短劇 (光文社文庫)

著者 : 坂木司
  • 光文社 (2011年2月9日発売)
3.24
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  • レビュー :158
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334749057

短劇 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ブラックユーモア満載のショートショート集。坂木さんの本は、今まで読んだものが前向きな爽やか小説が多かったので、こんな感じの文章も書くのかと意外だった。あとがきに『当初は「いい話」の連載だったはずが、どんどんブラックになってしまい…』と書かれている通り、段々と薄気味悪い話も入ってきて震える。でも、私はどちらかというと「MM」や「秘祭」のような、クスリと笑える話が良かったな。


    この本はサイン本で、サインの横に謎の絵が描かれていて、吹き出しで「いて」と書いてある。最初は何の絵だろ?と思ったが、最後まで読んだら分かりました( ´艸`)

  • ブクログ仲間さんのレビューで、覚悟はしていたけれど
    坂木さんの思った以上にダークな一面を垣間見て
    まさに、「甘いぞ。苦いぞ。おどろくぞ。」

    26篇のショートショートが収められていますが、
    甘い=10%、苦い=70%、驚く=20%
    という感じでしょうか。

    坂木さんといえば、心癒される温かい読後感や
    問題を起こしてしまった人物も含め
    登場人物への手厚いフォローが持ち味と思っていたけれど、
    『先生と僕』あたりからひとさじずつ苦さが加わってきて
    『夜の光』での、高校生たちの家族への絶望感は
    かなりヒリヒリ後を引く痛みとなって残って。。。

    その後での、一気に苦さ倍増の、この『短劇』!
    読んでいて辛くなるような作品もかなりありましたが、
    こういうシニカルな一面や、混沌とした闇を抱えているからこそ
    『青空の卵』や『和菓子のアン』でみせる坂木さんの温かさが、
    地に足がつかないふわふわしたものではなく
    清濁併せ呑む苦しさの中から濾過に濾過を重ねて生み出した
    きらめくような一滴なのだ、と信じられる気がしました。

    たぶん坂木さんにとってのガス抜きともいえるこの1冊、
    そう思いつつも、このあとしばらくは
    「温かい坂木さん」作品が続きますように!
    と祈ってしまうわがままな読者を、
    坂木さんが許してくれますように!

  • なんというか、不思議な読後感。

    この前に読んだ『夜の光』も色が違うと思ってたんだけど
    この『短劇』はそれ以上だった。
    読後感がいいか悪いかといったら良くはない。
    だけどただ薄気味悪いとかゾッとするだけではない何か、
    巧く説明できないけど、気持ち悪いんだけどクスッと笑っちゃうような感じ。

    長さ的には物足りない向きもあるかと思うが
    坂木司という作家さんは意外とこういうショートショートもイケるんだなーと
    目から鱗が落ちる気がした。

    個人的には
    『カフェラテのない日』のオチのほのぼの感、
    『ゴミ掃除』のどんでん返しのスッキリ感、
    『試写会』の主人公に一切同情できない感じが好きだった。

  • あかね文庫より。再読。3回目かな。覚えてるのも忘れてるのもあったけど、やっぱ坂木司は好きだ。『ケーキ登場』レストランにバースデーケーキが運ばれてくる。その場に居合わせた人たちの思いは周りが思っているのとは全く違う。人のことなどテレパシーの持ち主でもないと分からないのだ。『ゴミ掃除』も好き。本当にこういう悪質な奴らを退治してくれる人がいたらいいのに。それこそテレパシー、未来も過去も見えちゃうようなおばちゃんの『物件案内』、都会の背景としてひっそり住む『ビル業務』なんかは憧れる。『秘祭』は自分がされるとなったら本当に恐ろしい。思春期だもの。

  • これは黒・坂木さんだったようです。星新一や阿刀田高、筒井康隆に通じる黒さ。アンちゃんや引きこもり探偵の時とは違う悪意に満ちた人々のオンパレード。でもなぁ、ここまで一話一話を短く纏めるなら、やっぱり星新一には敵わないでしょう。

  • 坂木司さんは好きな作家さんのひとり。
    この本で坂木さんの本は10冊目になります。
    今まで読んできたのはライトミステリー。
    この本は坂木さん初のショートショート。
    いつもの坂木さんのほんを読むようなつもりで読み進めていくと・・・
    あれ?あれれ??あれれれ???あれれれれ????
    どんどんブラックになっていきます。
    うわぁ~、坂木さんの作品にもこんな感じのものがあったのね・・・
    と、驚きつつ、いつもの坂木さんの本が好き!と強く思ったのでした。

  • 通勤時間などの片手間にさくっと読めてしまう長さの物語がぎゅっと詰まったショートストーリー数。特筆すべきは作者のイメージであるほんわか作風はほんのわずかに潜められ、悪意や恐怖を前面に感じさせるものばかり、ということではないかと思います。こういうのも書けるのかという驚きが大きかったです。けっこうえげつない(グロではないですが、心理的にざっくり刺すイメージ)オチがまたキレイに嵌っていて、上手い。なるほど作家ってほんといろんなことを考え付くのだなあというアイディアもたくさん感じさせられて、楽しめた作品群でした。おすすめですよ。

  • 20110520

  • 同著者の肉小説集を読了した後に、著者について調べたところ当該作品の紹介文が気になり、読みました。紹介文のとおり、世にも奇妙な物語みたいな作品からなる短編集。

  • 8~18頁の短編が26編からなる作品集。
    坂木司初読みなので、作者らしいのか、異色なのかはわからないが、どれもくすっと笑った後はちょっとブラックだったり、かなりグロテスクだったりする。
    世にも奇妙な物語を彷彿とさせる、幻想的でシュールな作品たち。
    中でも私の好みは、同じレストランに居合わせた客の、他人には推し量れない心の奥を描いた「ケーキ登場」。
    急な便意をもよおして飛び込んだビルのトイレの壁に見つけた入り口をたどっていった先の出来事を描いた「ビル業務」。
    地下鉄が止まったため、家まで歩いて帰ることにした男の目の前に、自分にそっくりな男が現れた。その男に張り合うように歩き続けた先に待ち受けている結末を描いた「並列歩行」の3編。これは秀逸。

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