剣客船頭 (光文社文庫 い 37-17 光文社時代小説文庫)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334749491

作品紹介・あらすじ

夜闇に包まれた油屋を二人の浪人が襲った。金を渋った亭主を無情にも殺した賊は、突如入ってきた船頭に斬られた。船頭の名は沢村伝次郎。一刀流の達人で元南町奉行所同心だった。訳あって同心から船頭に転身し穏やかな毎日を送っていたある日、伝次郎の親しい船頭仲間が殺害された。怒りに震える一刀流の鋭い剣が悪に立ち向かう。待望の新シリーズ第一弾。

感想・レビュー・書評

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  • 元南町奉行所定町廻り同心で、剣の遣い手の船頭、沢村伝次郎の活躍の物語です。

    伝次郎は、三年前に定町廻り同心として幕府大目付の下屋敷に、江戸市中で辻斬りを行なっていた肥前唐津藩士の津久間戒蔵(かいぞう)を捕まえるために、無断で踏み込んだ責任をとって南町奉行・筒井和泉守政憲に辞意を伝えて奉行所をやめて帰宅すると。
    妻の佳江、息子の慎之介などの家の者が皆殺しにされていた。下手人(犯人)は、津久間と思われるが行方が分からない。そんな中で行くあてもなく乗った川船の船頭嘉兵衛の明るさに、つい伝次郎は弟子入りして川船の船頭になる。
    伝次郎は、親しい船宿川政の船が盗まれ、船頭が殺されたことから、非情な盗賊伴蔵一味を探し当て、伝次郎の昔の同僚の南町奉行所定廻り同心酒井彦九郎の助けをかりて捕縛する。

    【読後】
    隠密船頭シリーズを読みながらいつかは隠密船頭の前作の剣客船頭を読んでみたいと思っていました。やっと読みだすことが出来ました。字が小さくて、目を休ませながら少しづつ読んでいます。感想を書き終わったら二作目を読み始めます。

    剣客船頭シリーズは、五作目を一番最初に読んでから一作目から読む。
    ブックオフで剣客船頭シリーズの1作目と思って購入したものが。表紙が1作目で、ページを開けると「深川思恋 剣客船頭(五)」と書いて有る。印刷ミスと思って読んんでいく。読み終って、ふと裏表紙のあらすじを読むと、内容が違うので調べると。表紙が1作目で、中身が五作目でした。
    こんなことがあるんですね。ビックリしています。
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    剣客船頭シリーズ1作目
    2011.05発行。字の大きさは…小。2022.11.11~12読了。★★★☆☆
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    《剣客船頭シリーズ一覧》
    05.深川思恋   剣客船頭 5作目 2022.11.07読了
    04.妻恋河岸   剣客船頭 4作目
    03.思川契り   剣客船頭 3作目
    02.天神橋心中 剣客船頭 2作目
    01.剣客船頭       1作目 2022.11.12読了

  • 時代物小説のハードボイルド。
    ある大きな事件を追って、犯人を追い込んだが、そこは権力者の大目付の屋敷だった。
    その責任を一人で負い沢村伝兵衛は
    同心をやめた。

    犯罪の首謀者は逃げ、途中で伝兵衛の妻子までをも殺した。

    奉行所を辞めた伝兵衛は、船頭になって技を教えてくれた嘉兵衛という老人とともに生きているが、
    船頭仲間の若者が殺された。
    3艇の船が盗まれた事件で、探していたのだったが、犯人に騙され殺されたのであった。

    前後にあった妾宅で殺された大きな商人と奪われた退勤の事件が結びつく。

    船頭に身を窶して仇を探す。
    かなりの剣豪なので、描写も他の時代物に比べて比重も大きく、手に汗を握る。かなり男っぽい物語。

  • 自分の師匠を目の前で殺害された
    武士を捨て新たな生計をもたらしてくれた
    恩人の敵を・・・

  • 2023.05.01

  • L 剣客船頭1

    設定がこれでもか風。剣術はつよく真面目で奉行の推挙で内役から定町廻りへ、ある捕物で失敗して責任取って役を辞して浪人になろうとしたら妻子を取り逃がした下手人に惨殺され、失意のどん底で町人に救われ今や一介の船頭だが仇を忘れず大刀捨てられず、悪は許せずぶった斬る…ってどんだけ?ここまで盛る必要があるのか。
    完璧人間なのも興ざめ。独りよがりの暴走とも思われる伝次郎の行動に特に魅力を感じなかった。なんか憂いはいっぱいなのにパッサパサみたいな。盛り過ぎは原因では。まだ一作目だから?

  • 第一弾
    設定がまた一風変わっている。
    役目がら廻りに気を使い、潔く、市井に身を移し、廻りの事件に係わっていく。元同僚の同心にも、一目置かれているので展開は楽かも

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著者プロフィール

1955年、熊本県生まれ。脚本家などを経て、94年に作家デビュー。近年は時代小説に力を注いでいる。人気シリーズに「隠密船頭」(光文社時代小説文庫)、「浪人奉行」(双葉文庫)、「武士の流儀」(文春文庫)などがある。

「2023年 『大河の剣(七)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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