長い長い殺人 (光文社文庫プレミアム)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 2472
感想 : 122
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334749712

作品紹介・あらすじ

轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。被害者は森元隆一。事情聴取を始めた刑事は、森元の妻・法子に不審を持つ。夫を轢いた人物はどうなったのか、一度もきこうとしないのだ。隆一には八千万円の生命保険がかけられていた。しかし、受取人の法子には完璧なアリバイが…。刑事の財布、探偵の財布、死者の財布-。"十の財布"が語る事件の裏に、やがて底知れぬ悪意の影が。

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと読書をサボってしまい久しぶりの感想


    どこかのサイトで紹介されてたので買った一冊。

    事件に関係する人物の財布目線で話しが進むちょっと変わった話しだった。

    一番最初一頁ぐらい文章を理解出来なかった。
    語り部が財布と分かりやっと文章が理解できた。

    途中この財布の話しは必要か?と思える話しもあったが、スッキリとした終わりで良かった。

    なんとなくこの本読み終わり、財布を大切扱わないとなーとふと思った小説でした。
    まぁ大切に扱ってるつもりだけど…


  • 登場人物が持つ財布の視点で話が進むという、斬新な着眼点が面白い。

    持ち主を助けてあげたい、守ってあげたい、何とかしてあげたいという、もどかしくていじらしい想いを持ちながら、自分は財布だから何も出来ないという想いに感情移入しながら読み進めた。

    30年前の作品と言えど、全く時代を感じさせず、名作「模倣犯」に繋がる要素を味わえた一冊だった。

  • 『人は誰も、自分のために歳をとったりしない。』

    「財布」視点の構成が珍しい。今はキャッシュレス化で、財布を持ち歩く機会が減ったなぁ、としみじみ。

    限りなく黒の容疑者。しかし犯行時刻にアリバイがあって崩せない。
    容疑者がスター化していく様はロス事件を、展開は『模倣犯』を彷彿させる。
    一気読み必至だが、どこか淡々としているのは第三者、いや、第三財布視点だからか。

    解説にて、模倣犯の犯人像は宮部さん自身だ、という著者の引用があったのが印象的。

    今後、『財布って何?』という読者が増えると思うと、ちょっと感慨深い。

  • まず語り手が財布という点で驚いた。
    物語において、その要素が必要である感じはしない。けれどこのプラスアルファの要素は決して物語を邪魔しておらず、むしろ財布の個性によって物語を楽しむ要素が増えている気がする。
    普通who do itを楽しむ小説においては、犯人が意外な人物であるということがほとんどである。けれどこの小説では、犯人は意外な人物どころか最後の最後まで一瞬も登場しない。誰この人状態であった。けれどそれでも小説の読み応えや満足度には全く影響しておらず、楽しめた。

  • 財布視点!
    角度がおもしろかったが、内容は想像の範囲だった。

    仕事の関係もあるがなんとなく、読みおわるのに時間がかかった一冊

  • 財布目線で語られるミステリー
    財布たちが持ち主に対して抱く感情に温もりがあって、卑怯な事件ではあるけれど普通のミステリーとはまた違った読み心地でした。後半の展開が急すぎたように感じたのと、探偵や刑事が暇すぎ?と思ったので星3つ。

  • *轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。被害者は森元隆一。事情聴取を始めた刑事は、森元の妻・法子に不審を持つ。夫を轢いた人物はどうなったのか、一度もきこうとしないのだ。隆一には八千万円の生命保険がかけられていた。しかし、受取人の法子には完璧なアリバイが…。刑事の財布、探偵の財布、死者の財布―。“十の財布”が語る事件の裏に、やがて底知れぬ悪意の影が*

    登場人物が所有するお財布それぞれが語り手となって進む、異色の形式。このお財布たちがとにかく個性豊かで、持ち主を愛し心配している様がほっこりするやら、哀しいやら。
    事件そのものは残酷で後味も悪いのですが、お財布目線でのストーリー展開に救われます。

  • 本当に長い殺人だった。
    主人のお財布たちが現状を伝えてくれる。
    しかし殺人を計画し殺人を依頼し、自分を誇示するために4人の命を奪いながらほくそ笑みマスコミの寵児となっていた愚かな3人。
    小説とわかっていても空恐ろしい。

  • 主人公は登場人物達の財布であった。ある事件に巻き込まれた10人の財布から語られる事件の裏側。しかし、全ての物語が一つの真相に繋がっていく。それは…

    感想は別の所に書いているので、気になった方はご自由にお読みください。

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        ↓↓↓
    https://twitter.com/futonneko_/status/1411334629261549583?s=20

  • 連作短編みたいな長編でした。語りべが登場人物各々のお財布というのがおもしろくて新鮮でした。
    タイムリーにお財布を新調しようと思っていたところだったので、色々と選ぶ時に考えちゃいそうだなぁ…なんて思ったり、甥っ子にもそろそろちゃんとしたお財布持たせるべきなのかしら?なんて思ったりしました。

    しかし。この作品は初読みだったハズなのに、読んでる時に「アレ?この作品読んだコトあったっけ?」って思うコトがしばしばありました。何でだろう?ドラマ化とかされてたっけ??

    最後、最終的にこの事件がどうなったのかがあまり描かれていなかったので、読後はちょこっともやんとしました。まぁ、現実で報道されるニュースとかもいつの間にかフェードアウトされてるからそんなに引きずるコトもないのだけど、ちょっと引っ掛かりました。
    でもちょこっとずつ、ちょこっとずつ1本の線に繋がっていく流れは、ドキドキして楽しめました。あとはやっぱりキャラがカッコいいのよね。宮部さんの作品には必ずカッコいい男性キャラが出てくるので、そこら辺も楽しみだったりします。今回は探偵さんがカッコよかったです。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。87年「我らが隣人の犯罪」でオール読物新人賞を受賞。『龍は眠る』(日本推理作家協会賞)、『本所深川ふしぎ草子』(吉川英治文学新人賞)、『火車』(山本周五郎賞)、『理由』(直木賞)ほか著書、受賞歴多数。

「2021年 『ブレイブ・ストーリー 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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