- Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334752408
感想・レビュー・書評
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最初は貴族らしい回りくどい言い方やミセスジェインの行動に好感が持てなくて読むのに苦労したが、読み進めるうちに面白いと思うようになり、下に続く最後のところにかけてがいちばん好きだった
大学の教授オススメの作品だが、恋愛小説だったので自分の好みであり、イギリスの生活の格式張っている感じが時代を感じられて読むのが楽しかった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
光文社の「高慢と偏見」は2011年。ちくま文庫の中野訳(2003年)より新しく、中公文庫の大島訳(2017年)よりは古い。
訳者の小尾芙沙は女性で、古くからのSFファンならおなじみの方。
アシモフ、ディック、ゼラズニイ等訳書は多数あるが、中でもアーシュラ・K・ル=グィンはこの方の翻訳でずいぶんお世になったので、安心して読むことができる。
丁寧で標準的な翻訳という感じです。 -
1813年刊行。古きイギリスの片田舎を舞台とする地主階級の恋愛小説。200年愛され映像作品や翻訳も多数。
オースティンが20歳そこそこで草稿を書いた(実際の出版は37歳時)という本作、なんというか、上質な少女マンガの雰囲気を感じさせる。ダーシーの「高慢」とエリザベスの「偏見」が最初は衝突するが後に……なんて典型的すぎるように思えるのだが、これは現代のラブコメに到る原型のひとつなのかと。しかし文章や構成が見事な上、要所要所で劇的なシーンが入るのも巧みで、読み始めたら止まらない勢いがあるのはすごい。源流などと言っていられない完成度であることが、今もって愛される理由なのだろう。
片田舎が舞台で、18世紀末~19世紀初頭の小説にありがちな社会や政治に関する描写がほとんどなく、ひたすら狭い世間の人間関係の話に尽きているため読みやすい。本作の主要人物は働かないで生きていける上層中産階級の人たちで、それだけ恋愛の駆け引きに集中できることも大きい。
翻訳が多数あるがどれがいいかはわからない。光文社古典新訳文庫の小尾芙佐はSFの翻訳でよく名前を見かける。繰り返し読むに耐える小説なので、比較読みも楽しいかも。 -
皮肉とユーモアたっぷりでおもしろい!!!
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「恋愛小説」の古典作品ですが、全く読みにくいところがなくスラスラと読むことが出来ます。
訳がよいのか、そもそもの物語の作り方がうまいのだと思いますが、まるで昨今人気が出ている韓国ドラマを見ているように楽しむことが出来ました。
すれ違いから恋愛が成就しなかったり、大嫌いだった相手から告白されたり、またその嫌っていた理由が勘違いであったことにきづかされたり。
人生や家族を揺るがすような大きなトラブルではなくても、恋愛の情は個人の人生にとっては大きな転換点にもなりえます。
この後、ジェインとエリザベスの姉妹の恋愛がどのような形になってゆくのか、下巻も楽しみです。 -
古典文学とはいえ、流れは少女漫画に通ずる典型的流れは面白い。
高慢と偏見、なるほどー。感想は下巻にて。 -
ちくま文庫の上下巻を読んでからずっと
「高慢と偏見」は大好きで、
本屋をブラブラしている時にこの
新訳シリーズで出ているのを見つけて思わず
買ってしまいました。
一つの話を、違う役で読み直すことは初めてなので、
ちくま版では無かった発見
(「あのセリフにはこんな意味がこめられてたのか~」
と分かるように書かれていることが多かったので)などがあったり
登場人物に対する見方や雰囲気が変わったりして、
訳によって結構変わるなあ、何か面白いなあと思いました。