髪結: 吉原裏同心(二十) (光文社文庫 さ 18-49 光文社時代小説文庫)
- 光文社 (2014年4月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334767198
感想・レビュー・書評
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髪結姉の目から見た吉原の裏側と仕事の厳しさが良かった。
一方で、これだけの富が集まる吉原だけに、権利を狙う勢力が尽きなかったことも想像できる。
少しくらい幹次郎夫婦に穏やかな時を過ごさせてあげたいけれど、それでは物語が成立しなくなるので、当分こんな暮らしが続くのだろうが、そろそろ後継が出てこないかな。
せめて新居に引っ越して、少しの贅沢をさせてあげて欲しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第20巻は女髪結いおりゅうのの妹が、使いの帰りにかどわかしの現場を見た(と思われた)ことから起きた事件が中心の事件だが、前巻の未決での黒幕の暗躍で七代目会頭四郎兵衛の命も狙われる。
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ラストで
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このシリーズ、時間としては15年以上過ぎてるんですね。相変わらず強い主人公だけに、相手を用意するのも大変そう。この話、一体どこへ向かうのでしょう。
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おりょうさんって、こんな若々しいしゃべり方する人だったっけ。おりょうさんの妹さん、キャラ立ってておもしろい。桑平様のポジションがおしいくて好き。終盤で渦中の人になった七代目がハードモードすぎ。石榴の家は、薄墨大夫的な今後の布石。
以上5点が今回の主な感想。
おきちさんの性格設定は、今回の事件のシチュエーションをつくるめたの設定という印象でしたが、それでも一貫してるし、ぎりぎり個性の範囲内だし、好感度高かったです。ただ、キャラが濃ゆい子だったので、再登場してもモブポジかもなぁとも。
今回の内容は、人間関係を進めたり整理するものではなく、規模大きめな『事件』だったので、結構好みでした。探索して、調査して、犯人見つけて、とっつかまえて。夫婦関係と、薄墨太夫関係はノルマクリアくらい。初期の事件ものくらいのバランス。内輪の人間関係にフォーカスするのもいいけど、そればかりだと食傷するので、事件ものメインが嬉しかったです。
あと、このシリーズ読んでると、小判の隠し場所のバリエーションがどんどんふえていきます。
刀剣は豊後行平ばかり使ってましたけど、和泉守兼定はお休みなのかな……? 相変わらず、兼定と比べると行平の扱いが鈍器。 -
色々と盛りだくさんで少々話が散らかってたかも。おきちが髪結としてどの様に成長して行くかが楽しみだ。そして暗雲たち込める吉原。幹次郎も番方もしばらく寝不足が続くだろうなぁ。
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髪結のおりゅうの妹にストーカーが。吉原で働いているわけではないが、おりゅうの身内だからと幹次郎が解決に乗り出します。
しかし、単なるストーカー事件ではなく、やがて江戸中のお偉方をも巻き込む一大事件に。
その裏では出会い茶屋で絞殺された女郎の事件があったり。
それらが解決したかと思えば、今度は会所の四郎兵衛が攫われる事件が勃発。
現在の体制が気に入らない勢力がいよいよ直接手出しをしてきた感じです。
ニ十巻目ですが、最初に手に手を取り合って故郷を出た時の幹次郎が十八で、現在は三十も半ば。かなり放浪したとはいえ、吉原に世話になってからもかなり時が経ったのだと改めて思いました。 -
吉原裏同心シリーズ、「流離」からもう20巻目。
女髪結おりゅうが、のんびりとした妹にまとわりつく、今でいうストーカーもどきに、幹次郎にどうしたらよいか相談することから、話が始まる。
見てはいけない物を、ぼんやりと眺めていたのを、『見た』と、思われ、おりゅうの妹 おきちは、かどわかされる。
そこは、御禁制の品も扱っている船宿であった。
どこもかしこも、権力と、金で、世間の常識を、止めてしまう。
奉行所も、然り。
下の方が、裁かれて、上の方は、うやむやで、終わってしまう。
おきちの問題が、片付いたかと思いきや、吉原の会所の四郎兵衛が、『闇の力』に、襲われる。
隔離された場所は、幹次郎に、住ませようとした一軒家であった。
最後は幹次郎の豪剣で、悪を退治する。
四郎兵衛の命が助かって、良かった。
これで、まだ、先が続く。
浅草寺寺領の柘榴の庭から、山谷へ月明かりの中 診療所へ向かうのであった。
表紙の 柘榴と目白の趣が、話の中と結びついた。 -
いよいよ20巻目に突入。未決が未決ではなかったってことで良かった。21巻目でどうなるか!