間者: 鬼役6 (光文社文庫 さ 26-10 光文社時代小説文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334764654

感想・レビュー・書評

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  • 今回もこのシリーズよかったのですが、好きなキャラクターである、鬼役蔵人介の養母志乃の出番が少なく残念で星三つ。 
    でも内容はいつも通りよかったです。

    前作あたりから、公人朝夕人土田伝右衛門と御小姓組番頭の橘右近のイメージが少し変わってきました。 土田さんという人、公方を守る凄腕で隙のない人間離れしたクールなイメージでしたが、前々作あたりから、垣間見られるちょっと意外な表情、
    そして今回は上手の手にもなんとやら。。。といった場面もあり。

    橘右近もここのところ、私の中ではお茶目キャラ。
    このシリーズの良いところは、公方の近辺で起こる事件の背後だけでなく、笑える要素も良い感じで入っているところです。
    なんで、またも続き読みます。

  • 作者の調査力と知識の豊富さには毎回驚かされる。
    政治の悪はいつの時代でもいるのだとあらためて思った。

  • 徳川家斉公の無駄の消費にと共に、賄賂が横行している。そのとばっちりは、庶民である。

    読んでいると、、共産の国の幹部と庶民の間に横行している賄賂の話のような気がして来た。
    誰が、味方、敵なのか、自身暗疑になりそうである。

    題名の間者で、古耶兄妹が、幼くして両親を亡くし、路頭に迷った時に鳥居玄蕃に拾われ、間者への道へ、、、死をも恐れない人間へ、、、

    何処か、シリアなどのテロ集団で、親の無い子供を自爆テロの道具に使っているような錯覚をしてしまった。

    敵同士と、思っていた鳥居玄蕃と大條寺が、兄弟であったことも、最後まで、理解できなかった。

    そして、古耶へのプラトニックの恋心を抱いた蔵人介が、古耶を切らねばいけなかったのは、使命であり、古耶は、刺客の本懐を遂げる事になるのだろうか?

    少し、寂しい古耶の終わり方であった。

  • 将軍家斉が悪の根源とわかっていても守らざるを得ない、虚しいでしょうね。

  • 鬼役6巻目。
    徳川家斉の豪華絢爛な生活と百姓や民達の生活との格差が拡大する一方で
    私腹を肥やす城勤めのものたちの悪事がエンドレスな感じ。
    今回はすこぶる登場人物が多い気がする。
    夜光貝の抜け荷と老中暗殺と金色堂移設が話の中心だけど
    なんだか最後は報われない…そんな
    もの悲しい気持ちになるこの第6巻。
    今を生きるのに必死な人達と、自分さえよければ良い金の亡者。
    それぞれが登場して誰が味方か誰が敵か分からないのがずっと続く。
    ラストの合歓の花がなんとも切ない情景だった。

  • 大変です。

  • 第六弾
    老中暗殺に纏わる事件
    家斉派と家慶派に属する幕臣の凌ぎ合い?
    新作書き下ろし

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著者プロフィール

坂岡真
一九六一年、新潟県生まれ。十一年の会社勤めを経て文筆の世界へ入る。江戸の情緒と人情の機微、そして花鳥風月を醸し出す筆致で、多くの読者を魅了している。主なシリーズに「鬼役」「鬼役伝」「帳尻屋始末」「帳尻屋仕置」「照れ降れ長屋風聞帖」「はぐれ又兵衛例繰控」「死ぬがよく候」「人情江戸飛脚」などがある。

「2023年 『うぽっぽ同心終活指南(一)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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