和菓子のアン (光文社文庫 さ 24-3)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334764845

作品紹介・あらすじ

デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。
謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 坂木司さんのお仕事系日常の謎小説。
    デパ地下の和菓子屋でアルバイトすることになったアンちゃん。和菓子初心者のあんちゃんが、店長達や先輩、そしてお客様から、その奥深さを学んでいく。
    和菓子にまつわるミステリーというよりウンチクが楽しく語られる。
    俳句もそうだけど、和菓子の季節感は、重要。
    蕎麦と同じで年齢と共に和菓子派になる不思議。
    あんは小豆で血液サラサラ系だからね。
    デパ地下社会もすこーし読める。
    私もデパ地下でアルバイトするなら和菓子屋ですね。お茶も美味しくいれられたら、尚よろし。

    • おびのりさん
      東京だけかと思っていた。
      成城石井で売ってる納豆あられみたいなやつ美味しいです。
      東京だけかと思っていた。
      成城石井で売ってる納豆あられみたいなやつ美味しいです。
      2024/01/17
    • ひまわりめろんさん
      店舗の前は通ったことある(なんの自慢やねん)
      店舗の前は通ったことある(なんの自慢やねん)
      2024/01/17
    • みんみんさん
      駅の構内にちっさな店舗あるんだけど(゚-゚*;)
      セレブなんて皆無だけど笑
      駅の構内にちっさな店舗あるんだけど(゚-゚*;)
      セレブなんて皆無だけど笑
      2024/01/18
  • ほのぼのとしたストーリー。先日読んだ原田マハさんがアートミステリーなら、こちらは和菓子ミステリー。主人公のアンちゃんが高校卒業後にデパ地下の和菓子店で働き始め、日常に起こる店員や客の謎を解決していく。

    和菓子の世界を知らなかったので洋菓子との比較や季節折々の素材、見た目など興味が湧いた。小説ゆえの想像力を掻き立てる多彩な表現があって、その都度和菓子をネットで検索しました。アンちゃんの食に対する探究心や感性、推理力は若いのに鋭くていい感じ。

    作る過程や和菓子そのものをストーリーを遮る(読むのを一時的に手を止めてネットで検索する為)事なく読みたいので映像化がいいなと思いました。シリーズ化してるようなので、落ち着いた時間帯のほのぼの系昼ドラはどうだろう笑。

    • アンシロさん
      mihiroさん、こんにちは。読んじゃいましたよ〜(^_^)v面白かったです。

      それぞれの登場人物の特徴も良さもしっかりあって、昼ドラにピ...
      mihiroさん、こんにちは。読んじゃいましたよ〜(^_^)v面白かったです。

      それぞれの登場人物の特徴も良さもしっかりあって、昼ドラにピッタリだなと笑。昼ドラだと演技派をキャストしているので安心してお昼時のまったり時間を過ごせそうですよね(^^)

      すあま、初めて聞きました。調べてみたら紅白のおめでたい、美味しそうなお菓子!私の住んでる愛知県にはありますかね?探してみます。

      上生菓子は食べる機会が今はまでなかったので、これからは和菓子の世界もいいなと思いました(*^^*)
      2024/02/20
    • アンシロさん
      すあま、調べると目撃情報をブログで書かれている方が多数みえました。愛知だと催事でしか現れないのかも笑。

      愛知名物のういろうと近いのかもしれ...
      すあま、調べると目撃情報をブログで書かれている方が多数みえました。愛知だと催事でしか現れないのかも笑。

      愛知名物のういろうと近いのかもしれませんが、かまぼこのような見た目が可愛らしいですね☆見付けたら報告します(^_^)v
      2024/02/20
    • mihiroさん
      すあま、関東ではあるらしいんですが、それより西の方ではあまりないみたいなんです。
      大阪でもなくて、、ネットで探したら偶然近くの和菓子屋さんに...
      すあま、関東ではあるらしいんですが、それより西の方ではあまりないみたいなんです。
      大阪でもなくて、、ネットで探したら偶然近くの和菓子屋さんにあるらしくて買いに行きました〜!
      なんかお餅というか、求肥みたいなほんのりあまくて素朴な美味しさでした。
      ういろうをもっとお餅っぽく柔らかくした感じかなぁ、、σ(∵`)??
      和菓子も知らない事が多くて、私も検索したりしました笑
      ほんと映像だと分かりやすいのになぁ〜笑
      2024/02/21
  • H30.3.23 読了。

    ・東京百貨店のデパ地下にある和菓子舗・みつ屋でアルバイトで働き始めた主人公の梅本杏子(通称アンちゃん)。みつ屋の個性的な仲間たち、いろいろな想いで店を訪れるお客様、デパ地下で働く様々な店員たち。アンちゃんの魅力や成長していく姿が見れて面白いし、ほのぼのとした雰囲気が伝わってきて読んでいてその世界観が心地よい。和菓子の知識を垣間見れて、和菓子を見直したくなりますよ。

    ・「洋菓子と和菓子の違いを思い出したから、言っておくわ。それは、とても単純なこと。この国の歴史よ。この国の気候や湿度に合わせ、この国で採れる物を使い、この国の人びとの冠婚葬祭を彩る。それが和菓子の役目。」
    ・「そもそも和菓子の世界は、見立てやメッセージに満ちている。」

  • 梅本杏子(きょうこ、あんこではない)。18歳。身長165㎝、体重57kg。取り柄がなく、容姿も自信無く、勉強も嫌いで大学行きは諦め、アルバイト先を探してたまたま見つけたデパ地下和菓子屋さん。ふらっと訪れて申し込むとすぐに採用。彼女の和菓子屋バイト生活が始まる。でも、この体型、そんなに太っているとは思えないんだけど。

    「和菓子のアン」というから、老舗の店先で事件があって、運命の出会いがあって、和菓子に生涯をかける青春が描かれているのかと想像していたら(原作者が急逝して未完になった安藤奈津が活躍する「あんどーなつ」がそういう作品だった)、原則デパ地下支店での販売の話ばかりで、しかも主人公が謎解きをして八面六臂の活躍をするのでもない、探偵役は他に居る日常謎解き系のお話でした。ゆるゆるたのしい。

    でも和菓子には、もともと物語がある。古くて、全ての品が歴史を内包している。亥の子餅などは、そのものずばりが「源氏物語」の「葵の帖」に出てくるそうだから、食べることのできる歴史的遺物なんだと、これを読んで発見した。茶席に使われるのも、むべなるかな。この素材は日常謎解きにぴったりなのかもしれない。

    もう一作(「アンと青春」)ぐらいは読んでもいいかもしれない。

  • 坂木司作品、初読みとなりましたがイイね♪
    ほっこりしました(◍︎´꒳`◍︎)

    和菓子派?洋菓子派?
    迷わず全力で「洋菓子派」です!!

    でも、和菓子ってこんなに奥が深いんですね。
    前職では日本古来の伝統にかかわる仕事をしていた関係で、勝手に所謂世間一般の同年代の人々と比べれば少しは知識を持っているつもりだったのですが...

    奥深いなぁ…って感心させられながらも登場人物は出来すぎな位のキャラ設定、何より「杏子」が「みつ屋」で働きながらの成長記。

    これ、シリーズ化されてるんですよね^^;

    困った、困った(苦笑)

    <あらすじ>
    『和菓子のアン』は、坂木司による日本のミステリー小説です。主人公の梅本杏子は、デパ地下の和菓子店「みつ屋」でアルバイトを始めます。そこで、個性的な仲間たちと和菓子にまつわる謎や事件を解決していきます。和菓子の歴史や意味、おいしさを知りながら、人生に色を添える物語です。



    内容(「BOOK」データベースより)

    デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    坂木/司
    1969年東京生まれ。2002年『青空の卵』でデビュー。引きこもり探偵・鳥井真一とその人間模様を描いたデビュー作を含む三部作で高い評価を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    • かなさん
      ヒボさん、こんばんは!
      私は、和菓子が好きです(*´▽`*)♡
      和菓子って見ているだけで幸せな気分になれます。
      まぁ…結局食べますけど...
      ヒボさん、こんばんは!
      私は、和菓子が好きです(*´▽`*)♡
      和菓子って見ているだけで幸せな気分になれます。
      まぁ…結局食べますけどネ!

      ヒボさん、困らずに
      「アンと青春」「アンと愛情」ありますから♪
      ヒボさんの続編レビューも楽しみにしていますね!
      2023/09/05
    • ヒボさん
      かなさん、こんばん▽^ェ^▽ ワン!

      こちらのコメ見落としてました(*´・人・*)

      和菓子嫌いじゃないですよ、ただただ圧倒的にカスタード...
      かなさん、こんばん▽^ェ^▽ ワン!

      こちらのコメ見落としてました(*´・人・*)

      和菓子嫌いじゃないですよ、ただただ圧倒的にカスタードクリーム♡が好きなだけです(๑♡∀♡๑)

      いつか、きっと、そのうち...続編手にするはずです(笑)
      2023/09/07
  • 大福もどら焼きも団子も大好きですが、デパートで上生菓子を買うなんて、したことがない。
    昔、子どもの高校の文化祭で、茶道部がお茶を振る舞ってくれていて、そこで抹茶と一緒に柿の形をしたお菓子が出てたのを思い出した。お茶を立ててくれている間に、お菓子の説明もしてくれた気がするけど、慣れない雰囲気と作法が気になって上の空でした。
    この本での和菓子の説明が、季節のことや歴史のこと、言葉遊びに至るまで、全然知らなかった世界なので、とても興味深かった。もちろん、見た目と味も。想像しながら、ぜひ食べてみたくなった。

    ほのぼのとしたミステリーでした。
    アンちゃんが可愛い。立花さんも可愛い。
    店長がかっこいい。桜井さんもかっこいい。
    最後の辻占の言葉もほっこりした。
    『あなたは誰かの幸福』

  • 坂木司さんの「和菓子のアン」シリーズ三作目。

    百貨店のデパ地下にある和菓子屋さん「みつ屋」でアルバイトをする少しだけぽっちゃりさんな女の子、アンちゃんが主役の連作短編集。

    ジャンルとしては一応日常の謎もの、になるのでしょうか。
    ものすごく小さな、それこそみつ屋を訪れたお客さんがぽろりと零しただけのほんの少し気になる一言が、もう読むだけで食べたくなるような美味しそうな和菓子と共に軽やかに解き明かされます。

    みつ屋で一緒に働く店長さんや社員で‘’乙女‘’の立花さん(♂)、元ヤンアルバイトの桜井さんもみんないい人。
    でも優しいばっかりじゃなく、アンちゃんが何かを間違えたときにはしっかり指導もして導いてくれる。こんな恵まれた職場なっかなかないよ〜!と思いつつ、アンちゃんがすごく良い子なので納得できてしまう。
    こんな子いたらそりゃ愛でずにはいられまい。

    それにしても和菓子、特に上生菓子の世界って奥が深いんだなぁとしみじみ。
    それこそすべてのお菓子に季節や歴史や意味が込められているし、なんと源氏物語の中に出てくるお菓子が現代でも食べることもできるとか。これってすごいことですよね!

    そしてアンちゃんと立花さんの関係や、あとみつ屋の人間関係にも少し変化が訪れそうなところで終わっちゃった〜
    こちらも続きが楽しみなシリーズです。しかし正直シリーズものの手を広げすぎて全く消化が追いついておりません!

    • mochimochiさん
      1Q84O1さん、こんにちは〜

      お〜同類の方が(⁠。⁠・⁠ω⁠・⁠。⁠)⁠ノ⁠

      本当に皆さんのレビュー見てると次から次へと読みたい本出て...
      1Q84O1さん、こんにちは〜

      お〜同類の方が(⁠。⁠・⁠ω⁠・⁠。⁠)⁠ノ⁠

      本当に皆さんのレビュー見てると次から次へと読みたい本出てきますよね!
      世の中にはこーんなに知らない作家さんや本があるもんだな〜って感心しちゃいます。

      ちなみに『新世界より』は読む気まんまんで購入したんですが、図書館本の消化に必死でなかなか手がつけられませんっ

      でもこの読む本に追われて忙しい状況が嫌いじゃなかったりします…笑
      2022/12/04
    • 1Q84O1さん
      あっ!?
      購入してくれたんですね
      じゃあまた時間がゆっくりある時に読んでみて下さいね(^^)

      まずは図書館本からやっつけていきましょうw
      あっ!?
      購入してくれたんですね
      じゃあまた時間がゆっくりある時に読んでみて下さいね(^^)

      まずは図書館本からやっつけていきましょうw
      2022/12/04
    • mochimochiさん
      購入しましたよ〜!
      でもそしたら期限がないぶん、逆になかなか読めなくなるっていう笑

      とりあえず図書館本をばっさばっさと片付けます!
      購入しましたよ〜!
      でもそしたら期限がないぶん、逆になかなか読めなくなるっていう笑

      とりあえず図書館本をばっさばっさと片付けます!
      2022/12/04
  • ほっこりほのぼのとしたミステリーに出会えました。
    主人公は、百貨店の『和菓子舗・みつ屋』で働く梅本杏子ちゃん。(通称アンちゃん)
    ちょっとぽっちゃり系だけど、素直でかわいい、まだ高校出たての18歳。
    個性的な椿店長や、職人希望の立花さんや、先輩アルバイトの桜井さん、謎めいたお客さんたちに囲まれて、大奮闘の日々を送っています。

    月ごとに変わる上生菓子のひとつひとつに、趣のある名前がついていて、どれもこれも美味しそう。
    和菓子の歴史は、源氏物語の時代にまで遡るらしく、和菓子の知識が豊富に盛り込まれていてびっくりしました。
    和菓子の魅力に今さらながら気づかされました。
    四季折々に変化する百貨店の舞台裏も覗き見ることができて、楽しかったです。

  • 和菓子の方が美味しいと感じる年頃になりました。多くのブク友さんのレビューで読みたくなりました。

    デパ地下の喧騒を魅力的に描写、もう行ってみたくなる。
    和菓子には物語があり、歴史が古くお茶席での逸話とか魅力的。和菓子は俳句と似ていて短い言葉でできた詩の中から無限の広がりを感じるできるという。

    「おいしくて可愛いものには国境がない」という立花さん、「この国の気候や湿度に合わせこの国で採れる物を使い、この国の人びとの冠婚葬祭を彩るのが和菓子の役目」という椿店長との交流で成長していくアンさんの様子に応援したくなる。世界平和と家族の健康を願うところも健気。『辻占の行方』が一番切なくて涙を誘った。次のシリーズも予約します。

    • かなさん
      ベルガモットさん、こんばんは!
      私も和菓子を欲してしまうお年頃です(^-^;
      アンちゃんって、すごく共感しやすいキャラなんですよね♪
      ...
      ベルガモットさん、こんばんは!
      私も和菓子を欲してしまうお年頃です(^-^;
      アンちゃんって、すごく共感しやすいキャラなんですよね♪
      私も大好きなシリーズです。
      次は「アンと青春」楽しみまれてください!
      2024/02/18
    • ☆ベルガモット☆さん
      かなさん、こんにちは☆
      コメントありがとうございます!

      かなさんは第4作目の『アンと幸福』まで読了されてますね、凄い!!!
      和菓子もお好き...
      かなさん、こんにちは☆
      コメントありがとうございます!

      かなさんは第4作目の『アンと幸福』まで読了されてますね、凄い!!!
      和菓子もお好きなんですね♪自作は和菓子を用意して読もうと思います(^○^)
      2024/02/18
  • 大福、おはぎ、どら焼き、羊羹……
    和菓子が食べたくなる!!!

    ちょっとした謎解きがとても気になりますが、読みやすくて面白い。

    和菓子の知識も豊富に描かれていて、とても勉強になる。18歳のアンちゃん、立派に働いて尊敬しちゃいます。

    とってもゆったり流れてしまう時間が感じられる作品でした。ほっこり感抜群!!!

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著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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