烏金 (光文社時代小説文庫)

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  • 光文社
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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334747022

感想・レビュー・書評

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  • 西條奈加さんの、上野池之端 鱗や繁盛期が、人の心がかよっていて面白かったので、烏金を読んでみた、烏金とは、大体内容は想像がついたが、最後のお吟と浅吉の関係は予想外でした。近々作者の本をもう一冊読んでみようと思う。

  • 何かと忙しない時だったので、読み終えるのに思ったより時間がかかってしまいました。読み終わってみたら結構面白かったのに。
     金貸し業は恨まれる商売だと思いますが、江戸時代には無くてはならぬ身近なものだったのでしょうね。最後はめでたし、で終われて良かったです。

  • 金貸のお吟の元にころがりこんだ何やら訳ありの浅吉。借金で身動きとれなくなった人に、暮らしの立て直しの手助けをしながら、借金返済にみちびいていく。浅吉の本当の目的は、地元甲府で貧しい村の生計の助けとなるようにブドウ栽培を始めるため、お吟の金を利用することだった。

    武士が借金まみれなこと、江戸時代の高利貸しの返済の過酷さなどは、当時の武士・庶民は熟知していたのに、浅吉がヒーロー気取りで知恵を出して暮らしを立て直し、みんなから感謝され好かれるなど、ちょっと話が稚拙。

    ただ、文章は読みやすい。

  • 金貸しの因業ばばぁ、お吟の元へ、あるたくらみを持って転がり込んでくる、浅吉。
    金儲けに拘っている様でいて、その実、借りる側の生活を立て直す知恵を授け、手間をかけて面倒を見ていく、松吉のギャップが不思議だったけど。
    最後にお吟と松吉の関係が明かされて、すっきりする結末。

    賢い烏(カラス)、豪快な算術の師匠、あんちゃんラブな松吉の弟、面倒見のよい浮浪児集団の兄貴分、実直なお武家とその家族等、魅力的な登場人物が沢山。
    面白かった。続編の「はむ・はたる」も読みます。

  • 私は月村さんの作品のような、バリバリの戦闘シーンが大好きだ。いわゆる血沸き肉躍るってゆうやつ。しかし精神的には興奮するものの、読後の疲れも半端じゃない。
    そんな時に西條那加さんの作品を読むと、精神が柔らかく落ち着いてくる。まるで暖かい母親の腕に抱かれているような安心感。今回の烏金もそうだった。内容は結構スリリングな場面もあったのに暖かい。ラストにはびっくりするようなシーンも待っていたのだが、それがまた泣ける。しかも暖かい涙だ。
    月村さんの作品で精神が疲弊したら西條さんの作品で心を癒し、そしてまた戦場へ向かうように月村さんへ向かう。これがこのところの読書ルーチンなんだなぁ。

  • 読了

  •  朝借りて、翌朝返すという烏金という江戸の金貸しのお話なんだけれども、想像以上に面白かった。
     与えられるのではなく、自ら得たものは強い。

  • 西條奈加さん期待通りでした。

    「烏金」からすがね、とは朝借りた金で仕入れをし
    その日の儲けの中から元金と利息を夕方に返すという
    借金の事。

    ある思惑があって因業な金貸しお吟婆さんの金貸し業の手伝いをはじめた浅吉は得意の算術と新しい発想で借金を返せずに焦げ付きそうな借り主に仕事を世話したり、
    借財整理を指南して生活がなんとか立ち行くようにしていく。
    江戸時代の経済事情や悪徳金貸しの手口、和算に親しむ江戸の人々も興味深いし、貧乏に苦しむ人達にきちんと稼げる方法をそれぞれに合わせて考えてあげる所が楽しかった。
    借金がきれいになって明るく前向きに変わっていくのは借り主だけじゃなく手を貸した浅吉も人の誠意や人情に触れて変わっていくのが面白い。
    やっぱり人情話上手いな~
    他の作品も読みたい。

  • 経済エンタティメント的な内容ですが、人情もの的な要素も多分にあって読み始めはどうなってしまうんだろうと心配していましたが、最終的には納得の終わり方でした。

  • 江戸の金貸し話。テンポのいい話の展開と味のある登場人物。何か裏があると思わせる浅吉の切れ者っぷりも小気味良い。

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プロフィール

1964年、北海道中川郡池田町に生まれる。北海道帯広三条高等学校を経て、東京英語専門学校を卒業。 2005年、『金春屋ゴメス』が第17回日本ファンタジーノベル大賞 大賞を受賞しデビュー。2012年、『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞。2015年、『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞。

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