和菓子のアン (光文社文庫 さ 24-3)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334764845

感想・レビュー・書評

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  • 『切れない糸』『ワーキング・ホリデー』とのリンクも相俟って 、その輪が放射線状に広がっていく仕掛けが嬉しい。和菓子トリビアも興味深かったです。

  • ライトミステリが読みたくて購入。主人公はいかにも現代の女の子という感じで好感が持てる。デパートの裏事情や、和菓子の知識などがたくさん出てきて、内容だけなら面白かった。
    ただ、個人的に文章がかなり読みづらかった。そのせいで、読み終えるのに一週間近くもかかってしまった。映像化されたら観たいが、小説媒体では続刊を読みたいとは思えなかった。

  • 読んでいるうちにまんまと和菓子が食べたくなった。お気に入りのお店を探すのもいいなと空想してみたりして。
    見立てや言葉遊びの知識に触れて、和菓子が持つ物語をもっと知りたくなる一冊でした。

  • 和菓子のアンを読んでみて、割りと面白かったです。
    そのお陰で和菓子が好きになりました!
    和菓子の知恵を学んで本当に良かったです!

  • ぷっくりモチモチの体型を持っているらしい梅本杏子ちゃんがデパ地下の和菓子屋さんでアルバイトを始める。
    見かけ上品、中身おっさんの椿店長、中身乙女のイケメン立花さん、元ヤン女子大生の桜井さん。個性豊かな人々の周りに起きる日常生活ミステリーはいずれも彼らによって無事に謎が解かれ、ほのぼのとした思いに抱かれる。

  • 幸せな物語でした。和菓子が食べたくなる!!
    お家に置いておきたいです。

  • ひねくれているので話題になった本は読むのがだいぶ先になってしまう。
    面白いと勧められて、本棚の肥やしにしてしまいやっと読了。(肥やしにしてもちゃんと読みます)
    ちょっとぽっちゃり?なアンちゃんこと梅本杏子がデパートにある和菓子屋のみつ屋でアルバイトをして、和菓子にまつわる謎を解いていく。そんな日常ミステリー。
    椿店長がメインで探偵役をするがアンちゃんも探偵役をこなせるあたりなかなか頭のいい主人公なんだろうなと思う。ただ、今時な女の子の語りと個性豊かな登場人物の活躍譚だけだったら読むのが辛かったがその辺りで読みやすかった。
    とはいえ一番の魅力は和菓子の話だと思う。
    上生菓子をあまり目にする機会はないのだが綺麗な形だけでなく、菓子一つ一つに物語(時にはダジャレもある)があるのは素敵。
    よく見るあの和菓子にもそんな名前の由来があるなんて思わなかった。
    好きな話は「萩と牡丹」。あの応酬が良かったというのもある。

  • とにかく和菓子が食べたくなる
    登場人物が好きになる

  • 赤毛のアン、和菓子好きとしては読まずにはいられない!と軽く読み始めた。軽い文体が読みやすく、どんどん読めた。和菓子のうんちくが面白くて勉強したくなった。

  • 読後、爽やかな気持ちになれる本だった。
    デパートの和菓子やさんでバイトをするアンちゃんとアンちゃんを取り巻く人達の和菓子を中心にした推理もの。
    推理といってもあくまで軽く、爽やかで読んでいる最中も読後も気持ちがいい。

    こんなに軽いのに中身はしっかり、読みごたえがあるのは和菓子の知識が豊富に入れ込まれ、また人の気分を害さない程度の時事ニュースが取り込まれてるからなのかなぁ。

  • 今度デパ地下に行ったら、和菓子屋さんをのぞいてみたくなる本。
    むかーしデパートでバイトしていた時のバックヤードや社員食堂の風景を思い出したりして、懐かしくなりました。

  • しんさんのおすすめその②
    高校卒業を間近にして、周りの子と違って夢も、なりたいものもない主人公「アンちゃん」が和菓子屋さんでアルバイトを始め、お店で取り巻く謎やら、やっかいなお客さんやらと奮闘するお話。
    謎といっても深く考えるものではなくて、さらさらと読める。
    アンちゃんは体系を気にしながらも、陰鬱なわけではなくそれを受け止めているので、うざったくなく、可愛い。
    私のお気に入りは乙女・立花さん。

    その昔、デパートの地下で働いていたことを思い出した。
    この小説までとはいかないが、本当に様々な人間模様があって、アイドル的なご老人がいたりと楽しかった。

    続編のアンと青春もきになる。

  • アンちゃんは もちろん
    立花さん、椿店長、桜井さん みんないいな。

    和菓子の奥深さ
    日本の四季 行事
    あまり知らない私には とても面白い世界だと思った。

    世の中 知らないコトばかり。
    知ることによって、もっともっと面白くなる部分って
    きっと たくさんあるんだろな てね。

    私、臆病で
    あまり 何にも 首突っ込まないようにしてるとこ
    あるから。
    ちょっとだけ 新しい空気 入った感じ。

    かわいい話でした(*´ω`)

  • 半身浴中の暇つぶしに。再読。ライトな書き味でとても読みやすい、和菓子トリビアが絡んだ日常の謎ミステリ。悪意のない平和な世界で安心できる。お菓子の描写がいちいち美味しそう。乙女男子立花さんとアンちゃんの微妙な関係はこれからどうなるのだろうか。ただアンちゃん、57キロはぽっちゃりであってデブではないと思うよ。

  • 百貨店の和菓子やさんで繰り広げられる小さな謎解きの本。
    百貨店で働いたことがある人はより楽しめる本。
    そして、やっぱり食べ物に関わる本を読んでしまっている私。和菓子っていいよね。見てるだけで幸せだもの。でも、こんなにも色んな意味があるなんて知らなかった。和菓子やさんに今すぐ行きたくなりました。
    自分は洋菓子店の仕事が意外と合っていたのかもしれない…と思うのでした。
    さぁ、続きを早く読まねば。

  • どきどき。
    なんか、立花さんていいかんじなのになあ。
    アンちゃんかわいいなあ。
    二作目がすぐ読める2017年現在でわくわく。

  • 読み終わった後、和菓子が食べたくなる作品。
    洋菓子派の私としては和菓子が食べたくなることなんか少ないけど、初めて会社でいただいた生菓子は甘ったる過ぎない上品さに、デパ地下にわざわざ買い求めに行ったほどだった。
    その時のフロアの様子を思い出して、あぁ、杏ちゃんもこんな所で働いてるのかなと想像を働かせると、小説が全く違和感なくとけ込んでいるから表現力は勿論、よく取材したんだろうなぁと思う。
    謎については事件性のないもので、中々、想像もつかないけど平和的でいいんじゃないかな。
    元々、この著者の他の作品を先に読んでいたのでミステリーの感じは掴めていた。
    個性的なキャラクターも魅力的だし、杏ちゃんのお年頃な性格もよく出ていて読みやすく楽しい小説だった。

  • 短編集。
    和菓子って意外に日常とはかけ離れた存在だ。
    自分で買うことなんて年に一度か二度あればいい方で、ほとんどがお土産(主にまんじゅう系や最中系?)で貰ったものを食べるくらい。
    でも、この物語を読むと絶対に和菓子に対する見方が変わる。
    何気なくつけられたひとつひとつの名前にも、この背景にはどんな物語が隠れているんだろう?と思うようになる。
    そんな素敵な物語。
    「甘露家」感想
    見た目はすこぶるイケメンなのに中にはまるっきりの乙女が住んでいる立花さん。
    私服になればいい意味でひと目を引き、無駄なイケメンさは杏子が一緒に歩くのをためらうほど。
    接客では怖ろしいほどの洞察力をしめすくせに中には暴走気味のおじさんが住んでいる店長。
    壊滅的にセンスのない私服姿は、すれ違った人たちが二度見したくなるほどの見事さで杏子はやっぱり一緒に歩くのをためらってしまう。
    ノルマ達成のために「してはならないこと」を指示するエリアマネージャー。
    お客さんを裏切るような行為は「やっちゃダメだろ!」と許せない気持ちになったし、全部わかったうえで指示を無視できない現場の苦しさには読んでいて同情してしまった。
    嫌な気持ちを引きずったまま物語を終わらせないところはさすが。
    楠田さんのクリスマスエピソードは、立花さんでなくともキュンッ!もの。
    優しい場面で物語が終わるってやっぱりいい。
    この物語を読んでから、和菓子に対する印象が大きく変わった。
    たまには自分で買ってみよう・・・なんてことも思うほどに。
    優しさと甘さとちょっぴりほろ苦さの詰まった物語だった。

  • ここ最近ドロドロものとかハラハラものばっかりだったので、本作で大変癒やされました。

  • すごく良かった。
    和菓子食べたくなる。
    バイトする大学生は読んだ方が良い。
    小さなことが、みんな何かに繋がってる。
    心が温かくなるし、日常の中に何かを探してみようと思える。

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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