あの頃の誰か (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334748975

感想・レビュー・書評

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  • 東野圭吾さんの短編集。
    バブルの好景気の時代の背景の物語かと思ったら、中盤以降はそうでもなく。
    深く読ませるもの。ゾッとするもの。心が切なくなるもの。
    総じて楽しく読みました。
    「二十年目の約束」特に切なかったですね。

  • 最初に浮かぶのは、さよなら「お父さん」、秘密の原型(短編版)とのこと。私が主人公なら(夫なら)耐えられない。こういう残酷さきつい。

  • 再生魔術の女が怖かった。
    実際にはやってないけど、妹を殺した犯人を見つけるために犯人の精子を使って子どもを産んで犯人を捜すなんて。。発想が怖すぎる。だけど、人を甘くみてはいけないというのは年を取るほどに感じるので、同じような事を考える人はいるかもしれない。


    二十年目の約束は良かった。
    最初は冷たい旦那に感じましたが、読んでいる内に妻を大事に思っているのも分かったし、亡くなった子の事も忘れられなかったんだなあと思った。現実には、例えば同じような事が起こった時にずっと忘れずにいれる人はいるのかな。ここまで忘れずにいてくれたら遺族も少しは報われるのかな。。

  • 東野さんの単行本未収録の「わけあり物件」を集めた短編集とのことですが、どの作品もとても面白く読むことができました。
    なかでも「秘密」のもとになった短編はそれだけでも十分素晴らしいと思うのですが、それをさらに「秘密」という長編まで完成させる技術に改めて東野さんの凄さを見た気がしました。

  • 3年ぶりくらいに読み直してみたら結末などをいい感じに忘れていたのも含めて面白かったです。どの短編も面白かったり良い作品で楽しめました。

  • 全体的にテンポ良く楽しく読めた。
    後味の悪いものももちろんあったけれど、読後肩の力が抜けるような話やほっこりする話が多かった。
    自分のことを考えた殺人(ないしは謎の理由)の話だけでなく相手のための嘘を暴いていく話がとても良かった。

  • 短編集 メッシー アッシー みつぐくんが存在した時代。
    さよなら『お父さん』と再生魔術の女は、小説の視点と題材が面白いかもしれない。
    シャレードがいっぱい、玲子とレイコでは、クリスマス イブの豪華なホテル&時代背景を感じる小説であった。
    一風変わった雰囲気がある。

  • 何の予告もなく唐突に文庫で発売された東野圭吾の短編集。
    解説で本人が言明している通り、全8篇のすべてがワケアリ物件。
    いろいろな理由で短編集に収録出来なかった作品を集めたもの。

    個人的におもしろかったのは、1990年作品の「シャレードがいっぱい」。
    バブル全開の風景描写・心情描写は、本人が言う様に時代小説のよう(^^;)。
    こういうテイストの作品をあの東野圭吾が書いたという事実がおもしろい。

    他7篇もそういうニヤリ系の作品が多い。
    名作「秘密」のルーツになった短編や、完璧な復讐劇など、読み応えも多々。
    ただ、これをおもしろい、と感じるには、氏の代表作をいくつか読んだ後の方が
    より効果的かと。

  • 「わけあり物件」の短編集ー笑
    東野圭吾さん自身が「わけあり物件」と言ってるのだから、
    おもしろいー!!

    シャレードがいっぱい
    バブル真っ只中の遺産絡みの殺人事件。
    レイコと玲子
    多重人格のレイコちゃんが殺人事件を起こす。
    再生魔術の女
    妹を殺した男の精子で子供を産む!?
    さよなら『お父さん』
    長編作品「秘密」の原型!!なんだか切なかった…。
    名探偵退場
    事件が起きるのを楽しんでいては、いけないねぇー。
    女も虎も
    自分の刑は、女か虎か、それとも第3の扉か…。
    眠りたい死にたくない
    せっかくのデートなのに、眠ったら死んじゃう状況ー。
    二十年目の約束
    子供を持たないという罰を自分で与えていた。

    どれも時代を感じさせる作品だったけど、
    サクッと楽しく読めましたー!!
    さよなら『お父さん』が良かったなぁー。
    秘密の原型ということで、とても興味がわきましたー!!

  • 東野圭吾のショートショートはどれも読みやすくて好きです。中には、『秘密』の原作となった作品が入っていたりと、楽しく読了しました。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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