スペードのクイーン/ベールキン物語

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334753054

感想・レビュー・書評

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  • 6月6日は、ロシア語の日|チェブラーシカ(2024年6月6日)
    https://note.com/cheburashika/n/ne67595b9f4b3

    プーシキンが偉大である10の理由 - ロシア・ビヨンド(2024年6月06日)
    https://jp.rbth.com/arts/83803-pushkin-idai-na-sakka

    オペラ『スペードの女王』を初心者でもわかりやすく解説します | 「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」公式サイト(2019.03.13)
    https://tohotowa.co.jp/roh/news/2019/03/13/kaisetsu_the-queen-of-spades/

    〈あとがきのあとがき〉プーシキンの言葉の穴の深さ、背後の広さを測量する 『スペードのクイーン​/ベールキン物語』の訳者・望月哲男さんに聞く - 光文社古典新訳文庫
    https://www.kotensinyaku.jp/column/2015/11/006552/

    スペードのクイーン/ベールキン物語 - 光文社古典新訳文庫
    https://www.kotensinyaku.jp/books/book205/

    岩波文庫・神西清(訳)で読んだが、新訳も読んでみたい。※「ベールキン物語」『射弾』のタイトル は、神西訳 『その一発』の方が(原題を調べてないので、イメージとして)、、、

  • 200年近く昔の作品とは思えないくらいおもしろい。

    特に短編5篇からなるベールキン物語の中の『吹雪』のプロットが、近年の映画でよくあるように、時間軸が行ったり来たり入れ替わってドラマティック。偶然と気まぐれから他人の結婚式で誓いを立ててしまった青年が、「自分には妻がいる」と思い悩む場面は、誓約が重要なキリスト教社会ならでは、か。日本人だったら戸籍に反映されない限り気にしないだろう。。

    スペードのクイーン
    ギャンブルに取り憑かれた青年が殺人の報いを受ける寓話。
    競馬の三連単で、3-7-1に賭けてみたくなる。

  • 巻末に翻訳者の望月哲男先生執筆の「読書ガイド」がついておりこれがとても良い。「スペードのクイーン」「ベールキン物語」のさまざまな研究が列挙されていて、この2作が真の古典である(=時代が変わるにつれて新しい解釈が現れる)のがわかる。「読書ガイド」がなかったら、「スペードのクイーン」はギャンブル怪談なだけだったし、「ベールキン物語」は当時のロシアの人間模様寓話としか読めなかった。ありがとう望月先生。

    とはいえギャンブル怪談として読んでも十分おもしろかったし、人間模様寓話として読んでもそれなりに入り込んで読んだ。何の予備知識もなくても楽しめる、でもどの翻訳で読もうかな?と思った人にはこのバージョンをおすすめしたい。

  • 新鮮で、さらさらと読みやすいプーシキン。こんなプーシキンは初めて。「新訳」というと、妙にやわらかく、現代風に”狙って”しまい、かえって不自然で残念や訳になりがちだが(沼野充義先生のチェーホフはその類)この本は素晴らしい。ベールキンについての解説も役立った。

  • 音楽も芸術も文学も、「ロシアもの」って五感に直接訴えかけてくる作品が多い気がする。この作品もそう。ゲルマンの呟きが耳に、シルヴィオのピストルの硝煙が鼻に、百姓令嬢のサラファン(ロシアの民族衣装)の青が眼に、鮮やかに飛び込んでくるのだ。

  • 2015/2/19読了。
    ドストエフスキーが賞賛する作家プーシキンの著作。登場人物の名前が一緒だったりとかなりの影響を受けてそうな印象。
    内容はドストエフスキーよりもかなり読みやすい。ドストエフスキーから入るよりもこっちからロシアにはいる方が入りやすいかもしれないと感じた。

    スペードのクイーンは私が勝手に抱いているロシアの雰囲気そのままな感じで話が進んでいく。ゴーゴリの『外套』と同じような雰囲気。でも岩波文庫の方が文章が硬くてさらに雰囲気を醸し出している点でロシアものにあっている気がする。ちょっとポップになりすぎかなと。

  • 不勉強にして、初めて読んだ。おもしろいねぇ。
    現実と幻想が交錯し、いろんな解釈が可能な作品だ。当時のロシアについて詳しくないので、理解が及ばないところもあるけど、それでもいろいろと考えてしまう。
    普遍的な作品ってのは、こういうものだよね。

  • 賭けで必ず勝つというカードの秘密。その秘密を若い工兵ゲルマンが手にする。さっそく一山あてようとするが…という「スペードのクイーン」。とても面白かった。そして連作ベールキン物語。「射弾」、「吹雪」、「百姓令嬢」などめぐりあい、めぐりあわせ感があってどれも面白かった。

  • 読んでいて、すごく愉しい気分になりました。
    まるで、クレイアニメーションを観ているような。
    そこでは、ロシアの市井の人たちが、ピョコピョコ動いて喜怒哀楽を演じているような、そんなユーモラスでかわいい感じ。
    翻訳が素晴らしい。膨大な量の作品解題もまた素晴らしい。

  • プーシキンの作品の多くはチャイコやムソルグスキー、リムスキー=コルサコフのオペラの原案となっているので前から親しみやすかったが、原典として読むのは初めて。スペードのクイーンは最後の結末の解釈が謎を読んでいて詳細な解説で楽しめる。ペールキン物語は読みやすい小品集で、小噺的要素、ラブストーリー的な要素満載でさくっと読める。プーシキンは面白い!って好印象。

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プーシキンの作品

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