奇想と微笑―太宰治傑作選 (光文社文庫)

著者 :
制作 : 森見 登美彦 
  • 光文社
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本棚登録 : 1216
レビュー : 83
  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334746926

感想・レビュー・書評

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  • 太宰のオマージュ作品。作者も編集後記で言及しているように、この小説は太宰の作品の中から「ヘンテコであること」「愉快であること」に主眼を置いて選別されたもの。太宰というと暗いイメージが強いが、この小説では所謂太宰らしい作品は掲載されていない。リズミカルな文章に堅実な構成。特に、これまで太宰を苦手としていた読者に固定観念は捨てて素直に楽しんで欲しい。

  • 中学校の国語の時間。「走れメロス」の音読テープに耳をふさいだ森見少年は、その後、くっついたり離れたりを繰り返しながらも、太宰の世界に惹かれていった―。「生誕百年」に贈る、最高にステキで面白い、太宰治の「傑作」選。

    太宰作品は思春期のころすべて読破したつもりでいたけれど、今回森見登美彦が選んだ作品の中にはいくつか読んだ記憶にないもの、ユーモアあふれるものがあった。森見の手による編集後記と合わせてこの文庫本を読んだ甲斐があった。自虐と含羞…私が思う太宰と森見に共通するところ。
    (Ⅽ)

  • 太宰世界に迷い込ませられた。
    太宰治という人間を見た心持ちになったけれど、これはきっと選者の森見さんから見えている太宰の一部なんだろうな。

  • 読みやすいものばかり。人間失格のイメージが強かったので、自分にとってよかったです。
    改めて、森見さんは太宰治が好きなんだなと思った。似てる。繊細すぎるところとか、根が優しい優しい感じとか…笑

  • 森見さんが選んだということで普段は読まない太宰治の作品を読んでみた。なるべく暗くない作品を選んだということもあって、暗いというより面白いっていう作品が多かった。人に進められる太宰治な気がする。

  • 2012.11.05 読了

    太宰って素晴らしいなと素直に思った。
    このリズム感は天才の成せる技というかなんというか。
    真似できない。

  • 森見登美彦さんの編集ということで読んでみました。太宰治さんはほんとにとっつきにくくて困る。
    面白い作品とあんまり興味をひかれない作品が極端に分かれるなあと思った。失敗炎、カチカチ山、貨幣、令嬢アユみたいな初心者向けのは私でも面白く読めました。
    入口ひろくどんどん上級者向けになっていくあたりがなんかすごく森見さんらしい。
    猿面冠者なんかは、森見さんのあの作品はこれからインスピレーションを得たのかな?と思ったり。黄村先生も面白かった。ロマネスクは三つ目が面白かった。犬が好きなので畜犬談は太宰先生のあざとさを感じました。

  • 森見登美彦の源流をたどれば太宰治にたどりつくのかもしれない。そう思わされる太宰治の短編集。

  • もともとは森見登美彦氏が好きで読み始めた。

    読み終わるころには、太宰治も好きになっていた。
    太宰治の鬱々としたのも、
    ヘンテコ愉快なのも、どちらも同じくらい好き。

  • 太宰治は内省的で暗い部分・・僕が思うにグダグダな部分が一般には好まれていると思う。森見登美彦さん の編による太宰治は、ちょっと茶化したような内容・・・ちょうど森見登美彦さんの作風とも似ている・・・の物を集めたもの。なかなか面白いものもある。でもやはり太宰治・・くどい。僕は正直、太宰治は全然好きではないが何編も面白いと思える作品があった。

著者プロフィール

1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。織田作之助、坂口安吾らと共に「新戯作派」「無頼派」と呼ばれた。

「2019年 『太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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