- Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334751050
感想・レビュー・書評
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瑞々しい。
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子供の視点から感じる大人の世界と日常がユーモアを交えて楽しくしかし真剣に表現されている
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前書きでぐっと掴まれ、中身はどこかほほえましく、ちょっぴり悲しく読むことができました。
賢さと勇気か…単純明快だけどそれだけにシビアだね、ケストナーさん。 -
同じ寄宿舎で学ぶ5人の少年の物語。タイプの異なる5人の友情にじんわり温かい気持ちになる。“正義さん”や“禁煙さん”など、彼らを見守る大人達も魅力的。素敵な登場人物ばかりの感動的な物語だけれど、一方で底には深い悲しみが沈んでいる。ジョニーやマルティンが胸に抱えているものの大きさは計り知れない。
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新訳文庫で読まなければよかった。
ギムナジウムものはだいすきですが。 -
談話室かどこかで「教員志望の人におすすめ」となっていた気がしたので。
児童書なんですね、これ。
ドイツのギムナジウムに通う少年たちのあるクリスマスの物語。
孤独なジョニー、弱虫のウーリ、読書家ゼバスティアン、正義感の強いマルティン、いつも腹をすかせている腕っぷしの強いマティアス。(背表紙説明より)
先生の目に見えないところで子供たちは様々な出会いをし、経験をし、葛藤を抱えているんだなぁということが改めてわかりました。
そして、良い教師との出会いが子供たちを大きく育てる。
大人になっても若い頃のことを忘れてはいけない、ということを肝に命じておこうと思いました。
余談ですが、
この作品、ママチャリの『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』に良く似てる気がする(笑)
悪戯合戦のところではなくて、個性的な子供たちが徒党を組んでやんちゃするというところが。軍師もいるし、武闘派もいるし、天才もいるし、臆病者もいるし。 -
孤独なジョニー、弱虫のウーリー、読書家セバスティアン、正義感の強いマルティン、いつも腹を空かせている腕っ節の強いマティアス。同じ寄宿舎で生活する5人の少年が友情を育み、信頼を学び、大人たちに見守られながら成長していく感動的な物語。ドイツの国民作家ケストナーの代表作。(以上、本のカバーの表紙より)。
大人である正義さんと禁煙さんの話も良い感じだ。
訳者の丘沢静也氏が書かれた解説では、「深さよりは浅さを、鋭さよりは平凡を、曖昧さよりはよりは明快さを大切にした。軽いジャブをくりだした。カフカのように日常の中に非日常を見ることはなく、日常的なものを日常的に見た。」とある。
最近、偶然にカフカの「変身」を読んだばかりで、あの読後感の悪さ(すっきりしない感じ)とくらべた本作のすっきり感は、まさにこういう理由なんだ!としっくりきた。児童向けの本とはいえ、大人にも当てはまる内容で、なにしろ軽快な展開が心地良かった。
今後もカフカの作品は好きになれないかもしれない。 -
障害を乗り越えて成長する、少年達の物語。
訳者のあとがきが面白い。
「ユーモアだけが現実と理想のズレを埋めてくれる」 -
寄宿舎で暮らす少年たちのクリスマス休暇周辺の短い物語。他校の生徒と雪合戦でケンカしたり、校内劇に登場した美少女(実は○○)にあれは誰だと色めき立ったり、特別すごい冒険はないが、大人も含めた登場人物たちの言動に共通するピンとした真っ当さがすがすがしい。同い年くらいで読んでいたら立派すぎて案外敬遠したかも。読み返すたびにゼバスティアンが同級生たちに説く、臆病についての話にうう…となる。
“ここだけの話だが、ぼくって、ものすごい臆病者なのさ。でもね利口だから、誰にも気づかれないようにしてるんだ。ぼくはさ、勇気がないからって、特別に悩んだりしない。恥ずかしいとも思わない。(…)その欠点を気づかせないようにする、ってことだけが問題なんだよ” -
ドイツのギムナジウムの子供達のクリスマスまでのお話を描いています。
子供達も一生懸命色々な事をかんがえながら頑張っているんだなと懐かしい気持ちになりました。
主人公含め周りの子供達が皆可愛くてでもしっかりしていて微笑ましいですし登場する大人達も良い人でこういう人に出会いたいしなりたいですね。
冬に読み返したくなる作品です。