フロイト、夢について語る (光文社古典新訳文庫 Bフ 1-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334754433

感想・レビュー・書評

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  •  フロイト『夢解釈』を補足するような、夢に関する論考をまとめた一冊。
     第一部では、具体的な夢の実例の分析を示しながら考察が進められていて、その解釈の適否はともかく、夢の作用や検閲の役割に関するフロイトの考え方を理解するのに大変参考になると思われる。

     それに対して、第二部の『夢の理論へのメタ心理学的な補足』は、意識・前意識・無意識に関する局所論など、かなりのレベルまでフロイト『夢解釈』を読み込んでいないと、理解が難しいと思う。正直歯が立たなかった。

     『夢解釈』は面白そうな事例及びその解釈を拾い読みしたレベルなので、一度正面から挑戦してみたい。

  • 今となっては色々と批判もあるフロイトの夢に関する論考だけど、フロイト以降では夢に対する興味が学問の分野で薄れてきているせいか、結果的にフロイトが古典として今でもいちばん読まれているのではないと思う。
    内容に関しても「どうかなぁ」と首を捻ることがあるけど、じゃあ万人に当てはまるもっともらしい夢の解析があるかというと、フロイトの代わりはちょっと思いつかないので、そういう意味ではこの本はまだ機能しているんじゃないかな。

  • 146-F
    文庫

  • 戦前にこれほどの知識があって、考え方をまとめられ人がなぜ戦争を止められなかったのかと思ってしまう。

  • 夢の解釈は多分に恣意的でオカルト的である。やはりオカルトの域を超えないが、原因ー結果の科学の方法に忠実であろうとするフロイトの説明は納得できる部分も多い。いまだにブラックボックスである心の分析は解釈学に過ぎないのか。どのように人間はこの最大の課題の解決の向かっていくのであろうか。

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著者プロフィール

Sigmund Freud 一八五六―一九三九年。オーストリアの精神科医、精神分析の創始者。モラビア地方の小都市フライベルク(現・チェコのプシーボル)にユダヤ商人の長男として生まれる。幼いときにウィーンに移住、一八七四年ウィーン大学に入り、八一年医学の学位をとる。開業医としてヒステリー患者の治療を模索するなかで、従来の催眠術と決別する精神分析療法を確立。二十世紀思想に決定的ともいえる影響を与えた。

「2019年 『精神分析学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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