砂男/クレスペル顧問官 (光文社古典新訳文庫)

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制作 : Ernst Theodor Amadeus Hoffmann  大島 かおり 
  • 光文社 (2014年1月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334752835

砂男/クレスペル顧問官 (光文社古典新訳文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 二十年前に読みたいと思って入手できなかった本が近年新訳が出てようやく読むことができたのだが、なぜ読みたかったのかはとうに忘れてしまった。
    収録の三短編どれも事前にプロットを構想せず筆まかせに書いたことがありありとわかって興味深い。重要人物が途中で退場し何の音沙汰もなくなったり、一人称/三人称などのナラティブがころころ変わったりする。

  •  3編からなる短編集。
    「砂男」とは、あのメタリカの曲の「砂男」である。
     とは言っても「砂男」そのものが主役になる訳ではなく、恐怖概念に取り憑かれた様を「砂男」という存在を通して語っている、といった感じ。
     思った以上に怖い、というか嫌な話だった。
    「クレスペル顧問官」は怖い、というよりも哀しい話になるのだろう。
     謎解きの要素も少し入っているが、ラストはやりきれない気持ちと同時に、ほほえみながら死んでいった娘に対する憐憫の気持ちも高まる。
    「大晦日の夜の冒険」は「鏡像」を奪われた男の不幸な話。
     途中で、シャミッソー作「影を失くした男」の登場人物である「ペーター・シュレミール」がキャメオ的な存在として登場してくる(ちなみにこの「影を失くした男」は読んだことがあるのだが、あまり面白かった印象はない)。
     3編とも、身の毛がよだつような怖さはなく、印象に強く残る「妙に嫌な感じ」を覚えたといったところだろうか。

  • ホフマンの中編?が三編。どれも少し不可解な話なのだけれどその怪奇な中身がなかなかよい。幻想的欧州を感じさせる。どれもなかなかで、また読み返したい。

  • 「砂男」 子供の頃に出会った怖ろしい砂男が大人になってまた近くにやってきた。寝しなに現れる砂男の伝説は古くから知られまたメタリカの傑作「エンター・サンドマン」にも登場し現代でも広く知られているが、本作は望遠鏡・実験器具・自動人形といった当時最先端の技術(1815年の作)が悪夢的イメージと融合し、解説にもある様に「フランケンシュタイン」(1818年)と年代的にも重なり、さらには主人公が強烈なオブセッションに支配されてしまう点も含め非常に現代的な作品。時代を超越した傑作。
    「クレスペル顧問官」 偏屈な法律家の謎めいた生活。こちらもタイトルと多少印象が異なる美しくも悲しい音楽小説。これも素晴らしい。
    「大晦日の夜の冒険」 連作短篇のような形式で語られるが、3作共に美しい女性に取りつかれ破滅していく男が描かれる。
     
     画家・音楽家でもあり、法律家として勤めていたこともある作者は非常に才能にあふれた人物であったと思われる。一方で、戦争の影響もあり、私生活は浮き沈みが激しく、わずか46歳で亡くなってしまっている。わずか3作の本書だが、書簡形式や枠物語を使った様な語り口は変化に富み魅力的で、何よりも熱に浮かされたような異様なヴィジョンとそこに没入していく人物たちの描写が凄まじい。その激しさが魅力となっている。

  • 裏表紙の説明に『サイコ・ホラーの元祖』とある表題作と他二篇の奇妙な物語。

    話の展開に時として置き去りにされてしまった感を受けたりもしましたが確かに表題作は薄ら寒い不気味さでした。
    麗人と信じて自動人形に恋焦がれる主人公の方が『砂男』コッペリウスよりも怖かったです。

  • 『砂男』

    『クレスペル顧問官』

    『大晦日の夜の冒険』

  • オペラ『ホフマン物語』の元になった、『砂男』『クレスペル顧問官』『大晦日の夜の冒険』の3篇を収録。
    やはり『砂男』が何度読んでも好きだ。
    検索してみたら岩波文庫は品切れで、現在、新刊で手に入るのは古典新訳文庫のみという現状らしい。うーむ……。

  • 岩波文庫の「ホフマン短編集」(池内紀・訳)、河出文庫「砂男 無気味なもの」(種村季弘・訳)どちらも品切れなので、新訳が出るのは嬉しい。。。

    光文社のPR
    「夜更かしする子どもの目に砂を投げ込む砂男のおとぎ話に取り憑かれたナターナエルは、自宅に出入りする弁護士こそ砂男に違いないと確信するが…。怪奇と狂気が絡み合う傑作「砂男」、旅する熱狂家の語る「大晦日の夜の冒険」など3篇を収録。」

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