- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334749057
感想・レビュー・書評
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ブラックユーモア満載のショートショート集。坂木さんの本は、今まで読んだものが前向きな爽やか小説が多かったので、こんな感じの文章も書くのかと意外だった。あとがきに『当初は「いい話」の連載だったはずが、どんどんブラックになってしまい…』と書かれている通り、段々と薄気味悪い話も入ってきて震える。でも、私はどちらかというと「MM」や「秘祭」のような、クスリと笑える話が良かったな。
この本はサイン本で、サインの横に謎の絵が描かれていて、吹き出しで「いて」と書いてある。最初は何の絵だろ?と思ったが、最後まで読んだら分かりました( ´艸`)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ブクログ仲間さんのレビューで、覚悟はしていたけれど
坂木さんの思った以上にダークな一面を垣間見て
まさに、「甘いぞ。苦いぞ。おどろくぞ。」
26篇のショートショートが収められていますが、
甘い=10%、苦い=70%、驚く=20%
という感じでしょうか。
坂木さんといえば、心癒される温かい読後感や
問題を起こしてしまった人物も含め
登場人物への手厚いフォローが持ち味と思っていたけれど、
『先生と僕』あたりからひとさじずつ苦さが加わってきて
『夜の光』での、高校生たちの家族への絶望感は
かなりヒリヒリ後を引く痛みとなって残って。。。
その後での、一気に苦さ倍増の、この『短劇』!
読んでいて辛くなるような作品もかなりありましたが、
こういうシニカルな一面や、混沌とした闇を抱えているからこそ
『青空の卵』や『和菓子のアン』でみせる坂木さんの温かさが、
地に足がつかないふわふわしたものではなく
清濁併せ呑む苦しさの中から濾過に濾過を重ねて生み出した
きらめくような一滴なのだ、と信じられる気がしました。
たぶん坂木さんにとってのガス抜きともいえるこの1冊、
そう思いつつも、このあとしばらくは
「温かい坂木さん」作品が続きますように!
と祈ってしまうわがままな読者を、
坂木さんが許してくれますように!-
坂木さんの作品は
読んだことないんやけど、
自分の中では
勝手に瀬尾まいこさん的な
あたたかな読後感をもたらしてくれる作家のイメ...
坂木さんの作品は
読んだことないんやけど、
自分の中では
勝手に瀬尾まいこさん的な
あたたかな読後感をもたらしてくれる作家のイメージだったんで、
そういうダークな作品もあるんやぁって
ちょっとビックリでした(汗)
それにしても
まろんさんの
『清濁併せ呑む苦しさの中から濾過に濾過を重ねて生み出した
きらめくような一滴』って
ほんと素晴らしい表現ですね!
坂木さんに対する愛情いっぱいのレビューに
自分も無性に読んでみたいって思いました!!
2012/06/07 -
まっき~♪さん
びっくりだったけど、まっき~♪さんのレビューのおかげで
覚悟をもって臨んだ(?!)ので、金縛り状態は免れて、助かりました(...まっき~♪さん
びっくりだったけど、まっき~♪さんのレビューのおかげで
覚悟をもって臨んだ(?!)ので、金縛り状態は免れて、助かりました(笑)
了解もなく、レビューに登場させてしまってごめんなさい(>_<)
でも、ああいうピリっとしたショートショートだと
いつものほんわか作品では隠れがちな
坂木さんの筆力の確かさが、際立ちますよね!
とはいえ、一緒に、坂木さんのほんわか作品完成を祈りましょう!2012/06/08 -
円軌道の外さん、いつもコメントありがとうございます♪
坂木さんは、デビューから追いかけてる作家さんなので
ついつい力んでレビューを書いてし...円軌道の外さん、いつもコメントありがとうございます♪
坂木さんは、デビューから追いかけてる作家さんなので
ついつい力んでレビューを書いてしまって、はずかしい(>_<)
さすが本を愛する円軌道の外さん、
本来の坂木さんのイメージを的確に把握してくださってます!
世界をやさしく温かい目でみつめている円軌道の外さんには
坂木さんの作品は、きっと気に入っていただけると思います!
ひきこもり探偵シリーズの1巻目の『青空の卵』なんかは
ブックオフだと、100円とかで売ってたりするので
ぜひぜひ読んで、レビューを書いていただきたいです(*^_^*)2012/06/08
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坂木司さんの短編集。
ほんわかエピソードもありつつ、結構ダークな話が多かったですね。人間の闇を描いたような…。
個人的には、「雨やどり」「秘祭」「物件案内」「ゴミ掃除」「穴を掘る」「試写会」あたりが好みです。
空き時間にさらっと読めるのも良いですね。 -
切れ味がよく、読みやすい。
手に取った時はそれなりの分厚さを感じたものの、読み終わるまではあっという間だった。
ふふっと笑える程よいブラックジョークの短編集。
最高です。 -
坂木司さんは好きな作家さんのひとり。
この本で坂木さんの本は10冊目になります。
今まで読んできたのはライトミステリー。
この本は坂木さん初のショートショート。
いつもの坂木さんのほんを読むようなつもりで読み進めていくと・・・
あれ?あれれ??あれれれ???あれれれれ????
どんどんブラックになっていきます。
うわぁ~、坂木さんの作品にもこんな感じのものがあったのね・・・
と、驚きつつ、いつもの坂木さんの本が好き!と強く思ったのでした。 -
坂木司さんは「和菓子のアン」シリーズが大好きなんです。ほのぼの温かく美味しくて、ちょっと不思議な謎々話がお得意なイメージだったので、なかなか意外性がありました。
確かに【世にも奇妙な物語】っぽいというか、、【笑うせぇるすまん】的かも( ̄▽ ̄)
少しのいい話と、多めのブラックユーモア。
「試写会」はちょっと我を顧みて怖くなった。
こうやって、自分も自覚ないままに、周りに対して気遣いのできない人間になってたらホントに怖いわ。。。
あと「最先端」も怖い、、、最先端オシャレ怖い。。
日常に潜んでそうな内容から、いや、ありえんだろってシチュエーションまで、全て短編だけど面白かったです。
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今までは、どちらかと言うと、優しい感じの作品が多い作者のダークな一面が見える、ショートショート短編集。
収録されている作品、全てが読んでいて、気分が悪くなるという、かなりの強者。
坂木司の闇って深いんだなぁ、とただただ脱帽。
ただ、題材としては、どこにでも潜んでいそうな小さい憎悪で、作品の中の登場人物みたいに、実行に移せたらいいのに…と思う部分も。でも、半分くらいは読後感は最悪…気持ち悪くなる内容も。
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