短劇 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.24
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本棚登録 : 1294
レビュー : 163
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334749057

感想・レビュー・書評

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  • ブラックユーモア満載のショートショート集。坂木さんの本は、今まで読んだものが前向きな爽やか小説が多かったので、こんな感じの文章も書くのかと意外だった。あとがきに『当初は「いい話」の連載だったはずが、どんどんブラックになってしまい…』と書かれている通り、段々と薄気味悪い話も入ってきて震える。でも、私はどちらかというと「MM」や「秘祭」のような、クスリと笑える話が良かったな。


    この本はサイン本で、サインの横に謎の絵が描かれていて、吹き出しで「いて」と書いてある。最初は何の絵だろ?と思ったが、最後まで読んだら分かりました( ´艸`)

  • ブクログ仲間さんのレビューで、覚悟はしていたけれど
    坂木さんの思った以上にダークな一面を垣間見て
    まさに、「甘いぞ。苦いぞ。おどろくぞ。」

    26篇のショートショートが収められていますが、
    甘い=10%、苦い=70%、驚く=20%
    という感じでしょうか。

    坂木さんといえば、心癒される温かい読後感や
    問題を起こしてしまった人物も含め
    登場人物への手厚いフォローが持ち味と思っていたけれど、
    『先生と僕』あたりからひとさじずつ苦さが加わってきて
    『夜の光』での、高校生たちの家族への絶望感は
    かなりヒリヒリ後を引く痛みとなって残って。。。

    その後での、一気に苦さ倍増の、この『短劇』!
    読んでいて辛くなるような作品もかなりありましたが、
    こういうシニカルな一面や、混沌とした闇を抱えているからこそ
    『青空の卵』や『和菓子のアン』でみせる坂木さんの温かさが、
    地に足がつかないふわふわしたものではなく
    清濁併せ呑む苦しさの中から濾過に濾過を重ねて生み出した
    きらめくような一滴なのだ、と信じられる気がしました。

    たぶん坂木さんにとってのガス抜きともいえるこの1冊、
    そう思いつつも、このあとしばらくは
    「温かい坂木さん」作品が続きますように!
    と祈ってしまうわがままな読者を、
    坂木さんが許してくれますように!

    • 円軌道の外さん

      坂木さんの作品は
      読んだことないんやけど、
      自分の中では
      勝手に瀬尾まいこさん的な
      あたたかな読後感をもたらしてくれる作家のイメ...

      坂木さんの作品は
      読んだことないんやけど、
      自分の中では
      勝手に瀬尾まいこさん的な
      あたたかな読後感をもたらしてくれる作家のイメージだったんで、

      そういうダークな作品もあるんやぁって
      ちょっとビックリでした(汗)


      それにしても
      まろんさんの
      『清濁併せ呑む苦しさの中から濾過に濾過を重ねて生み出した
      きらめくような一滴』って
      ほんと素晴らしい表現ですね!

      坂木さんに対する愛情いっぱいのレビューに
      自分も無性に読んでみたいって思いました!!


      2012/06/07
    • まろんさん
      まっき~♪さん

      びっくりだったけど、まっき~♪さんのレビューのおかげで
      覚悟をもって臨んだ(?!)ので、金縛り状態は免れて、助かりました(...
      まっき~♪さん

      びっくりだったけど、まっき~♪さんのレビューのおかげで
      覚悟をもって臨んだ(?!)ので、金縛り状態は免れて、助かりました(笑)
      了解もなく、レビューに登場させてしまってごめんなさい(>_<)

      でも、ああいうピリっとしたショートショートだと
      いつものほんわか作品では隠れがちな
      坂木さんの筆力の確かさが、際立ちますよね!

      とはいえ、一緒に、坂木さんのほんわか作品完成を祈りましょう!
      2012/06/08
    • まろんさん
      円軌道の外さん、いつもコメントありがとうございます♪

      坂木さんは、デビューから追いかけてる作家さんなので
      ついつい力んでレビューを書いてし...
      円軌道の外さん、いつもコメントありがとうございます♪

      坂木さんは、デビューから追いかけてる作家さんなので
      ついつい力んでレビューを書いてしまって、はずかしい(>_<)

      さすが本を愛する円軌道の外さん、
      本来の坂木さんのイメージを的確に把握してくださってます!
      世界をやさしく温かい目でみつめている円軌道の外さんには
      坂木さんの作品は、きっと気に入っていただけると思います!

      ひきこもり探偵シリーズの1巻目の『青空の卵』なんかは
      ブックオフだと、100円とかで売ってたりするので
      ぜひぜひ読んで、レビューを書いていただきたいです(*^_^*)
      2012/06/08
  • なんというか、不思議な読後感。

    この前に読んだ『夜の光』も色が違うと思ってたんだけど
    この『短劇』はそれ以上だった。
    読後感がいいか悪いかといったら良くはない。
    だけどただ薄気味悪いとかゾッとするだけではない何か、
    巧く説明できないけど、気持ち悪いんだけどクスッと笑っちゃうような感じ。

    長さ的には物足りない向きもあるかと思うが
    坂木司という作家さんは意外とこういうショートショートもイケるんだなーと
    目から鱗が落ちる気がした。

    個人的には
    『カフェラテのない日』のオチのほのぼの感、
    『ゴミ掃除』のどんでん返しのスッキリ感、
    『試写会』の主人公に一切同情できない感じが好きだった。

  • あかね文庫より。再読。3回目かな。覚えてるのも忘れてるのもあったけど、やっぱ坂木司は好きだ。『ケーキ登場』レストランにバースデーケーキが運ばれてくる。その場に居合わせた人たちの思いは周りが思っているのとは全く違う。人のことなどテレパシーの持ち主でもないと分からないのだ。『ゴミ掃除』も好き。本当にこういう悪質な奴らを退治してくれる人がいたらいいのに。それこそテレパシー、未来も過去も見えちゃうようなおばちゃんの『物件案内』、都会の背景としてひっそり住む『ビル業務』なんかは憧れる。『秘祭』は自分がされるとなったら本当に恐ろしい。思春期だもの。

  • これは黒・坂木さんだったようです。星新一や阿刀田高、筒井康隆に通じる黒さ。アンちゃんや引きこもり探偵の時とは違う悪意に満ちた人々のオンパレード。でもなぁ、ここまで一話一話を短く纏めるなら、やっぱり星新一には敵わないでしょう。

  • 坂木司さんは好きな作家さんのひとり。
    この本で坂木さんの本は10冊目になります。
    今まで読んできたのはライトミステリー。
    この本は坂木さん初のショートショート。
    いつもの坂木さんのほんを読むようなつもりで読み進めていくと・・・
    あれ?あれれ??あれれれ???あれれれれ????
    どんどんブラックになっていきます。
    うわぁ~、坂木さんの作品にもこんな感じのものがあったのね・・・
    と、驚きつつ、いつもの坂木さんの本が好き!と強く思ったのでした。

  • ブラックユーモアたっぷりのショートショート集。
    読んでいて、気分が悪い話もあります。

  • なんだかゾワゾワする。

    坂木さん本は初めてだったけど読む順番間違えたかな?
    ほんわかした内容の本を書かれるイメージがあったんだけど本書はブラックです。
    全てというわけではないが26編あるうちのほぼブラックです。
    中にはクスッとする作品もあるのですが。

    1つが短くて5分程度で読める感じでサクサク読めました。
    こういう内容の本を読むとどうしても髪をオールバックにしてサングラスをかけている人物が出てきてあの不思議な曲が頭に流れます。

    今度はほんわかした作品を読もうっと。

    • yabuhibi89さん
      ほんわかした作品も是非読んでくださいね。
      ほんわかした作品も是非読んでくださいね。
      2018/10/17
    • イチさん
      yabuhibi89さん
      コメありがとです。
      ほんわかした作品……と書きながら次は「何が困るかって」を狙っている自分でした(^^;
      yabuhibi89さん
      コメありがとです。
      ほんわかした作品……と書きながら次は「何が困るかって」を狙っている自分でした(^^;
      2018/10/17
  • 通勤時間などの片手間にさくっと読めてしまう長さの物語がぎゅっと詰まったショートストーリー数。特筆すべきは作者のイメージであるほんわか作風はほんのわずかに潜められ、悪意や恐怖を前面に感じさせるものばかり、ということではないかと思います。こういうのも書けるのかという驚きが大きかったです。けっこうえげつない(グロではないですが、心理的にざっくり刺すイメージ)オチがまたキレイに嵌っていて、上手い。なるほど作家ってほんといろんなことを考え付くのだなあというアイディアもたくさん感じさせられて、楽しめた作品群でした。おすすめですよ。

  • 20110520

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著者プロフィール

1969年東京都生まれ。2002年『青空の卵』で<覆面作家>としてデビュー。続く「ひきこもり探偵」シリーズとして人気を得る。ナイーヴで魅力的な人間像、緻密に描かれ、爽快に解かれる日常の不思議とこころの謎が圧倒的な支持を集めている。13年『和菓子のアン』で第2回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。他の著作に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『僕と先生』『肉小説集』『女子的生活』などがある。

「2017年 『鶏小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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