1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編 (光文社古典新訳文庫 Aヘ-2-1)

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  • 光文社 (2007年10月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784334751418

感想・レビュー・書評

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  • 夏休みのなんたらかんたらで読まないといけなかったんだけど、オチがあって面白かった!

    特にそばかすだらけの男の子誘拐して、身代金もらうんじゃなくて払って男の子返すやつはめっちゃ笑いました笑

    お盆休みの間にたぶん10冊ぐらい読まないといけないの死ぬ(泣)まにあわーん!

  • o・ヘンリーという作家を初めて知った。古典の本を読むのも初めてかもしれない。短編とは言っても、わかりやすいオチはない。なんとも表現しずらいが、一世紀前に書かれたものだから、のんびりとした平和という感じだろうか。アメリカの昔の白黒映画のような世界だ。記憶に残るというよりは、なぜか、オチのわかりづらい短い小説に、黙々と付き合うという感じだろうか。あとがきには、o・ヘンリーの足取りが書かれていて、銀行に勤めるが、横領の罪に問われ、服役中に、その名を知られるようになり、最後は酒浸りになり、早くして亡くなってそうである。名作といわれるものも多いらしいが、また機会があればどこかで、その功績を知ることになるかもしれない。

  • 短篇23編。O・ヘンリーはやっぱりいい。「最後の一葉」「賢者の贈り物」ばかりが有名だけど他の作品も知られてほしい。

    「献立表の春」…可愛くて甘酸っぱいラブロマンス
    。可愛いの一言に尽きる。いつ読んでもほんわかする。

    「甦った改心」…個人的NO.1。金庫破りの恋。

    「十月と六月」…印象的な文章が多かった。

    「警官と賛美歌」…刑務所のほうがマシというのは今も昔もあまり変わらない。

    「ミス・マーサのパン」…女性のささやかな思い込みがもたらす悲しい結末。タイトルとしては「魔女のパン」のほうが好き。

    全タイトル
    多忙な株式仲買人のロマンス
    献立表の春
    犠牲打
    赤い族長(レッド・チーフ)の身代金
    千ドル
    伯爵と婚礼の客
    しみったれな恋人
    1ドルの価値
    臆病な幽霊
    甦った改心
    十月と六月
    幻の混合酒(ブレンド)
    楽園の短期滞在客
    サボテン
    意中の人

    心と手
    水車のある教会
    ミス・マーサのパン
    二十年後
    最後の一葉
    警官と賛美歌
    賢者の贈り物

  • 「賢者の贈り物」(初出 The New York Sunday World 1905-12-10 as "Gifts of the Magi") 出てくる金額って、現在価値どれくらいかな?と気になって計算するとびっくり。米国消費者物価指数基準1905/2025(36.1倍)で$1=5291円。ということは手持ち1ドル87セントは9894円、これは良いとして週8ドルの家具付きアパートの家賃は月額18万円、夫の稼ぎ週20ドルは月収46万円、美しい髪の値段20ドルは10万6千円。 みんな高過ぎる… 詳しいことはhttps://danjuurock.hateblo.jp/entry/2025/04/03/231907
    他の現在価値も計算してみた。
    「一ドルの価値」(初出: Munsey's 1903-04、Sydney Porter名義) 当時の1ドルは米国消費者物価基準1903/2025(36.10倍)で$1=5213円。
    「千ドル」(初出: N.Y. Sunday World 1904-06-05) 当時の1000ドルは米国消費者物価基準1904/2025(35.69倍)で$1=5154円なので515万円。


  • 世相へのシニカルな視点を保ちつつ、温かみを決して失わない語り口が絶妙。どの作品も面白く、オチの付け方が天才的だった。
    南部に生まれ、中米での逃亡生活やニューヨークでの都会暮らし等、様々な経験をして「人生の滋味」を会得した作者の作品は見事。アメリカ文学の新境地を切り開いたといっても過言ではない。
    個人的には、「献立表の春」「甦った改心」「幻の混合酒」「靴」「警官と賛美歌」「賢者の贈り物」が好き。(「賢者の贈り物」がダントツだが、、)

    以下、それぞれの作品に対するメモ書き。

    ・多忙な株式仲買人のロマンス
    忙しすぎる金融街で働くサラリーマンを、コミカルに描く作品。ウルフ・オブ・ウォールストリートをめちゃくちゃ綺麗にした感じ。

    ・献立表の春
    恋焦がれる女性に春が訪れる様子を、実際の季節の移り変わりと絡めて描く上品な作品。献立表の使い方が秀逸。ところどころ入る作者のメタ発言がよかった。

    ・犠牲打
    どうしても自分の作品を世に出したい主人公のドタバタ劇。特に読みやすい作品で、作者のユーモアのセンスが遺憾なく発揮されている。守衛の「寝ぼけたことを抜かすな!」で笑った。

    ・赤い族長の身代金
    悪党2人が身代金目的で誘拐した腕白坊主に振り回される愉快な作品。他の作品に比べると、内面描写が薄くて文学要素に欠ける印象。

    ・千ドル
    飄々としていて自由気ままながら、失恋してしまうジリアン青年がなんとも愛らしい。最後の決算書を破り捨てるところなんか、主人公すぎる。

    ・伯爵と婚礼の客
    「心のメモ帳」をはじめ、随所に天才的なワードセンスとユーモアが散りばめられてる。急にメタ発言が入ったり、恋愛を題材にしたりと、いかにもO・ヘンリーらしさが際立っている印象の作品。

    ・しみったれな恋人
    本物の貴族とショップガールがすれ違ってしまうオチのラブコメ。貴族がチンピラに対して抱く嫌悪感の描写がとても秀逸。女性が働くことを、「乙女の誇り」と表現しているのも見事。

    ・1ドルの価値
    検事が過去に裁いた凶悪犯と対決する物語。作者の得意とする市井の人々の人間模様とは打って変わって、西部劇のテイスト。「1ドルの価値」というタイトルがいい。

    ・臆病な幽霊
    一家の男が臆病で奥手なのは、先祖代々から続いていたというオチ。母親思いの息子に感情移入することができず。もっと庶民的なテーマの方が、作者の才能が発揮されると思った。

    ・甦った改心
    恋に落ちて金庫破りから足を洗った後にアーカンソーの田舎町にうまく溶け込み、家族思いなジミーがとにかくクールガイ。ラストの警官とのやりとりは、映画のラストシーンみたいでかなりかっこよかった。

    ・十月と六月
    年の差婚を理由に断られた男が、なんとかして彼女と結婚したいと考える物語。見事なまでの叙述トリック。こんなに短くても、ここまで面白いのは天才としかいいようがない。

    ・幻の混合酒
    酒が完成した後の顛末が、いかにもバカらしくて愛くるしい。あんなにウブな主人公を一瞬で豹変させる黄金の酒、自分も飲んでみたい。笑

    ・楽園の短期滞在者
    都会の中のオアシスを、ひとつのホテルに再現させる表現力が見事。結局、滞在してる人達がよそよそしかったのも、身分を偽ってバカンス気分を味わってたのが理由で、知り合いに会いたくなかったからなのかな。

    ・サボテン
    プロポーズに応えてもらえなかった男の後悔の念を、丁寧に描く作品。見栄っ張りはダメだということを思い知らされる。

    ・意中の人
    これまた「十月と六月」同様の叙述トリック。プロポーズだと思ったら、お手伝いさんを探していたという話。これだけ美しく描写されるヴィヴィアンヌだけど、タウンゼントが言ってたとおり配管工なのかな。笑

    ・靴
    軽い気持ちのイタズラから、靴の需要が全くない街に靴屋が開かれることとなるドタバタ劇。ラテンアメリカであろう地域の空気感や、領事官の人物像が丁寧に描かれていた。最後はまさかの方法で靴の需要を作り出すことに、、

    ・心と手
    犯罪者が昔馴染みにの人の前で恥をかかないよう、保安官の粋な計らいが光る作品。静かながらも、こうして人の優しさを描く作品は好き。最後に落とす技術が素晴らしすぎる。

    ・水車のある教会
    作者の特徴であるユーモアは控えめなものの、感動的な作品。ある田舎の避暑地を舞台に、生き別れた親子の再会が描かれる。登場人物がみんな善人に描かれていて、情景描写も美しかった。

    ・ミス・マーサのパン
    マーサおばさんの優しさが、裏目に出てしまうお話。やっぱり、思いや感じていることは素直に伝えることが大事。こんなにいい人が、こんな結末を迎えるなんて悲しすぎる。

    ・二十年後
    二十年ぶりに再会する親友同士の話。ひとりは荒くれ者、ひとりは警官となっていたというオチ。短い作品ながらも、伏線の張り方も見事で、著者のセンスが光りまくってる。

    ・最後の一葉
    肺炎と戦う絵描き達の話。階下に住むベアマンさんの優しさ(最後に残した傑作)が胸を打つ。市井の人々の非喜劇を描いてきた作者の、集大成的な作品。文句なしの傑作。

    ・警官と賛美歌
    逮捕されたくても逮捕されない浮浪者が、真人間になることを決意した瞬間に逮捕されるという皮肉たっぷりの話。ユーモアのセンスが光りすぎており、「最後の一葉」とはまた違った形で集大成的な作品と言える。

    ・賢者の贈り物
    何度でも読み返したい人間讃歌。ある夫婦のクリスマスプレゼントのエピソードから、人間を思いやる心の大切さを訴える心に響く作品。この短編集の最後を飾るに相応しい作品。

  • 道徳の授業で使われた話の原作だったり、英語の教科書に載っていた話であったり、思い出しました
    結末にはオチがあり、起承転結がはっきりしている
    装飾的な表現が多いけれど翻訳の質が高くて読みやすかった
    久しぶりに米文学に触れたなぁ
    最後の解説が大変詳しくて著者の生涯が分かり、各話の理解が進んだ

  • 「最後の一葉」「賢者の贈り物」等、感涙ものと言われるこれらの作品でも皮肉な結末だと感じるひねくれ者の私ですが、すべての話がこの短いページ数の中ですとんと落とされることには感激します。岩波文庫の傑作選を読んでいるたのでいくつか重なっていたものがあり、同じ話を読むと訳者さんの力というものを見せつけられる思いがしました。岩波も読みやすいですがこちらの方がさらに理解しやすく砕いてある気がします。「献立表の春」などはこちらの訳がとても好きです。でも岩波は言葉選びの美しさを感じましたので甲乙つけがたいですね。今回は一度に読まずに一か月かけてのんびりゆっくり少しずつ楽しみました。「甦った改心」「二十年後」は再読でも好きで、今回初めて出会った中では「サボテン」にやられました。すごく情けないけれど誰もが多かれ少なかれ心当たりがありそうです。/覚え書き…第2回O・ヘンリー誕生日読書会参加http://bookmeter.com/event/event_show.php?id=2493

  • B933.7-ヘン 300011004

  •  23編収録の短編集。

     これは日本人男性作家じゃ書けなかった作品だな、とそれぞれの短編を読んでいて思いました。アメリカの様々な姿を舞台にしている、というのもその一因ではありますが、一番の理由は話の内容です。短編という制約があるからかもしれないですが、一切の迷いや、ややこしい表現もなく、ストレートにハッピーでロマンティックなエンディングを用意、男女の愛の成就を描く点です。

     イメージですが日本の恋愛ものは、一直線に愛の成就を描くのではなく、良くも悪くもうじうじした男女が右往左往し、言外にメッセージを込めつつ恋愛を成立させる、というイメージがあります。O・ヘンリーの作品たちはいい意味で非常に分かりやすく恋愛に向かっていきます。それがロマンティックさの理由のように思います。

     そうしたロマンティックさのイメージと裏腹なシニカルな短編も何編か選出しているあたりも、この短編集の良さだと思います。作品集の最後に近づくにつれ「また幸せな結末だろうな」と油断しながら読んでいて見事に転ばされたことが何度かありました(笑)

     しかし、それを最後の『賢者の贈り物』でチャラにするどころか、見事にロマンティックさを取り戻します。これは作品の並び順も結構計算されているのかな、と考えてしまいますね。

     このロマンティックさは、有川浩さんファンの方が読んだら案外はまるんじゃないでしょうか? 一編一編のページ数も少なめでとっつきやすいと思うので、いろんな女性層に読んでもらってときめいてほしいな、と思いました。

  • 昔、青い鳥文庫バージョンが家にあってめっちゃ読んでたのだけれど、もう一度読みたいと思って挑戦。あとがきでは、筆者が逮捕されていたことが書かれていてびっくり。たくさん作品を残したみたいなので、他のも読みたい、、、、

  • あの有名な「最後の一葉」がO・ヘンリーの作品だったということを知ったというか思い出したというか。どの短編小説もとても良かった。

  • 3.3

  • 「最後の一葉」「賢者の贈り物」がパロディ化されるくらいあまりにも有名だが、もっと多彩な面のある作家。笑いもウェットドライ両方。詩情もある。サキ程毒はないけど、棘はあるかな。

  • 現代の感覚ではベタすぎと思うのもあるが、よく考えたらいくつかはそもそもどこかですでに読んでたかも。
    日本人にとってはショートショートといえば星新一たが、あちらの研ぎ澄まされた理系チックな雰囲気と比べると、読者への呼びかけなどいちいち詩的なのが印象的。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/742608

  • 一編一編に引き込まれ、結末が気になってしまう作品ばかりでした。

    どの作品も風景描写や登場人物の感情を巧みに表現していて、日常の些細なことでも文章にするとこんなに面白くなるのかと思いました。

    個人的には「水車のある教会」のラストが印象に残っていて、思わず泣いてしまいました。

  • 一つの話が短いのにどれも意外な結末が待っていて凄い。十月と六月、私も騙されたけど、これ男の方が年上っていう価値観、思い込みが無いと騙されないよなと。(勿論大尉という位もあるが)騙されるタイプの話、読者が持っている常識に左右されるなと思った。

  • 味わい深い人間模様を綴る短編集。
    ラストのオチが秀逸で、一辺倒ではなく意外性をはらみ楽しい。お気に入りは、途中まで読んでオチが解りつつも巧みな明かし方で感動を呼ぶ「水車のある教会」、やはり外せない名作「最後の一葉」、罪の重さと良心の天秤に思いを馳せる「甦った改心」、真に思い合う夫婦の皮肉で心温まる「賢者の贈り物」あたりかな。あとがきで作者の小説になりそうな身の上を知り、その経験が多彩な作品を紡ぐ事になることに納得。
    貧乏とお金持ち、恋人、罪人と正直者といった立場をうまく短編に仕上げる作品集、機会があれば再読したい。

  • ※購入理由
    2019年の乃木坂文庫 田村真佑カバー
    装丁買いでないと手に取らない本、ジャンルだね。
    今後興味が広がれば‥

  • 「賢者の贈り物」のオチをはじめて知ったときの衝撃を胸に読みました。
    色々な訳が出回っているなかで本書を選んだのは、解説が長かったから。著者の波乱万丈な人生に沿った作品集だということがわかり、デビューには最適な一冊だったと思います。

    短編23作品、ストーリーが素直に楽しい。お約束なのに巧みなオチは、わかっているのに驚いてしまい、思わず誰かに言いたくなります。短くわかりやすいストーリーなので、自分で簡単にあらすじをまとめることができ、人に話すのにちょうどいい。各話のタイトルも、ストーリーが思い出せるのものになっているので、話に花が咲きそうです。

    読みはじめは修飾の多い独特な言い回しが読みづらかったのですが、慣れれば彩りとして表現を楽しめます。最終的にストーリーと同じくらい楽しみなポイントに。
    特に印象に残ってるのは「蘇った改心」「十月と六月」「心と手」。
    お気に入りの一冊となりました。

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著者プロフィール

英米文学翻訳家。成蹊大学文学部卒業。「ジャック・フロスト警部」シリーズ(創元推理文庫)、『フランケンシュタイン』(新潮文庫)、『密林の夢』(早川書房)、 『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編』(古典新訳文庫)、『ヒロシマ・ボーイ』(小学館文庫)、『リリアンと燃える双子の終わらない夏』(集英社)、『世界を変えた100人の女の子の物語』(河出書房新社、共訳)など多彩なジャンルの翻訳を手がける。

「2023年 『エリザベス女王の事件簿 バッキンガム宮殿の三匹の犬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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