奇想と微笑―太宰治傑作選 (光文社文庫)

著者 :
制作 : 森見 登美彦 
  • 光文社
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本棚登録 : 1215
レビュー : 83
  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334746926

感想・レビュー・書評

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  • “人間失格”とは別の魅力を見た気がする。
    そして教科書以来の“走れメロス”は、ちょっと教訓めいて一つの舞台作品のように勢いと迫力を持って迫ってきた。
    森見ワールドの構成要素としての視点でも面白かった。

  • 太宰の作品も楽しいし、森見さんの解説も楽しい。
    なんだかちょっと得した気分になった。

    太宰って何作か読んだことあるけど、
    それこそ「太宰治なんて、『走れメロス』と『生まれてきてすいません』の人でしょ?」な読者とほぼ同じ。
    だから余計に面白く感じたのかな。
    うっかりすると暗く沈んでいきそうなのに、
    なんか変、なんか面白い、って思える話ばっかりだった。

    太宰に抱くイメージは相変わらず捻くれてて暗い人。なんだけど。
    それだけじゃなくて、他にもいろいろ加わった感じ。
    気難しそう。とか、理屈っぽそう、とか、卑屈そう、とか。
    これだけ見ると全然楽しい話を書きそうじゃないな(笑

    なんでもないことを人に最後まで読ませるのは大変。
    イメージをふくらませて、それを表せるように言葉を選んでいく。
    それってすごく難しいんやろうなぁ。

    「失敗園」、「カチカチ山」、「畜犬談」、「黄村先生現行録」、
    「猿面冠者」、「女の決闘」あたりが好きです。

  • これを読んで太宰治のイメージが変わった。
    流石は森見登美彦。
    森見さんを透かしての太宰治はイメージと全く違った。
    いやあ、もう綺麗サッパリ。塗り替えられた。

    太宰治がこんなに「明るい」、「愉快な」作品を作る人だったとは。
    『カチカチ山』とか読んでいて本当に笑った。
    声を挙げて笑った。

    これは一読の価値あり。

  • 「失敗園」、「カチカチ山」から始まる並びで既に、「編集後記」での森見登美彦氏の意図が十分伝わるのではないかと思う。
    だが残念なことに、「森見登美彦氏だから」と手に取った人以外には「太宰治なんて、『走れメロス』と『生まれてきてすいません』の人でしょ?」
    のまま本に触れられないままなんじゃないかなぁと思うのです。

    太宰嫌いの人に対して「『お伽草子』すら読んでないのに何を言うか」、という批判があったことをどこかで聞いた覚えがあるのですが、
    この本の内容を見ると、同じ思いなのではないか?と思われました。

    納められている作品のいくつかは青空文庫にも納められている作品があるので、スマートフォンを持ち歩く人は、気にかかったタイトルをダウンロードして読んでみる事をお薦めします。

  • 森見登美彦選と思うと成程、森見登美彦の原型があるように思える。

  • 太宰治短編集です。念のため。
    太宰といえば鬱々とした作品が多いイメージがありますが、意外とコミカルなものを書いています。
    ですが、太宰のマイナー系短編集がとにかくぶち込まれています。
    これを読むと、森見さんが太宰の何のどこに惚れ込んで影響を受けたのがが手に取るように読み取れるようです。

    ちなみに「畜犬伝」は可愛くて癒されます。

  • 森見氏の選んだ太宰治の作品集。
    滑稽な話が多い。女の決闘はもっとじっくり読もうと思う。

  • 太宰って暗い話だけじゃないんだと思う.読みやすくて解説もおもしろい.

  • 森見氏のルーツのひとつを読み取れる。どちらかと言うと、森見初心者より太宰初心者に読んで欲しい本。

  • 森見登美彦による太宰傑作選。

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著者プロフィール

1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。織田作之助、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれた。

「2019年 『太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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