シャーロック・ホームズの回想 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

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レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (497ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334761677

感想・レビュー・書評

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  • ホームズ短編集の2冊目。
    ポー名作集を読んでおいてよかった。1冊目の『~冒険』も含め、明に暗にポーの影響っぽいところを発見しては、古典を読んだ甲斐を感じて満足した。
    同じく、ホームズも古典。「子供のころ好きだったな~」と知った気でいたけれど、知っていたのはほんの入門レベルであったことよ。この短編集では、「兄・マイクロフト登場(『ギリシャ語通訳』)」と、「宿敵モリアーティ教授/シャーロック・ホームズの死(『最後の事件』)」の単元を履修。
    マイクロフトはシャーロックにも勝る観察眼と推理力の持ち主で、のちの短編では兄弟で活躍する話もあるらしいので楽しみだ。ところで彼はロンドンの「ディオゲネス・クラブ」という"社交嫌いの男たちが集うクラブ"の発起人のひとりだとのこと。なんだかとても自己矛盾に満ちたクラブのように思えるが、「人間嫌いの男たちだって、安楽椅子や最新の新聞雑誌はぜひとも欲しい。そういう人間のために創立されたクラブ」なのだそうだ。「クラブ」という英国文化への興味がじわりと湧いた。
    そして問題の"ホームズ死すの巻"については・・・ロンドンのすべての凶悪事件の黒幕たるモリアーティ教授なんていうのが唐突に出てきて、彼との対決の結果、ホームズは死んでしまった・・・?のかどうかかなり曖昧なこの感じ。その後の歴史を知っているから言えることではあるけど、いかにも復活の余地を残している感あり。ホームズシリーズをやめたかった作者と、人気作品の連載を終わらせたくない出版社との、せめぎ合いの結果がこれだったのかな・・・と、ネットの憶測記事みたいなことを考えてしまった。
    一話完結の探偵もの人気娯楽作品といえば、私の時代でいうならテレビドラマ「古畑任三郎」みたいな感じだったのかなあ、と想像。内容やキャラクターが似てるという意味ではなく、「みんなが楽しみにしていた」という雰囲気が。
    ホームズの映像化作品にはあまりなじみがなく、カンバーバッチのSHERLOCKを1話見たかも程度。そのため、今は読んでいてもビジュアルイメージはそんなにはっきりしていないのだが、いろいろ調べていたら、クリストファー・プラマー(先月[2021年2月]91歳で逝去)がホームズに扮した「黒馬車の影」という1979年の映画があることがわかった。彼の演じたトラップ大佐のあの汲めども尽きぬ魅力を思えばあなた、ホームズ役はまだ見ていないけど、ちょっと、正直、控えめに言って、かっこよすぎてダメなんじゃないだろうか、ねえ?

  • オリジナルの刊行順に読んでいるシャーロック・ホームズも4冊目。今作も面白かった。
    「シャーロック・ホームズの回想」というタイトル通り、ホームズが昔の事件を回想して、ワトスンに語る話がある。そして「ギリシャ語通訳」で、ホームズの兄マイクロフトが初登場。BBCドラマ「シャーロック」ではマーク・ゲイティス演じるマイクロフトが好きだったな~。あとはやっぱり、「最後の事件」が印象的だった。

  • 初めの何篇かについては少し前に読んだため忘れている部分もあったのが少し惜しい。
    兄のマイクロフト(?)2度目の登場のところ個人的にはすごく好き。やっぱり兄弟は信頼が置けるんだね。
    回想は割とこうシャーロックの性格的な本質が垣間見える感じだと思った。

    あとワトソンの「僕の診療...」だっけな、ホームズが不機嫌になるのちょっと面白いね。ホームズは冷血みたいなイメージだったけどなんだかんだワトソン君をめちゃくちゃ気に入ってるし結構ところどころで人間味感じるよね

  • 若かりし頃に読んだことがあるんですが、いろいろと勘違いしていたことが多いのが、シャーロック・ホームズの作品ですね。

    シャーロック・ホームズと言えば、天才探偵の代名詞で、すべての事件を解決していると思っていたのですが、文中の表現では、未解決の事件とか、解決はしたが残念な結末に至ったものが、複数あるんですね。

    さて、この作品は、シャーロック・ホームズがいったん舞台から去ってしまう『最後の事件』が収録されているのですが、冷静に考えてみると『最後の事件』は、事件らしい事件は無いですよね?ホームズを葬り去る事が、その目的で、それ以外の事は書かれていないことを改めて認識しました。

  • 名馬 シルヴァーブレイズ
    ボール箱
    黄色い顔
    株式仲買店員
    グロリアスコット号
    マスグレイヴ家の儀式書
    ライゲイトの大地主
    背中の曲がった男
    入院患者
    ギリシャ語通訳
    海軍条約文書
    最後の事件

  • ホームズに兄っていたのか!弟キャラというフィルターを通して読むとまた違った風に見えてきそう。

  • 唐突に終わった感があるけどまだまだ続くんですねw

  • ホームズシリーズの短編第二編。長すぎず、短すぎず、起承転結がしっかりしていてどんどん読みたくなる。当時から大人気だったというのも納得。やはりホームズとワトソンのキャラクターが魅力的、作品を重ねるごとにキャラクターに愛着を感じるので、本作の最後の話が当時の読者に与えた衝撃も理解できる。

  • ホームズのシリーズを読み進めている訳だが、正直なところ(小説史的な重要性は別として)熱狂的なファンが多くいることがイマイチ理解できないでいる状況。
    例えばモリアーティ教授が初登場することになる『最後の事件』だが、「モリアーティ教授は凄いヤツだ」ということが書いてあるだけで具体的にどうだということが無いため、入り込めないのだ。

  • ”「あんたを破滅させられるなら、
    世の中のために喜んで破滅を受け入れる。」”

    ”自らを犠牲にする覚悟”素晴らしいですね。

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著者プロフィール

1859年~1930年。イギリス・スコットランド、エディンバラ出身。
外科医師の助手、北氷洋行きの捕鯨船の船医を経験し、22歳で大学を卒業したあと、眼科を専門とする診療所を開いたがふるわず、患者を待つ間に小説を書きはじめる。1879年、処女作『ササッサ谷の怪』を発表。1887年、シャーロック・ホームズシリーズ『緋色の研究』を発表。シャーロック・ホームズ・シリーズが人気を博したが、歴史小説、SF小説にも力を注いでいた。現代推理小説の生みの親とされている。

「2018年 『サノクス令夫人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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