緋色の研究 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

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レビュー : 102
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334761714

感想・レビュー・書評

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  • 一気に読み終えた。終始ワクワクした。

  • NHKで舞台を現代に移した「シャーロック」というドラマをやっているのを見て、原作を読み直したくなり購入。
    現代ミステリーの感覚でいくと謎解きがなんか弱くない?(っていうほど自信もないけど)と思ったが、赤川次郎の巻末エッセイで、まさにそのようなことが書いてあって納得。
    犯人のバックグラウンドストーリーは読み応えじゅうぶんで惹き込まれた。
    ホームズとワトソンの出会いは、へーそうだったのか、と確認。ワトソンが、思いのほか素直というか、出会ってそこそこのホームズをすっかり尊敬して信頼している姿がラブリーだった。
    ホームズシリーズは主に小学生のころ、ワクワクしながらたくさん読んだものだが、あの頃は何を楽しんでいたんだろう?やっぱりホームズの名探偵ぶりがかっこいいからかなあ。

  • BBCの現代版シャーロックのDVDを買ったので、その予習として読みました。シリーズで読んだけれど、1作目の本作にまとめて。
    思えば、子供のころ読んだホームズはほとんどはリライトだろうし、話を知っているといってもグラナダテレビのドラマで観ただけの話もたくさんあるので、読んでみると色々発見がありました。
    特に印象深かったのは、ワトスン医師が本当に、本当に懐の深い、良い友人だということ。ホームズほどじゃないけれど普通に賢くて、頭がいいからこそ、ホームズのすごさを、付き合いが長い警部たち以上にすぐに理解できるわけでもあるし、そこを理解しているからこそ説明を省いてもとりあえず信じてついてきてくれるので、そこを多分ホームズも分かっているんでしょう。
    訳者は熱心なファンらしく、でもやたらと詳しくなりすぎない、ほどよい注釈を付けてくれており、とても読みやすいです。若い読者が現代の推理小説と同列に読んで面白いのかはよく分かりませんが、ヴィクトリア朝の雰囲気や、カリスマ的なホームズのキャラクターは今でも面白く読めるのではないでしょうか。
    シリーズ全体に対する採点で★4つ。

  • ホームズとワトスンの出会いから始まる、記念すべきシリーズ第一作。他の人が気づかないような小さな手掛かりから推理するホームズ。「なんで分かるの?」とみんながキョトンとした後、その推理の根拠が明かされる。これぞ名探偵!という展開で、やっぱり面白い。
    そしてなんといってもホームズとワトスンの名コンビ。変人ホームズに興味津々、素直に感心するワトスンと、褒められて嬉しそうなホームズ。「彼は探偵術についての賛辞を聞くと、美人だと褒められた女性のように敏感に反応してしまうのだ」(p.64)に笑った。意外と可愛いところもあるんだな。19世紀末のロンドンの雰囲気も好きだ。他の作品も読みたい。

  •  
     前半はシャーロックホームズ氏とワトスン氏の出会いから最初の殺人事件での犯人逮捕迄と、後半は犯人がどのような生き方をして、強い執念で復讐を果たしたか、犯人の告白が主で、分かりやすかった。

    ユタ州ソルトレイクシティが、かつてはモルモン教の聖地で、一夫多妻な事、異教徒との結婚は認められず、同じ教徒との結婚を強いられる。理不尽な教えに従わないと命が危なかった。

    そんなということが背景にあって、本懐を遂げた犯人は安堵感で死んでしまったけど、それをスコットランドヤードの刑事二人の手柄にするホームズがかっこ良かった。報われないけど、ワトスン目線からみたホームズの活躍の一部始終を手記にしてるのが、面白かった。

     2017.12.05 読了

  • コナン・ドイル(1859-1930)。
    71歳で亡くなられたようだ。

    この作品は、1888年頃に書かれたようなので、著者が30歳になる前に書かれたと思われる。
    そんな若い時に書いたとは思えないような出来映えである。

    この作品で、ホームズとワトスンが初めて会っている。

  •  連れ合いが読んだからというだけの理由でなんとなく読みました。その昔、恐らくホームズものは読んだと思っていたのですが、どうやら短編のいくつかと、あと「パスカヴィル家の犬」だけだったのかも。「緋色の研究」は、読んだことあるなあ、と全く思わなかったので。

     面白かったです。それに驚きました。1870年代にイギリスで、言ってみれば医師が片手間に書いた小説が、純粋に娯楽として2013年の日本で翻訳して通用するって、凄いですよね。

     ホームズものの第1作。ワトソンが登場して、ホームズが登場。ワトソンの目を通してホームズが紹介される。めちゃくちゃ頭脳明晰で、犯罪知識豊富で、「へ〜」と言わせる、合理的な超人。この辺、「MASTERキートン」「ゴルゴ13」みたいだ、と言って良いと思います。そういう、リアリズムの範囲での、大人のファンタジーなスーパーヒーローの初号なのかもしれませんね。行動動機が、単純な(曖昧な?)正義感ではない、という点も含めて。ホームズさんは、スゴイ人なんだけど、一方で偏狭で傲慢。そんな異常性格が人間臭くて魅力的。そのちょっとヤバイ感じは、本質的にお子様向けではないですねえ。最近のリメイク現代版海外ドラマでも活かしてましたけど、死体に鞭打って、打撲跡を研究したりする、というのがツカミのキャラですからねえ。そういう、ある種の「R指定」的な部分のヒーロー、という意味では、ダーティーハリーとか中村主水とか座頭市とか、そういう系譜とも言えますねえ。しかしホント、これ1870年代のイギリスの小説ですからねえ。
     ホームズの魅力だけで前半が終わると、後半はドラマチックで、韓国ドラマみたいに?えげつなくて、悲劇性まで豊かな犯人側の動機の物語がテンポよく描かれる。ここンところも僕は面白く楽しめました。
     (ネタバレになりますけど、モルモン教の方にとってはこれは許しがたい小説でしょうねえ・・・抗議とかないのだろうか・・・)

     この面白さはなんなんだろう、と結構悩んじゃいました。一方で「64」があったりして、片方で「緋色の研究」も面白い。解説で赤川次郎さんが書いていたけど、ホントに大事なのは、現代社会の風俗としてのリアリズムなんかよりも、作りモノ、フィクションとしての娯楽性、面白味だ、ということで説明になるんだろうか。
     そう言えば、奥田英朗も水村早苗も面白いけど、司馬遼太郎も、メグレ警視も、高野文子も、手塚治虫も面白いのは面白いワケで。まあそういうことなんだろうか。
     そういうことを考えるのも、面白いことです。

     で、最後に光文社さんにエール。光文社文庫の海外名作新訳シリーズ、僕はすごく好きです。読みやすい。翻訳が、わけのわからん日本語になっていない。
     この歳まで読書し続けて思うのは、10代の頃に読んだような翻訳たち、恐らく30年40年前とかに翻訳された名作文学って、「なんかなんでこう、分かりにくいんだろうか。これ絶対翻訳がこなれてないと思う」と感じてしまうんですね。
     光文社文庫さんの翻訳は、それがほぼありません。素敵。
     ホームズだろうが、ドストエフスキーだろうが、スタンダールだろうが、トルストイだろうが、これから読む人にはとにかく、光文社文庫版をお勧めします!

     ホームズシリーズは、続けてではないかもしれないけど、このまま光文社シリーズで全部読んでしまう気がします。楽しみです。

  • シャーロック・ホームズシリーズ1作目。

    ホームズとワトスンの出会いが描かれる記念すべき1作目です。
    類まれなる観察力と推理力で、人々を驚かせ混乱させて疎まれるホームズと、心身ともに疲れきっていながら暇をもてあましている常識人のワトスン。この二人のキャラクターとコンビはやっぱり楽しいです。

    ホームズのまるで演出家のような振る舞いには驚き、そしてわくわくさせられます。
    混乱の渦中にいると思っていたらホームズがジャジャーンと解決してしまう1部には唖然、読んでるこっちもワトスンと一緒に振舞わされました。
    作中にもある通り、また有名な言葉でもありますが、途中の推理を吹っ飛ばしていきなり答えを見せ付けられるとまるで魔法を見たような気分です。

    2部は犯人の告白ですが、これまた冒険譚、復讐譚として1冊の小説になりそうなおもしろさ。
    1部と2部の構成が巧いです。

    この光文社文庫は装丁が可愛く、また挿絵も良かったです。

  • ホームズは小学校のときにはまって
    恋をしていました。
    図書室に恋人が居るって、本気で思ってました

  • 昔読んで挫折してしまったので、リベンジしてみた。結果、なぜあの時途中で辞めてしまったのだろうかと思った。史実に基づきながら、ファンタジー要素(例えば「ホームズ」という存在)を取り入れた非常に凝った作品なのだと、やっと気づくことができた。 何よりも注目した点は、モルモン教の存在だろう。「神」とは何か、「正義」とは何かといった現代においても正しい答えがない問いを投げかけているところが、モルモン教に興味を持ったと同時に、さらに問いを考えるきっかけになったと実感した。 続けて第二作も読んでみたい。

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著者プロフィール

1859年~1930年。イギリス・スコットランド、エディンバラ出身。
外科医師の助手、北氷洋行きの捕鯨船の船医を経験し、22歳で大学を卒業したあと、眼科を専門とする診療所を開いたがふるわず、患者を待つ間に小説を書きはじめる。1879年、処女作『ササッサ谷の怪』を発表。1887年、シャーロック・ホームズシリーズ『緋色の研究』を発表。シャーロック・ホームズ・シリーズが人気を博したが、歴史小説、SF小説にも力を注いでいた。現代推理小説の生みの親とされている。

「2018年 『サノクス令夫人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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