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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784334751302
感想・レビュー・書評
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『ヴェニスの商人』読み比べの4冊目。
このようにひとつの作品を別の翻訳者で読み比べたなどというのは初めてのことだ。
しかも4冊も。
池井戸潤氏の『シャイロックの子供たち』の本文に一言も出てこなかった「シャイロック」って何?と、無知な私はその時点では知らなかった「シャイロック」。
そこから発してこうなったわけだが、意外にどの『ヴェニスの商人』も面白かった。
本書の訳者のシェイクスピアについての解説も興味深く読んだ。
本作の元となる『マルタ島のユダヤ人』(クリストファー・マーロウ)という先行作があったとのこと。
1990年に本書の翻訳者による訳・演出で『ヴェニスの商人』と『マルタ島のユダヤ人』をほぼ同じメンバーで昼夜交互に公演したとのこと。
現在の私なら、絶対に両方観に行きたいところ。
図書館で誰も他に借りる人がいないため、借りた5冊は延長もできて(他の書籍の合間に)やっと4冊読んだ。
(5冊目は全シェイクスピア作品・全原文・全翻訳の電話帳並みの書籍なので無理→返却した)
途中から、次に他のシェイクスピア作品も読みたくなってきたので、どの翻訳シリーズが良いか見極める目的もあって読み比べたが、どれも甲乙付け難い。
1冊前のシリーズだけは文字が小さいので次はやめようと思うが、内容は悪くなかった。
ただし、どのシリーズにも共通している作品は少ないので、とりあえず次は『リア王』かな。
なお、本書では註釈に「ヤコブの母リベカが夫イサクを騙し、異母兄の長男エサウをさしおいて、自分の息子ヤコブを一族の長とした」とあるが、他のキリスト教の書籍では、確かに母はヤコブを贔屓していたが母は同じだしエサウとヤコブは双子だと書かれているものもある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シャイロックに対する印象が180度変わった。"肉1ポンド"の小悪党のイメージが先行していたが、ただの現実主義的な社会的弱者に過ぎない。
逆に、アントニオの正義の一方的な押し付けが不快。ある意味、彼こそキリスト教という偏見に取り憑かれた、哀れな男のように感じた。 -
まんがで読破シリーズで読んだ。
あっちゃんのYouTubeより視聴。
シャイロック可哀想よねえ、、、
宗派でそんなに扱いが違うだなんて、あまり共感できないけど、大変やったんやろなあ、、
その時代の話に興味が持てた。 -
2023.10.30
演劇の台本だった
地の文がないのが新鮮だった
ポーシャかっこいい
初のシェイクスピア -
初めてのシェークスピア喜劇。
想像以上に読みやすかった。
友達の恋を助けるために、命をかけて借金するアントニオ。
自らの知恵で、見事に鉛の箱を選ぶバサーニオ。
血までは削いではいけないと機転を利かすポーシャ。
(お嬢様なのに賢くて勇気があってポーシャが1番すごい)
指輪をあげてしまってバサーニオが死ぬのかと思ったら、最後はハッピーエンドだった。
読みやすいけど、あまり教訓はないお話。
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肉を切り取るところしか知らなかったけど、こんなに女性が活躍する話だったとは!裁判の進行がスカッとする。そして指輪よ。伏線を回収するっていうのは、シェイクスピアの時代からあったのね〜。
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ずっと昔の作品なのに今読んでもそこそこ楽しめる。劇の台本ということで、普通の小説とは違うけど、面白い。
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舞台は中世イタリアのヴェネツィア共和国と架空の都市ベルモント。
強欲な商売で知られるユダヤ人の金貸しシャイロックに対し、公平な商取引を目指す商人アントーニオ。友人の結婚を急きょ推し進めるため、アントーニオはシャイロックから自身の肉1ポンドを担保に金を借りるが、商船が難破し財産を失い返金できなくなる。アントーニオの友人達は彼を助けるためあらゆる手段を考えるが、シャイロックの正当な証文を前に打つ手がなくなる。そしてアントーニオの命運は法廷で判決が下されることとなる。
それぞれの登場人物のキャラクターに個性があってすごく読みやすい。「ヴェニスの商人=アントーニオ」だけど、残念ながら一番印象に残らない。。それくらい他の人物が良い味出してます。
さて、極悪非道の高利貸しとして登場するシャイロック。彼はユダヤ人という立場ゆえにアントーニオを始め様々な人物から心無い言葉を浴びせられ、心から愛した娘にも裏切られ・・・と、まさに踏んだり蹴ったり。自分本位な強引さと、アントーニオを憎み非道な形で命を奪おうとする面もあるが、決して根からの悪人としては見ることが出来なかった。
喜劇として知られる作品だけれど立場を変えるとまさに悲劇。それぞれの登場人物が生き生きと描かれ、スピード感のある魅力的な作品だった。
シェイクスピア初心者にお薦めできます。 -
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肉1ポンド、血を流さずに切り分けられる方法があったら教えてください。
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2.5
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/742370 -
外国人と話をしていると聖書や古典に関する彼ら共通の知識があることに気付く。シェイクスピアの作品もその典型例だ。今まで戯曲というスタイルが好きになれずなんとなく避けていたのだが、気を決して読んでみた。
流石に400年以上も読み継がれてきただけのことはある。そんなに深いストーリーでもないが、純粋に話の展開が面白い。次は悲劇ものにも挑戦してみるかな。 -
悲劇ではないこの作品は、シェイクスピアの中でも最も取っつきやすく話も理解しやすい。あらすじは改めて言うまでもないが、アントーニオ以外のキャラが非常に立っていて、どのキャラも魅力的だ。個人的にはポーシャの機転と行動力がお気に入り。解説にもあるように、シャイロックの立ち位置など様々な解釈があるようだが、まずは単純にストーリーを楽しんでもらいたいところ。
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戯曲
かかった時間90分
超有名なお話。やっぱりなによりお話が面白い。キリスト教商人とユダヤ人高利貸しの対立からくる後者の悪どい策略も、遠く離れた地の貴婦人に求婚し、3つの箱から正しいものを選ぶ話も。
解説を読むと、ライバル劇作家のマーロウの作品との比較や、ひとつの演劇集団の中で彼らに演じさせることを目的として劇作をしたことによる登場人物の魅力や作品全体の複眼的パースペクティブについて書かれていて、それもよい。
この、光文社古典新訳文庫は、文字も大きいし言葉もわかりやすいし、解説も面白いので好きだ。
ところで、遠くに友なり財産なりを行かせて、帰ってくるというモチーフは、何かの意味なんだろうな…調べてみたい。 -
2017年6月3日購入。
2020年9月25日読了。 -
当時の社会情勢や価値観が現代とは全く異なるので興味深いけれど、あまり喜劇とは取れませんでした。主人公アントニオは作中、聖人とは正に彼そのものみたく呼ばれます。こちらからすると「どこが⁉︎」と言わんばかり嫌な奴だし、高利貸しのユダヤ人シャイロックは確かに頑固なんだろうけど、あの扱いは気の毒かと…。彼が血も涙もない極悪非道の悪人とは捉えにくかったです。「友から利子を取らない」のは百歩譲って許容するとして、友に唾をかける人間に共感は出来ません。
時代や宗教的価値観の違いを感じさせる作品でした。 -
ヴェニスの大貿易商とユダヤ人高利貸しを軸に読んで楽しい。「愛しあう二人」によって語られるものは多くないような気がする。
著者プロフィール
安西徹雄の作品
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