母アンナの子連れ従軍記 (光文社古典新訳文庫 Aフ 7-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334751883

作品紹介・あらすじ

十七世紀、三十年戦争下のドイツ。軍隊に従って幌車を引きながら、戦場で抜け目なく生計を立てる女商人アンナ。度胸と愛嬌で戦争を生きぬく母の賢さ、強さ、そして愚かさを生き生きと描いた、劇作家ブレヒトの代表作を待望の新訳で贈る。母アンナはこんなにも魅力的だった。

感想・レビュー・書評

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  • 肝っ玉おっ母とその子どもたち。
    最後のカトリンの姿に息がつまる想い。
    シェイクスピアと並ぶ素晴らしい劇作家ブレヒトの作品。

  • 表現が深い。

  • 戦争中のシーンを転々とし、結局は母アンナを通して戦争を描き出す、というものだと思います。しかし、一つ一つのシーンでほとんど心打たれることなく読み終わってしまいました。アンナはセリフだけ読むと淡々とし過ぎています。印象に残ったところと言えば、後半の牧師さんの少し道化た態度、口の訊けない娘の必死の訴え。
    私は母親の気持ちが分からないのか…もちろん、演劇でどっしり見せてもらえば違うでしょうけど。

  • 現代劇に革命的影響を与えたベルトルト・ブレヒトの作品を初めて読了。従来読んできた古典ギリシア悲劇やシェイクスピア劇とは非常に異なるシンプルな構成、それでいてメッセージ性を失わない作りこまれた人物たち… ブレヒトの作品とはこういうモノか、ということを実感した。

  • 巧いね、やっぱ。キャラ、ストーリー、台詞回し。どれも上々。
    母の身を案じて太鼓を叩き続けるカトリン。生活の支えであり思い出の詰まった家でもある、幌車を壊されそうになり絶望的な呻き声をあげながらも太鼓を叩くのやめないカトリン。そして家族全員を喪ったアンナは幌車を引きまた戦争について行く。
    賢さというか、誰よりも現実を知っているが故のアンナの悲しさ。嘆き狂うことも、牧師のように観念を弄ぶこともできず、今日の暖、今日の食事にありつくために、幌車を引っ張り軍隊の中で商売をする。生きるために。生きていくために。

  • 戦争の中での人々の愚かさ、滑稽さ、リアルを抑制された筆致で描き出して、悲しみが静かに染み渡る。

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著者プロフィール

ベルトルト・ブレヒト Bertolt Brecht(1898-1956)
ドイツの劇作家・詩人。1898年、バイエルン王国(当時)のアウクスブルグに生まれる。
ミュンヘン大学で哲学、医学を学び、第一次世界大戦末期に衛生兵として召集され反戦思想に目覚める。表現主義の影響のもと、劇作、詩作、批評活動をはじめ、1918年、戯曲第一作『バール』を執筆し、1922年に戯曲『夜打つ太鼓』でクライスト賞を受賞し脚光を浴びる。1928年に作曲家クルト・ヴァイルとの共同作品『三文オペラ』を上演。1933年のナチスによる国会議事堂放火事件後、亡命生活に入る。プラハ、ヴィーン、チューリッヒ、パリ、デンマークを転々とする。第二次世界大戦中はフィンランド、ソヴィエトを経て、1947年までアメリカに亡命。その後、チューリッヒを経て1948年に東ドイツに帰る。東ドイツでは劇団ベルリーナー・アンサンブルを結成し、1956年に亡くなるまで活動拠点にした。作品は『肝っ玉おっ母とその子どもたち』(1939)、『ガリレイの生涯』(1938-1955)、『セチュアンの善人』(1941)、『コーカサスの白墨の輪』(1944)など多数。
本作『子どもの十字軍 1939年』(原題)は第二次大戦中の1941年に書かれ、他の詩や短篇とともに『暦物語』(1948)に収められた。

「2023年 『子どもの十字軍』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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