読売屋天一郎: 長編時代小説 (光文社文庫 つ 15-1 光文社時代小説文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334763466

作品紹介・あらすじ

築地の読売「末成り屋」。その主、水月天一郎の元へ勘定吟味役と水油仲買商人が癒着しているとの情報が入った。探索を始めた天一郎はすぐに何者かに襲われる。そして、新たに入った情報を追う天一郎の前に現れた侍たちの影。正義のため瓦版に命をかける天一郎の剣が煌めく。迫力の剣戟に、胸躍る展開、心を打つ物語-。大人気の著者が放つ渾身の新シリーズ第一弾。

感想・レビュー・書評

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  • 大ネタでも、こんな風にダメにされたら売り上げにならないじゃん。

  • 現在進行形のシリーズ。
    現状4巻まで。
    (2014.09.16)

    元旗本の読売屋(今で言う新聞記者)が
    世の悪を暴くって感じの物語。

    おもしろい。
    結構いんじゃないの。

    改めて考えると、
    訳あり新聞記者が事件解決って
    2時間ドラマのサスペンスみたいだけど、
    時代物では案外目新しい設定かも。
    著者の代表シリーズである
    『風の市兵衛』シリーズもそうだけど、
    主人公の職業の設定がうまいなあと思う。

    『風の市兵衛』は、実は実家が権力者っていう、
    水戸黄門的勧善懲悪の世界だし、
    無敵の剣術使っていうど真ん中でベタな設定だけど、
    今作は少しニヒル。

    腐れ役人にも腰低く、平気で袖の下を差し出す主人公。
    清廉潔白な正義の味方でなく、
    清濁併せ吞むリアリストって感じ。
    剣術も強いけど何度も危なくなるし、
    市兵衛ほど現実離れしていない。

    あと、クライマックスのチャンバラが、
    テンポよくて気持ちいい。
    カメラが2カメ3カメに切り替わる感じ。
    ある戦い、その同時刻の別の戦いみたいに。
    結構斬新なんじゃないかしら。これ。

    『風の市兵衛』のベタさがあんまりって人は
    こっちの方が面白いかも。
    ちょっとマンネリ化してきているし、
    設定がおざなりになってきているし。
    市兵衛。
    これからが楽しみなシリーズ。

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著者プロフィール

(つじどう・かい)
1948年高知県生まれ。早稲田大学第二文学部卒。出版社勤務を経て作家デビュー。「風の市兵衛」シリーズは累計200万部を超え、第5回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞、ドラマ化でも好評を博した。著書には他に「夜叉萬同心」シリーズ、「日暮し同心始末帖」シリーズ、単行本『黙(しじま) 』など多数。本書は講談社文庫初登場作品『落暉に燃ゆる 大岡裁き再吟味』に続くシリーズ第二作となる。

「2022年 『山桜花 大岡裁き再吟味』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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