲ちゃんと田舎暮らしを始める。
料理に風景。穏やかな田舎暮らしの日々が智子の心に息を吹き込んでいく。
派手な展開はないけど、穏やかで優しい時間が流れ、読んでるこちらまで癒される。
一生懸命過ぎてはダメで心にはバランスが必要。
あぁ、誰も知らない田舎でのんびりと暮らしてみてぇ~と思える一冊。 -
心の病気になって苦しい時に、理解のある優しいパートナーがいて実家のしがらみからも離れる事が出来て、仕事は辞めたけど生活できて復帰を望んでくれる人と才能と場所があって。思わぬ大金も手に入って。
なんて恵まれた境遇なんでしょう。
みんなそんな環境に居れないから苦しむんだよ。
なんか共感できない、ぬるい感じでした。 -
両手に持てるだけのものを持ちたいものだな。