飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫)

著者 :
制作 : 丘沢 静也 
  • 光文社
3.95
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本棚登録 : 849
レビュー : 157
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334751050

作品紹介・あらすじ

孤独なジョニー、弱虫のウーリ、読書家ゼバスティアン、正義感の強いマルティン、いつも腹をすかせている腕っぷしの強いマティアス。同じ寄宿舎で生活する5人の少年が友情を育み、信頼を学び、大人たちに見守られながら成長していく感動的な物語。ドイツの国民作家ケストナーの代表作。

感想・レビュー・書評

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  • ドイツのギムナジウムで共に学び生活する5人の少年と、彼らを見守る大人たちの物語。

    子供の頃の出来事って、大人になってから振り返ると取るに足らない事ばっかりなんだけど、それでも当時はすごいひたむきだったよなあ。その頃の気持ちって忘れるべきじゃないんだよなあ。
    次の世代の子供たちに、まっとうな大人として向き合うために。

    ああ、いいもの読んだ。

    これが私のケストナー初体験にして、光文社古典新訳文庫初体験。
    物語の素晴らしさもさることながら、訳者のあとがきも面白い。
    そんな風に言われたら、他の翻訳版も読んでみたくなっちゃうじゃないですか。

  • 読むことができて、とっても、とってもよかったです。
    著者の前書きはうなづけました。
    子どもだからって、涙の価値は
    下がるものじゃないです。

    それは子どものときに、大人から理解されずに
    虐げられた私には、とっても響く言葉でした。

    内容は5人の5年生の少年の成長記です。
    そして、そのうちの一人は
    クリスマスに悲運に見舞われます。
    そう、彼は才能こそあったものの、
    彼には恵まれた環境がなかったのです。

    それゆえに、楽しみのクリスマスは
    悲しみに変わります。
    でも、心配させたくなかったから
    誰にもいえなかったのです。
    これも気持ち、分かります。

    すごく心が温まりました。

  • ケストナーが短期間に集中してこの本棚入りしているのには訳があるのです。
    私は今国外にいるのですが、これは持って行かないわけにいかないと選んだ本20冊ほどの中に、レビューに書いたケストナー3冊を入れていたのです。
    色々な作者の一番好きな本を一冊ずつ選んで、なるべく幅広くと思ったのですが、ケストナーはこれ以上減らせませんでした。
    大好き。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ケストナーはこれ以上減らせませんでした。」
      20冊中3冊!
      20冊も持っていくようなお出掛けはしたコトないのですが、もし、そういう時が...
      「ケストナーはこれ以上減らせませんでした。」
      20冊中3冊!
      20冊も持っていくようなお出掛けはしたコトないのですが、もし、そういう時が来ればケストナーは外せない(私の場合「クマのプーさん」「長い長いお医者さんの話」「ネギをうえた人」etcと、岩波少年文庫ばっかりになるかも)。
      2014/04/17
  • 大好きな作品。登場する少年も大人もみんなかっこよくて、彼らに会いたくなる。本編の前後にあるケストナー自身が語り部になってるところも面白い。本編はマルティンが主役なのに、こっちはジョニーしかでてこない。なんでだろう?といつも思うけど、面白いからそれでいいというのがこれまたいつもの結論(笑)

  • 誰もが昔は子供だったのに、今はそんなこと忘れて「子供はいいよなあ、楽で」なんて言ってしまってる大人って意外と多いんじゃないでしょうか?
    子供だって色々悩んで苦しんで、でも負けないように、精一杯心を奮い立たせて。だからこそ楽しい、かけがえのない時間を過ごしている。そんなことを思い出させてくれる作品。

  • 難しそうだと思ってたけど、全然そんなことなかった。おもしろかった。


    親友ってすごいもんなんだなと思った。

    映画もあるらしいから、見てみたい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「難しそうだと思ってた」
      どうしてなんだろう?
      ケストナーの「飛ぶ教室」や「エーミールと探偵たち」は男の子にとってバイブル的な本でした(今の...
      「難しそうだと思ってた」
      どうしてなんだろう?
      ケストナーの「飛ぶ教室」や「エーミールと探偵たち」は男の子にとってバイブル的な本でした(今の子ども達はどうなんだろう?)
      2012/12/08
  • 大好き!!
    もう、最高すぎる!!!

    子ども時代は、楽しいことばかりでなく、ツライことも苦しいことも悲しいことも、たくさんある。
    それらをしっかりと見つめて、なお、思いやりと優しさをもって
    日々過ごす少年たちと、少年たちを見守る先生たち…

    登場人物がみな魅力的で、素敵です。

    ケストナー好きだなぁ

  • 今さら言うまでもないが名作である。お涙ちょうだいは好きではないが、これは泣ける。気持よく泣ける。登場人物がいい人たちすぎるのかもしれないが、後半はいちいち泣ける。

    児童用の訳といくつか比べてみたが、原文に忠実という本書の訳は、少なくとも大人にとっては読みやすい。無駄なフリガナや、いちいち「~とマティアスはいった。」などと書いていないからだ。

    子供のころに読み損なったという人も、この体裁で読むのなら恥ずかしくないだろう。

  • ≪内容≫
    ドイツのギムナジウムに通う少年たちのクリスマスの物語。

    ≪感想≫
    ケストナーの代表作の丘沢静也による新訳。この文庫シリーズは全体を通してやはり読みやすくなっている。児童文学としての評価が高いこの物語は、大人にとっても読む価値のある作品だと思う。

    物語そのものはもちろん面白く、少年たちのいじらしさやひたむきさには心を熱くさせられる。一方で彼らの周りにいる大人もまた非常に魅力的で、いずれも少年たちの見本となるような素晴らしい人物である。

    時代も国も評価も何もかもが違う二作を比べる愚かさを承知しながらも、先日読んだ「空へ向かう花」との違いを考えてしまう。両者の共通点としては、子供の物語に仮託しながらも「大人としての流儀」を読み取ることができるという点である。

    大人と子どもの違いは何だろうか。『空へ向かう花』で「子ども」というものを必要以上に大人と区別してしまう現代の「過保護さ」を感じてしまった一方で、本書では、大人が子どもにしっかりと正しさを伝えようとしながらも、大人と子どもを対等にあつかい、枠組みの中に子供を閉じ込めない自由さがある気がする。

    また、本文からは外れるが、訳者のあとがきにおいてもルビや改行が子供たちに与える影響を懸念しており、そういう訳者の問題意識にもつながるように思う。過保護にならない子どもとの接し方、伝え方を考える上で、「説教の仕方」の上手さを感じる物語であった。

  • 河合隼雄の本でお奨めだったので読んでみた。偶然にも(?)先に読んだツァラトゥストラと同じ訳者だ。一本筋の通った訳者だ。

    不覚にも涙をこぼしながら、読んだ。朝の通勤電車内でさぞかし気持ち悪かったことだろう。

    内容は、読めば分かる。研究者は批評家の出る幕があまりない、という訳者の解説も秀逸だ。教育者は、くだらない教育何とか学の本よりも、こういう本を読んだ方がよいのだと思う。

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