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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784334749712
作品紹介・あらすじ
轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。被害者は森元隆一。事情聴取を始めた刑事は森元の妻、法子に不審を持つ。夫を轢いた人物はどうなったのか、一度もきこうとしないのだ。隆一には八千万円の生命保険がかけられていた。しかし、受取人の法子には完璧なアリバイが……。刑事の財布、探偵の財布、死者の財布――“十の財布”が語る事件の裏に、やがて底知れぬ悪意の影が!
感想・レビュー・書評
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轢き逃げ事件が実は保険金殺人なのではないか?ということで、事件の捜査が始まる。2人の容疑者が浮かび上がってくるけど、アリバイがあって捜査は難航。これがおおまかなあらすじ。
これって誰目線で書かれてるの?と読み始めて思い、しばらく読んで分かった時、私は思わず笑ってしまった。まさかの財布目線の物語。そういえば、目次にいっぱい"財布"という文字があったし、帯や背表紙の作品紹介も"財布"の文字があったなと読み返してしまった。財布が主役なんて斬新。この事件に関わっている人たちの財布が主人公と言えばいいのかな?1つの物語だけど、連作短編みたいになっている。人間目線ではなく、財布という物質目線なので、話が殺人事件なのにちょっと変わった感じで話が進んでいき、そこが面白い。刑事の財布、殺された人の財布、探偵の財布、など登場した財布たちの座談会が行われたら面白いだろうな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みやすかった。どんどん先へ読み進めることが出来た。それが作者の文章力によるものなのかはわからないが。
語り手が財布という異色作だが、人間的な感情・感覚を持った財布たちなので、違和感はない。
楽しく読めたという点では星5つでもいいくらいだが、感動がなかったので4つにします。 -
さすがの宮部みゆき作品、おもしろい。なんと語り手が10個の財布。これが人間観察にはもってこい。「懐が寂しい」という表現もあるように、どんな財布も心臓の近くに寄り添うイメージがあるし、持ち主と運命を共にするもの。
この作品はプレ『模倣犯』ということで、日本ではあまりお目にかからないようなタイプの殺人事件を扱っている。
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不思議なミステリー?でしたー
最後に塚田はどーなったのか知りたかったけど…
締めは、やはりあの少年なんですかね…
完結としたら締まりは良いけど… -
ある殺人を軸に、それに遠近関わらず関係した人物のサイフ目線で語られる連作短編
サイフ目線というのが独特
常に人と行動を共にしているのってサイフかスマホくらいだなぁ〜って思うと、第三者目線で語れる存在としては凄い目の付け所だなと感じました。
ストーリーは大ドンデン返しが!という訳ではなかったですが、作品に惹き込まれていくのはさすが宮部みゆきさんですね -
ちょっと読書をサボってしまい久しぶりの感想
どこかのサイトで紹介されてたので買った一冊。
事件に関係する人物の財布目線で話しが進むちょっと変わった話しだった。
一番最初一頁ぐらい文章を理解出来なかった。
語り部が財布と分かりやっと文章が理解できた。
途中この財布の話しは必要か?と思える話しもあったが、スッキリとした終わりで良かった。
なんとなくこの本読み終わり、財布を大切扱わないとなーとふと思った小説でした。
まぁ大切に扱ってるつもりだけど…
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家にあった本で、読むのは2回目でした。
自分の身体を張って嘘をつく事がある
というフレーズが心に残りました。
私自身はそんなことしたかは思い出せないけど、人によってはそこまでする人もいるのかもしれない。
また、世間で目立ちたいために人を殺すのは自分勝手な考えだけど、目的のためには、、という所が、私も仕事で自分がうまく物事進める場合には多少周りを気にしないようにしてるからちょっと分かるかも。
(私は昔は気してたけど、疲れてきたので気にしないように意識し出したんだけど)
それにしても財布が話し手というのは新鮮だなと思った。
久しぶりに読んだら、犯人の実行犯の存在も最後の方まで忘れてたけど笑、面白かった。 -
登場人物が持つ財布の視点で話が進むという、斬新な着眼点が面白い。
持ち主を助けてあげたい、守ってあげたい、何とかしてあげたいという、もどかしくていじらしい想いを持ちながら、自分は財布だから何も出来ないという想いに感情移入しながら読み進めた。
30年前の作品と言えど、全く時代を感じさせず、名作「模倣犯」に繋がる要素を味わえた一冊だった。 -
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急遽、一万円札を崩す必要に迫られて、要らないものを買うのも嫌だし、たぶん既読だけど内容を全く覚えていない本書を購入。いい具合に小銭も手に入り、さすがの宮部ミステリーも堪能できたという、なかなかグッジョブな自分であった。
誰もがお財布を持つ世界というのも、もはや昔のことになりつつあるのであろうなあ。 -
ストーリーはありきたりかもしれないけど、その見せ方が秀逸であるし、言わずもがな読み易さが恐ろしく心地良い。語り部をこんな"物"にしようとは誰も考えないだろうし、そのうえこんな心に残る話を他に誰か書けるだろうか。
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語り手が面白い
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私の大好きな
宮部みゆきをこんなにもお褒めいただき、解説の日下三蔵様有難う
技巧に走りすぎでは・・・で読み始めたが、みゆきちゃんの仕掛けた罠にすっかりはめられた。 -
新聞の広告に『勢いが止まらない! またまた大増刷!! 146万部突破!』とあったので、読んでみようかと思った。私が中古本屋で買ってきたのは1999年6月発行の初版1刷で、すっかりページが日焼けした代物。
11の話からなり、世間を騒がす殺人事件の顛末について、それぞれの話の主人公の財布が語って、全体を構成していく趣向。
財布が語るとはこれはまた奇天烈な設定だが、財布が知り得ることだけで話を組み立てる難しさの一方、財布しか知り得ないこともあるわけで、その辺りの書き分けがなかなか見事。色んなことが見えないだけにサスペンスも増す。
単に技巧に走るだけではなく、物語は人間の性(さが)のやるせなさを描いてペーソスを感じさせる。二人の大人が少年を挟んで夜道を歩くラストに余韻あり。 -
『人は誰も、自分のために歳をとったりしない。』
「財布」視点の構成が珍しい。今はキャッシュレス化で、財布を持ち歩く機会が減ったなぁ、としみじみ。
限りなく黒の容疑者。しかし犯行時刻にアリバイがあって崩せない。
容疑者がスター化していく様はロス事件を、展開は『模倣犯』を彷彿させる。
一気読み必至だが、どこか淡々としているのは第三者、いや、第三財布視点だからか。
解説にて、模倣犯の犯人像は宮部さん自身だ、という著者の引用があったのが印象的。
今後、『財布って何?』という読者が増えると思うと、ちょっと感慨深い。 -
財布が語り手。10個の短編が最後ひとつになる。途中、「あれ?短編だったっけ?」って先をちらっとみて登場人物確認した。精神異常者が犯人になり、最後に急に登場する。関係ないと思われる人も現れる。
最初は宮部みゆきだし、あまり読み進まなかったけど、途中から早く読みたい早く早くと思った。
財布が語り手というのが、読みにくいのかな?とも思うが、普通のサスペンスではなく良かった点なのかもしれない。宮部みゆきもまた読んでみようと思った
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宮部さんの小説を元にしたドラマや映画、アニメなんか見てたけど、本自体は初めて読みました。
財布目線で物語が展開していくの斬新で面白かったです。
ただ事件解決後、少しは語られてたけど、もっと関係者がどうなったのか知りたかったなと思いました。
著者プロフィール
宮部みゆきの作品
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