死ぬ気まんまん (光文社文庫 さ 8-3)

  • 光文社
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334766467

感想・レビュー・書評

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  • 文書だけだと、狂気の山姥のイメージなんだけど・・
    時々この正直さに切られたくて、本を手にし痛い思いをする。魔力?

  • 病気

  • 最初の章あたりは、何を言ってるのかわからなくて、読み返してもよくわからなくてすでに耄碌しかかってるばぁさんのたわごとみたいでなんか怖かった。

    すでにおかしくなってるじゃん。この人、、、

    っていう。プロが書いたとは思えない内容で、いろんな情報がとっちらかってた、、、、ガン再発で治療に耐える状況がそうなったのか?もともと脈絡のない設定をしていたのかわからないけど、完全なる認知の始まりのようなリアルな状況で、書いてる意味が全くわからなかった。

    まぁ、結構なばぁちゃんだから仕方ないのかもしれないけど、二章あたりは普通だからなぁ、、、なんかわからない。よくわからなかったけど、元気に死のうとしてる姿勢は潔さすら感じられました!

  • “私は利口ではないが、すごく馬鹿というわけでもないと思っていた。しかし、私は今度生まれたら「バカな美人」になりたい。この間、鏡で顔を見て、「あんた、その顔でずっと生きてきたんだね、健気だったね、偉かったね」と言ったら涙が出て来た。自分の健気さに。”(p.64)

  • http://www.my-cancer.net/cafe/book/bs_045.html
    この本は、絵本『100万回生きたねこ ※』の作者が綴ったエッセイである。 68歳で乳がんになった佐野さんは、2年後に左大腿骨に転移して余命2年の宣告を受ける。 ところが、『死ぬ気まんまん』というタイトルをつけた佐野さんならでは、やらかすことが私たちの想像を超えている。 宣告を受けた日、病院帰りに初めて外車"ジャガー"を買ってしまう。そして、自分で運転して病院に通えば、気兼ねなくタバコが吸えるし、タクシー代も節約できると喜ぶ。 ガン患者が書いたものでありながら、ガン患者の日常のつれづれが重苦しくならずに読める。家族のこと、ちょっと変わった友人のこと、主治医とのやり取り、ミーハーな自分のことなどが佐野さん独自の視点で語られてゆく。 余命2年の宣告を受けたのでお金は要らなくなると思い、治療費、終末介護代、墓やお寺を決めた後は、ジャンジャンお金を使った。ところが、2年過ぎても生きているので、主治医に「お金なくなちゃった」と言ったら、「困ったねぇ」と言われ、先生がかわいそうになったので「元気ですから仕事します」と言ってしまうところなどつい笑ってしまう。 ジュリーの話、『踊る大捜査線』の柳葉敏郎の話、寝転がって『相棒』を見ていることの幸せの話等々。 あと2年の命と伝え優しくしてくれていた友人達が、まだ死なないと知ったらあれ?と思う行動に出てしまったり。笑っちゃいけないけど、可笑しい。 佐野さんだからできること、言えることも多いとは思うが楽しませてもらえる。 痛いのは嫌だけど死ぬのは怖くないという佐野さんの原点は、幼少期に身近で起きた人の死にあるのだろう。1932年に北京で生まれ、9歳の時に日本に引き揚げた。7人兄弟妹だったが、10歳迄に3人の兄弟を亡くしている。また、戦中戦後の混乱期も経験。命ある者「生は必ず死で収束する」という動かせない事実を受け容れ、自分の死生観を形作ってこられたのかもしれない。 また、この時70歳という年齢も関係している。エッセイの後半では死に伴う喪失感や悲しみも十分に知った人であることがわかる。 生活の全てがガンに取り込まれたりせぬよう、時にはこんな本も良いのではないかと思う。 本書にはこのエッセイの他に主治医との対談、「知らなかったと」いうエッセイ、関川夏央氏の佐野さんとの思い出話が収められている。 ※『100万回生きたねこ』は出版以来、200万部以上発行され多くのひとに愛されている。

  • 真ん中の方は飛ばしてはじめと終わりの方だけ読んだが、自分勝手な性格の著者がホスピスに入ってp.173「私は人恋しいのであった」などと言っているのを見ると、やはり死が迫ってくるとこうなってしまうのかと感じた

  • 2017/4/10読了。
    彼女の死生観、物凄かったなぁ。
    私は痛みに蝕まれても、あんなに気丈にしていられるだろうか。
    豪快だけど雑でなく、繊細だけどナイーブでない彼女の感性に感心しつつ、他の作品も読んでみたいと思えた。

  • いやぁ〜爽快!
    自分勝手と思われてもよし。私も元気に死にたいですわ。

  • 佐野洋子さんのエッセイは目に付けばなんとなくよんでいたのだけど、これはまだだった。
    小林聡美『読まされ図書室』にて吉本ばなな推薦図書になっていて、ああやはり読み逃す訳にはいかない、とさっそく入手。
    ゆったりした組み方、歯に衣着せぬ語り口で、ぐいぐい読める。余命をしらされてからの言動にもひかれるが、ガンになるよりずっと前、神経症で入院していたときのことをつづった「知らなかった」もすごかった。関川夏央さんの解説も読み応えがあった。

  • 好き

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著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家。ベストセラー『100万回生きたねこ』のほか『おじさんのかさ』、『ねえ とうさん』(日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)など多数の絵本をのこした。
主なエッセイ集に、『私はそうは思わない』、『ふつうがえらい』、『シズコさん』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『死ぬ気まんまん』などがある。
2010年11月逝去。

「2021年 『佐野洋子とっておき作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐野洋子の作品

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