覆面作家 (光文社文庫)

著者 : 折原一
  • 光文社 (2013年2月13日発売)
3.50
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334765354

作品紹介

東京郊外の山間にある別荘に、行方不明だった推理作家・西田操が帰ってきた。西田は初めての小説『完全犯罪』で新人賞を獲得、謎めいた経歴ゆえ「覆面作家」と呼ばれていた。帰還早々、長編小説の執筆に没頭する西田だったが、周囲では怪現象が続発する。その先に待っていたものは-。

覆面作家 (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • どんでん返しをウリにしているという作家・折原一の本。今回初めて読んだ作家さんです。

    素直に面白かったです。
    7年ぶりに帰ってきた覆面作家が、次の作品の執筆中に、身の回りで起こる怪現象・・

    執筆している小説と現実の境目が分からなくなって、軽く混乱しながら、読み進めると、後半のネタばらしで、「えっ・・?」
    そこだけでも驚きなのに、さらに後のエピソードで、「えええ???」
    そして最後の最後に「おー!!」

    読み終えた後は、後半は、他の方が言うように、ご都合主義なところはあるけれど・・まあ、そこは小説なので、ご愛嬌・・か。でも、それも差し抜いても、入り込んだプロットというか、2点3点のどんでん返しは、読者を飽きさせないサービスなのか・・いずれにしても、最後の1行まで楽しませてもらいました。

    さらに、最後の最後に、あの人の登場で、「折原さんて・・お茶目な人なんだな」と思ってしまいました。

    今回、図書館で借りた本だったので、機会があれば、他の本にも手を出してみたいです。

  • 虚構と現実、過去と現在、語り手の視点も歪められ、頭の中は?の嵐。
    一瞬、S.キングの「ダークハーフ」思い出し、その手の物語と思いきやそこはミステリー、地に足ついた結末が腑に落ちる。

  • 折原一さんには不思議な作品が多い。
    "叙述トリック"の第一人者として知られる折原さんの作風ゆえなのか、結末がわかったにも関わらず、読了後にもう一度最初から読み直したくなることが多い。
    『覆面作家』を読んでいると底なし沼にいるような気分にさせられる。
    終わりかと思えばまた沈んでいく。先のまったく見えない展開と、予想を大きく裏切る結末。
    現実と妄想の狭間に迷い込んだような気味の悪さが、妙な粘り気をもってまとわりついてくるようだ。
    事故により大きな怪我を負った「私」は、思うように動けない不自由さの中、有り余る時間で小説を書く。
    初めて書き上げた小説は新人賞を受賞。「私」は華々しいデビューを飾る。
    しかし2作目を発表することなく「私」は失踪。
    残された『七年たったら戻ってくる』という書き置き。
    七年前に自分自身に起きた出来事を小説にするため、人里離れた別荘に戻ってきた「私」が執筆を開始したと同時に「私」の周りで起きる不気味な出来事。
    小説の中で明かされる「私」と妻の奇妙な生活。
    妄想なのか現実なのか。
    読み手までも、混迷の道にいつの間にか引きずり込まれていくような感覚に陥っていく。
    ドラマ好きなので、どうしても読んでいるうちに登場人物を勝手にキャスティングすることも多い。
    登場人物の誰もが、歪んだ狂気を心の奥底に抱えている。
    あり得ない設定の中に垣間見えるリアルな狂気。
    振り幅が大きかろうが小さかろうが、いずれ歪みは正されなければならない。
    主人公の西田操は事故により過去の記憶を失っている。
    しかし事故後の出来事は鮮明に覚えており、そのひとつひとつをなぞるように小説は進んでいく。
    健全そうな外見の内側のどこかに病的な何かを隠している。そんな芝居をしてくれる俳優がいい。

  • 覆面作家が織りなす作品世界が徐々に歪んでいきます。「いったいこの話は何重構造なのか?」と思わせる設定が面白いです。
    こんな奇想天外なお話をどう纏めてくれるのか期待が膨らみましたが、ごちゃごちゃして綺麗に決まらなかった印象でした。ラストのひっくり返しもやや蛇足気味でした。

  • 7年後に戻ってくると書き置きを残して消えた作家・西田操。7年後に自宅に帰還した西田操。疾走直前の自分に起きた事件を題材に小説を書き始めると共に起きるおかしな出来事。何者かが西田を家から追い出そうとしている。誰かが自分の家にいることを感じる西田操。kれの妻と愛人の正体。

  • 思い込みの激しさ。

  •   ひどい交通事故の後、療養中に妻にすすめられ執筆したミステリ『完全犯罪』が新人賞を獲得し一躍人気作家となった西田操だが、大火傷を負い歩行もできない車椅子生活の上に記憶も失われていたことから覆面作家としての成功だった。しかし二作目を書けないプレッシャーから「七年たったら、もどってくる」という書き置きを残し失踪した。そして七年後西田操は帰還、気持ちも新たに『覆面作家』という自信作を書き始める。しかし周囲に怪現象が起こり・・・。
     凝った叙述トリックの『倒錯のロンド』を以前読んだことがあるが、本作もどんでん返しにつぐどんでん返しにひねったオチでよくまあ色んなことを思いつくものだと感心させられる。

  • 叙述トリックって、変なのだと夢オチみたいながっかり感があるけど、最後までぎゅっと詰まっていて面白かった。

  • 途中で「ああ、こうなるんだろうな」って思ってたのとは全く別の終わり方。
    最後まで何がどうなってるのか解らない...。楽しませていただきました。
    折原一さんの著作はいくつか読んだけど、どれも独特の世界があって良い。

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