神津恭介の復活 (光文社文庫 た 4-42)

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  • 光文社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334764326

感想・レビュー・書評

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  • 平成神津恭介シリーズの第二弾。言われているように、昭和の神津恭介ものを楽しんだ人へのプレゼントみたいなもので、今これだけを読んでどうと言われるものでもなさそう。なまじ現代の話にされている分、常識みたいなものがずれてしまっているのが露わになり、登場人物の言動に苛ついてしまう。それと折角の名探偵の復活なのに、筆致が社会派風で、ケレンが感じられないのが残念。売りの真夏の凍死の謎解きも拍子抜けですが、まあ昔も「魔弾」とかありましたしね。

  • 【平成3部作②】大財閥嫡男が披露宴の席で弟に殺害され、その後、弟は自殺。さらに新婦は真夏のバスルームで凍死体で発見された。恋人を奪われた恨みかと思われた事件は、莫大な遺産相続が絡んできた。覆される自殺説。さらに事件は続き、犯人探しは混乱していく。今回も、一線を退いた神津恭介の本格的な登場は後半からで、以前のような濃厚さはないが謎解きはシンプルに楽しめた。

  • 平成三部作の2冊目。
    二転三転するストーリーを堪能。純粋に謎解きで徹頭徹尾エンターテイメントに徹してるのがいい。
    あ、ワトソン役の若手女性記者の口調は随分フツーっぽくなっていた……一体彼女に何があった!?w

  • トリックも謎も面白かった!
    大満足です。

  • 数ある神津恭介シリーズの中で
    どうしてこれから読んでしまったのだろうと
    自分の抜けさ加減にゲンナリしてしまいました。

    物語は、資産数百億円といわれる大財閥の跡とりの披露宴で
    長男の河島幸一を弟の悟が刺殺するという
    犯人がはっきりと分かっている事件ですが
    次々と河島家を襲う惨劇に
    二転、三転し意外な方向へ……。

    本作では神津恭介の出番は少なく
    神津を慕う香織が事件の解決に奔走している
    他の作品でも登場シーンはこんなものなのだろうか、

    神津恭介の推理はシンプルかつ的確、鮮やか
    とってもスマートで他の作品も読みたくなりました。
    真夏に凍死させるトリックは圧巻です

    資産数百億円に絡む欲望、憎しみ
    正に推理小説!

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著者プロフィール

1920年9月25日、青森県生まれ。本名・誠一。京都帝国大学工学部冶金科卒業。48年、失業中に書いた「刺青殺人事件」が江戸川乱歩の推薦で出版され作家デビューし、「能面殺人事件」(49-50)で第3回探偵作家クラブ賞長編賞
を受賞する。79年に脳梗塞で倒れるが過酷なリハビリ生活を経て再起、「仮面よ、さらば」(88)や「神津恭介への挑戦」(91)などの長編を発表。作家生活の総決算として「最後の神津恭介」を構想していたが、執筆途中の1995年9月9日に入院先の病院で死去。

「2020年 『帽子蒐集狂事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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