炎蛹 新装版: 新宿鮫5 (光文社文庫 お 21-20 新宿鮫 新装版 5)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334767648

感想・レビュー・書評

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  • 新宿鮫シリーズ5巻、炎蛹。
    面白い!面白かった!…でも何かが物足りなかった…。
    んー?なんだろ?
    そうか、思わず心惹かれてしまう犯人!笑

    消防司令の吾妻、植物防疫官の甲屋、藪、上司の桃井。鮫島のまわりの登場人物が賑やかで、いつもとは違う雰囲気で話が進んでいく。
    甲屋は、職人気質で堅物かと思いきや、好奇心いっぱいのマイペースな言動に笑ってしまう。

    イラン人窃盗グループの商売の先に見え隠れする南米麻薬組織。
    ラブホテルで起こる連続放火。
    外国人娼婦殺害。
    外国人娼婦が知らずに持ち込んだ日本の稲を全滅させてしまう繁殖力の強い害虫の捜索。

    いくつもの事件が1つの流れになって
    つながっていく!
    最後の1ページまで事件が続く、ドキドキ。

    でも1番気になったのは…、
    鮫島の裏をかき外国に逃亡してしまった、
    日系ブラジル人と偽る仙田。
    あぁ、ここは次回に"続く"なのかぁ!くぅ!と堪らない気持ちで読み進める。
    仙田…次は何巻で出てくるのかなぁとワクワクが止まらない。

    あっ、あと晶と鮫島が
    前巻の事件でお互いの足枷になってしまったのではないかと悩み、お互いを大切に思う気持ちから別れを考えたけれど、
    やっぱり別れないぞって確認しあう場面、
    良かったなぁ!(^^)

    • 土瓶さん
      まっちゃん、こんばんはー。
      そうそう、そんなお話でしたね。
      そうかー……あの仙田が登場したのはこの巻でしたかー。
      もちろん奴はこのあと...
      まっちゃん、こんばんはー。
      そうそう、そんなお話でしたね。
      そうかー……あの仙田が登場したのはこの巻でしたかー。
      もちろん奴はこのあとも鮫島にからんできますよ。
      お楽しみに^^
      2022/03/13
    • 松子さん
      どんちゃん、こんばんは(^^)
      仙田と鮫島のからみ、楽しみです♪

      仙田と愛人の関係や、仙田の片腕モハムッドが仙田を尊敬する様子を見ても、ど...
      どんちゃん、こんばんは(^^)
      仙田と鮫島のからみ、楽しみです♪

      仙田と愛人の関係や、仙田の片腕モハムッドが仙田を尊敬する様子を見ても、どんな犯人なんだろうって気になってます。続きが楽しみです!
      2022/03/13
  • 新宿鮫シリーズ第5弾。当シリーズは毎回、手を変え品を変え何かに挑戦する姿勢が楽しみ。
    本作の特徴ははいつも単独行動の鮫島にバディがいることだ(防疫官の甲屋、消防庁の吾妻)。
    玄人と素人、計画性と衝動性が入り混じった複数の事件が収斂していく展開は面白く、そういう意味でもシリーズ中もっともオーソドックスな作品といえるかもしれない(シリーズ中では異色?ややこしい)。
    ちゃんと確認してないが、たぶん本作から鮫島が携帯を所持した。

  • またハラハラドキドキさせられました。次の展開、展開が気になって仕方ないです。相棒とのやりとりも楽しく読めました。

  • 毎回、趣が変わるシリーズで、今回のテーマは…ん?ない?

    今までは一つのプロット上で話が展開していたが、今回は複数事件の同時進行。それも(いくつかは重なるとはいえ)3つ4つもある。
    イラン人と中国人グループの盗品強奪に端を発した対立抗争、ラブホテル連続放火事件、娼婦の連続殺人事件…と話が錯綜する上に、タイトルともなる(南米から入ってきた稲を全滅させる可能性がある害虫の)蛹探しがプロットに関わってきて、何より鮫島が正反対のタイプの植物検疫官とコンビを組むという設定が面白い。

    シリーズで一番話の展開が凝っているし、のちに再び登場しそうなキャラも多い。ただあまりにも盛りだくさんの内容のため、晶の登場シーンが少ない…のが嬉しい。

  • 【作品紹介】
    警察組織の暗部を知る者として、エリートコースから新宿署生活安全課へと左遷された鮫島警部が、新宿にはびこる犯罪に挑む長編刑事小説『新宿鮫』。1作目で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞を、4作目『無間人形』で直木賞を受賞し、ハードボイルド作家、大沢在昌の地位を不動のものとしたシリーズである。

    第5弾となる本書は、外国人マフィア間の抗争、ラブホテル連続放火、売春婦連続殺人という、同時期に発生した3つの事件を鮫島が追う設定である。巧みな場面転換と鬼気迫る犯人たちの心理描写が物語にスピード感と臨場感をもたらしており、シリーズの中でも特にエンターテイメント性に優れた作品であるといえよう。加えて、これまで単独で行動していた鮫島が、今回はチームを組んで捜査する点が新鮮である。相棒となるのは甲屋(かぶとや)という名の農水省植物防疫官で、彼は南米から持ち込まれた稲の害虫「フラメウス・プーパ(火の蛹)」の付着したワラ細工を探していた。その所有者が、鮫島の追うイラン人マフィアの情婦だったのだ。ほかにも、東京消防庁予防部・吾妻や新宿署鑑識係・藪ら、職人魂をもった魅力的な男たちが登場する。彼らのプロフェッショナルな仕事ぶりがつづられているからこそ、陰惨な事件を扱った刑事小説でありながら、爽快な読後感が得られるのであろう。

    【感想】
    当シリーズ相変わらずの一気読みで、出張中の3日間で読了。

  • あまり馴染みのない消防官というキャラクターがよかった。

  • 様々な事件が交わり繋がっていくストーリーが
    巧みだった。

    そして鮫島と同じように職務に対して情熱を持って取り組んでいる魅力ある人物が増えていて
    読んでいて気持ちよかった。

    今回は一匹狼の鮫島に相棒がついた。
    2人の会話を通じて多国籍になりつつある新宿を筆者がどう考えているのかがわかる。

  • 再読5作目。炎蛹。着実に捜査は進み、気がつけば犯人はすでに詰んでいた。そんな話。防疫、消防など新たな犯罪を盛り込んだ意欲作。しかし消化不良で、躍動感も足りない鮫前半5作では最下位かな〜

  • 新宿鮫シリーズは外れなしで安定感はあるのだが…。今回、かなり地味な話だった。どうしてもカッコいい鮫島が見たい私としては、いささか物足りなかったかな。

  • 前作から1年間空けて読んだ新宿鮫第5弾。面白い!ひょっとしたらナンバー1かも。シリーズの代名詞(はぐれモノハードボイルドや、恋人・晶の扱いなど)の観点からは推しづらいが、発想やサブキャラの濃さはじめ、無視するには惜しいカラフルな逸品。読者の皆様は、ぜひこの作品まで読み進めていただきたく。次の6作目も楽しみです!

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著者プロフィール

1956年愛知県名古屋市生まれ。慶応義塾大学中退。1979年に小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞しデビュー。1986年「深夜曲馬団」で日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞、1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞長編部門受賞。1994年には『無間人形 新宿鮫IV』直木賞を受賞した。2001年『心では重すぎる』で日本冒険小説協会大賞、2002年『闇先案内人』で日本冒険小説協会大賞を連続受賞。2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞受賞。2010年には日本ミステリー文学大賞受賞。2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞、2022年には紫綬褒章を受章した。


「2023年 『悪魔には悪魔を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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