緋色の研究 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

制作 : 日暮 雅通 
  • 光文社 (2006年7月12日発売)
3.88
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  • レビュー :78
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334761714

緋色の研究 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • NHKで舞台を現代に移した「シャーロック」というドラマをやっているのを見て、原作を読み直したくなり購入。
    現代ミステリーの感覚でいくと謎解きがなんか弱くない?(っていうほど自信もないけど)と思ったが、赤川次郎の巻末エッセイで、まさにそのようなことが書いてあって納得。
    犯人のバックグラウンドストーリーは読み応えじゅうぶんで惹き込まれた。
    ホームズとワトソンの出会いは、へーそうだったのか、と確認。ワトソンが、思いのほか素直というか、出会ってそこそこのホームズをすっかり尊敬して信頼している姿がラブリーだった。
    ホームズシリーズは主に小学生のころ、ワクワクしながらたくさん読んだものだが、あの頃は何を楽しんでいたんだろう?やっぱりホームズの名探偵ぶりがかっこいいからかなあ。

  • BBCの現代版シャーロックのDVDを買ったので、その予習として読みました。シリーズで読んだけれど、1作目の本作にまとめて。
    思えば、子供のころ読んだホームズはほとんどはリライトだろうし、話を知っているといってもグラナダテレビのドラマで観ただけの話もたくさんあるので、読んでみると色々発見がありました。
    特に印象深かったのは、ワトスン医師が本当に、本当に懐の深い、良い友人だということ。ホームズほどじゃないけれど普通に賢くて、頭がいいからこそ、ホームズのすごさを、付き合いが長い警部たち以上にすぐに理解できるわけでもあるし、そこを理解しているからこそ説明を省いてもとりあえず信じてついてきてくれるので、そこを多分ホームズも分かっているんでしょう。
    訳者は熱心なファンらしく、でもやたらと詳しくなりすぎない、ほどよい注釈を付けてくれており、とても読みやすいです。若い読者が現代の推理小説と同列に読んで面白いのかはよく分かりませんが、ヴィクトリア朝の雰囲気や、カリスマ的なホームズのキャラクターは今でも面白く読めるのではないでしょうか。
    シリーズ全体に対する採点で★4つ。

  •  連れ合いが読んだからというだけの理由でなんとなく読みました。その昔、恐らくホームズものは読んだと思っていたのですが、どうやら短編のいくつかと、あと「パスカヴィル家の犬」だけだったのかも。「緋色の研究」は、読んだことあるなあ、と全く思わなかったので。

     面白かったです。それに驚きました。1870年代にイギリスで、言ってみれば医師が片手間に書いた小説が、純粋に娯楽として2013年の日本で翻訳して通用するって、凄いですよね。

     ホームズものの第1作。ワトソンが登場して、ホームズが登場。ワトソンの目を通してホームズが紹介される。めちゃくちゃ頭脳明晰で、犯罪知識豊富で、「へ〜」と言わせる、合理的な超人。この辺、「MASTERキートン」「ゴルゴ13」みたいだ、と言って良いと思います。そういう、リアリズムの範囲での、大人のファンタジーなスーパーヒーローの初号なのかもしれませんね。行動動機が、単純な(曖昧な?)正義感ではない、という点も含めて。ホームズさんは、スゴイ人なんだけど、一方で偏狭で傲慢。そんな異常性格が人間臭くて魅力的。そのちょっとヤバイ感じは、本質的にお子様向けではないですねえ。最近のリメイク現代版海外ドラマでも活かしてましたけど、死体に鞭打って、打撲跡を研究したりする、というのがツカミのキャラですからねえ。そういう、ある種の「R指定」的な部分のヒーロー、という意味では、ダーティーハリーとか中村主水とか座頭市とか、そういう系譜とも言えますねえ。しかしホント、これ1870年代のイギリスの小説ですからねえ。
     ホームズの魅力だけで前半が終わると、後半はドラマチックで、韓国ドラマみたいに?えげつなくて、悲劇性まで豊かな犯人側の動機の物語がテンポよく描かれる。ここンところも僕は面白く楽しめました。
     (ネタバレになりますけど、モルモン教の方にとってはこれは許しがたい小説でしょうねえ・・・抗議とかないのだろうか・・・)

     この面白さはなんなんだろう、と結構悩んじゃいました。一方で「64」があったりして、片方で「緋色の研究」も面白い。解説で赤川次郎さんが書いていたけど、ホントに大事なのは、現代社会の風俗としてのリアリズムなんかよりも、作りモノ、フィクションとしての娯楽性、面白味だ、ということで説明になるんだろうか。
     そう言えば、奥田英朗も水村早苗も面白いけど、司馬遼太郎も、メグレ警視も、高野文子も、手塚治虫も面白いのは面白いワケで。まあそういうことなんだろうか。
     そういうことを考えるのも、面白いことです。

     で、最後に光文社さんにエール。光文社文庫の海外名作新訳シリーズ、僕はすごく好きです。読みやすい。翻訳が、わけのわからん日本語になっていない。
     この歳まで読書し続けて思うのは、10代の頃に読んだような翻訳たち、恐らく30年40年前とかに翻訳された名作文学って、「なんかなんでこう、分かりにくいんだろうか。これ絶対翻訳がこなれてないと思う」と感じてしまうんですね。
     光文社文庫さんの翻訳は、それがほぼありません。素敵。
     ホームズだろうが、ドストエフスキーだろうが、スタンダールだろうが、トルストイだろうが、これから読む人にはとにかく、光文社文庫版をお勧めします!

     ホームズシリーズは、続けてではないかもしれないけど、このまま光文社シリーズで全部読んでしまう気がします。楽しみです。

  •  
     前半はシャーロックホームズ氏とワトスン氏の出会いから最初の殺人事件での犯人逮捕迄と、後半は犯人がどのような生き方をして、強い執念で復讐を果たしたか、犯人の告白が主で、分かりやすかった。

    ユタ州ソルトレイクシティが、かつてはモルモン教の聖地で、一夫多妻な事、異教徒との結婚は認められず、同じ教徒との結婚を強いられる。理不尽な教えに従わないと命が危なかった。

    そんなということが背景にあって、本懐を遂げた犯人は安堵感で死んでしまったけど、それをスコットランドヤードの刑事二人の手柄にするホームズがかっこ良かった。報われないけど、ワトスン目線からみたホームズの活躍の一部始終を手記にしてるのが、面白かった。

     2017.12.05 読了

  • 2017/09読了。ホームズものは子供の頃に読んで、まだらの紐やバスカビル家の犬で恐怖に震え上がった記憶があるのみ。でもグラナダ版、人形劇版、ベネ版と親しんでいるので、原作を読み直すことに。

    新訳で読みやすく、一気に読めました。ホームズとワトソンの出会い、鮮やかな推理から一転して砂漠の冒険とロマンス、後日譚と、面白い構成でした。ちょっと時代を感じますが、非常に良かった。他の作品も読もうと思いました。

  • コナン・ドイル(1859-1930)。
    71歳で亡くなられたようだ。

    この作品は、1888年頃に書かれたようなので、著者が30歳になる前に書かれたと思われる。
    そんな若い時に書いたとは思えないような出来映えである。

    この作品で、ホームズとワトスンが初めて会っている。

  • 今さらながら、そういえばホームズってまともに読んだことないかも?と思って手に取った。これがシリーズの始まりだったんだね。今となってはもう定番のホームズとワトスンのなれそめを目にできて光栄だった。あらためて、やっぱりホームズって面白いんだな、と思いました。いろんな亜流があるけれど、本家越えはひとつもないよね。
    そして、人の執念ってすごいな!と思わせるところも、つまり、ただのパズル推理小説じゃないってとこもすごかった。
    しかしまったく、復讐が叶ってよかった。

  • 先日、娘が子ども向けのホームズを読んでいたのを見て、
    「わー、久しぶりに読んでみたいなー」
    と、思い、借りてみました。

    あまりにも有名な「ホームズ物」やけど、光文社文庫で日暮氏訳のものが面白いと何かで見たので、そちらを狙ってみました。

    そういえば大人になってからホームズを読むのって初めてかも・・・?
    私はホームズよりルパン派なため、小学生のころはお付き合い程度(?)にホームズを読んだんやけど、いやいや、改めて読むとめっちゃ面白かった!!

    冒頭のホームズとワトソンの出会い以外はさほど盛り上がりがない話、か、なんか姉もいうてたけど(笑)、最後まで飽きずに読んだわー。

    緋色の研究ってこんな話やったっけ?
    細かいところは全然覚えてないねえ。

    二部構成なのもよかったし、そのおかげで最終的には被害者に対して
    「当然の報いやな・・・」
    と、思いたくなった。

    せやけども、いろいろと回りくどい。
    ホームズの「ズバリあてましょう」な種明かしも大概回りくどいと思うけど、基本的にすべてが回りくどいのは、ドイル氏の手法なのか。

    「名探偵コナン」もなぜあんなに回りくどい演出をするのか、作者の趣味か、と、思ってたけど、すいません、本家の踏襲でしたか・・・。

    長々としてセリフはともかく、そのセリフの最中に
    「すいませんが、水をくれませんか」
    とか(伏線も脈絡もなく)挟んだりするのは、誰が訳してもそうなるねんね。

    子ども心に
    「なんでセリフの途中に関係ない(しかもどうでもよさそうなこと)を挟むんやろう・・・」
    と、大変気がそがれたもんやけど、あれは子ども向けホームズやったからではなく、ドイル氏がそう書いてはるのか・・・。

    (そりゃ、そうなのか?)

    1冊読んでるうちにそういうテンポにも慣れるもので、あんまり深く考えずに楽しんで読み終わりました。



    この本の巻末には赤川次郎氏がホームズについて書いてはるんやけど、赤川氏いわく、
    「情報小説」としてのミステリという意味なら、
    ホームズ物は欠陥だらけ
    と、いうことらしい。

    なるほど~。確かに、
    「いやいや、そんな手口はムリやろ」
    とか
    「そんなトリック、あり?」
    とか、ツッこみたくなる箇所は多そうやけど、ホームズ物においてそれは大事じゃないもんね!

    細かく考えたら不可能なんかもしれへんけど、そこを細かく考える必要はないのかも。
    それでこそフィクション、なんやけども、でも今回の注釈の厚さったらどうよ。

    1800年後半のことも私はあんまり知らないのが問題やけど、それにしても世界情勢というか背景が細かく書かれていて、ほんまにホームズっていてはったんかしら、と、毎回思っちゃう。(;^ω^)

    「ワトソンの手記」と、いう構成も憎いよね。ホームズの主観で書かれるホームズ物って、あるんかしら??

    ほして、ドイル氏、医師として開業するけど売れないから結果小説家になったって、どんなけ才能あるねん!!

    (2016.07.24)

  • *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます。
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50107335&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • シャーロックホームズの全集を新訳で揃えたくて購入。後半のモルモン教の下りになかなか感心させられたσ^_^;

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