- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334761257
感想・レビュー・書評
-
12世紀頃のイングランドの修道院が舞台のミステリー。元十字軍兵士で薬草の知識が豊富な修道士カドフェルが遭遇した事件を解決に導く。
第1巻では若くして亡くなった聖女の遺骨を保管する村から引き取り、修道院の権威を高めようと考えた副院長の拙速な行動にふりまわされる修道士たちや怒る村人たちの入り乱れる中で事件が・・という展開。
大学時代に西洋史の先生が「12世紀ルネサンス」の頃の空気感を知るのにとても良いということで授業中に薦められた。まずはテレビシリーズのDVDを、続けて小説を読んだが本当に面白かった。キリスト教の信徒たちの「聖遺物」に対する畏敬の気持ちがこの本を読むと良くわかる気がする。また、この時代の王統をめぐる激しい争いがシリーズ全体の背景として巧みに描かれている。
どうも絶版になっているようで、残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初のカドフェルシリーズ!最近は薔薇の名前を読むために少しでもキリスト教を理解しようと宗教ミステリを読んでいる。カドフェルシリーズは宗教ミステリではないけれど、舞台が修道院ということで読んでみた。
想像してたよりも読みやすくておもしろかった。カドフェルの、冴えない?おじさんなのに温かみがあり冷静沈着で頼りがいのある感じがとても好ましい。
今回は聖女の遺骨を修道院に移すため、副院長一行がグウィネズの村を訪れる。反対していた村の主が何者かに殺され発見される。
村の人たちの素朴で温かな感じと、副院長たちの傲慢な嫌らしさの対比がおもしろい。 -
ケン・フォレットの『大聖堂』と同時代の12世紀イングランドを描いた作品。時代背景が非常にわかりやすく、登場人物たちも現代の人々のような感覚で行動してくれるので、物語に入り込みやすい。世間ずれした優しい元十字軍兵士・カドフェルも魅力的だったけれど、聖女ウィニフレッドや世渡りがうまく老獪なロバート副院長など、脇役の面々がおもしろい。シリーズものらしいので、次作もぜひ読みたいな。
-
気になってるのになかなか読む機会ない本って多いですよね・・・(^-^;)
ピーターズの『裸でごめんあそばせ』も面白いときいたのですが、いまだ...気になってるのになかなか読む機会ない本って多いですよね・・・(^-^;)
ピーターズの『裸でごめんあそばせ』も面白いときいたのですが、いまだ読む機会なく……2012/04/11 -
「なかなか読む機会ない本って」読みたい本はドンドン増えますからねぇ~
ところで「裸でご免あそばせ」はElizabeth Peters(Bar...「なかなか読む機会ない本って」読みたい本はドンドン増えますからねぇ~
ところで「裸でご免あそばせ」はElizabeth Peters(Barbara Michaels)で、Ellis Peters(Edith Pargeter)とは別人のようです。
そして今は扶桑社ミステリーで、「ベストセラー「殺人」事件」 と言う邦題になってるようです。2012/04/11 -
わあああ、今の今まで同一人物のピーターズさんだと思ってました(@□@;)
にゃんこ丸さん、教えてくださってありがとうございます!
邦題も変わ...わあああ、今の今まで同一人物のピーターズさんだと思ってました(@□@;)
にゃんこ丸さん、教えてくださってありがとうございます!
邦題も変わってるんですね♪今度こそ図書館行った時に探してみよう。2012/04/13
-
-
聖女の遺骨求む
220910読了
今年25冊目今月2冊目
#読了
#聖女の遺骨求む
#エリスピーターズ
修道士カドフェルシリーズ一作目。初読みさん。
中世ヨーロッパを舞台にしたミステリ。
科学捜査は見込めない中、その手法で犯人特定するのか、と驚き。
犯人の処遇と信仰心、カドフェルの絶妙な差配が垣間見れるラストが秀逸。
書店で続編手に入るかな?
-
つい青池保子さんの漫画のビジュアルが重なってしまうのです。「ファルコ」の兄弟オドから、最近では「ケルン市警オド」のカイ修道士が頭から離れません。薬草に詳しいし、好奇心旺盛だし、過去は謎だし…
ドラマにもなっているそうですが、私としては、青池さんによるコミカライズがいいなあ。 -
なんとなく精神的に隠遁したいときに手にする。
まだ神と共に暮らしていた中世西洋の
粛々とした雰囲気を味わえる上に、
ミステリー仕立てなので、
時間を忘れて集中できるから。
舞台は12世紀イングランド。
若い頃に十字軍に従事していた修道士が
遠征先で培った医学の知識を駆使して、
毎年のように(!)起こる事件を解決していく。
その解決の仕方はなんとも粋で、
正義を貫くより、出来るだけ人が傷つかないよう、時には片目を瞑って収めていくところは、
この小説の大きな魅力と思う。
文章としては、心情表現やキャラクター描写が
時にくどいほど説明調で、
登場人物のキャラクターがわりと画一的
(女性は大抵勇敢で美しい)だったりするが、
それゆえに、説話のような感じを醸し出しているようにも思う。(翻訳にばらつきも感じる)
読みながら、修道士の手仕事の美しさも味わっている。
薬草を丹念にすり潰し、火鉢でゆっくり火にかけ、シロップ、トローチ、軟膏(この訳語いい!)を
作っていく作業、また、蝋燭に火を灯す、
写本する、清潔な麻の布を準備する、
そんな単純ながら、祈りに近い所作にぞくぞくする。
ベスト3を挙げるとすれば、
第5作の「死を呼ぶ婚礼」
第11作の「秘跡」
導入として次作に興味を繋いだ
第1作(本書)と
スケールが大幅に増してさらなる展開が期待された
第20作「背教者カドフェル」が同順位か。
最後に付け加えると、この小説を読んでいる最中は、赤茶色のエールビールが飲みたくなる。
私はわざわざパブにも行き、家では瓶を買って乾杯した。 -
ドラマ版も観たくなった。早速ハマってしまった。次は何を読もうかなあ
-
聖女の遺骨求む ―修道士カドフェルシリーズ(1) (光文社文庫)
-
フィデルマ修道女を読んでいたせいか、
修道士の世界にすんなり入れた。
7世紀のアイルランドと12世紀のイングランドと、
時代も国も違うが。
といっても、フィデルマの方では、
アイルランド教会とローマ教会、
キリスト教と既存の宗教の軋轢がある時代背景もあったが、
まあ、王の娘であり上級弁護士という主人公のキャラクターもあって、
多少ぴりぴりしたものがあったが、
こちらは、十字軍に参加し女性遍歴もある五十代の主人公で、
余裕というか、ユーモラスな雰囲気さえある。
聖女の遺骨を手に入れて修道会を盛り上げようとする
姑息な計画の途中で、殺人事件が起きる。
言語の異なる若いカップルと、
修道士と侍女の恋模様も助けて、
事件を解決するカドフェル。
結局、逃亡することになった若い修道士が
いい味を出していて良かった。 -
荳頑ゥ玖除遨ょュ先嶌蠎励h繧翫?