江戸猫ばなし (光文社文庫 こ 1-15 光文社時代小説文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334768058

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、江戸を舞台にした猫を巡るアンソロジー。

    赤川次郎 「主」
    稲葉稔 「仕立屋の猫」
    小松エメル「与市と望月」
    西條奈加 「猫の傀儡」
    佐々木裕一「ほおずき」
    高橋由太 「九回死んだ猫」
    中島要 「鈴の音」

    全体的にファンタジー設定が多かった。猫が化け物だったり、妖怪だったり、人を操る技を持っていたり。
    それだけなら時代物設定にする必要があったのか?と疑問になるが、人情話やどん底生活からの逆転劇があるだけに時代物設定の方がすんなり入れるのかも知れない。
    猫が幸せを連れてくる話も多かった。猫好きに悪い人はいない、ということか。
    猫と人、猫と猫、猫が繋いだ人の縁。

    特に小松エメルさん「与市と望月」、高橋由太さん「九回死んだ猫」は絆を感じる作品で良かったし、稲葉稔さん「仕立屋の猫」、佐々木裕一さん「ほおずき」は猫が幸せを連れてくる話で楽しめた。

  • 好きな作家さんと
    読んでみたかった作家さんが
    書いていたので読んだ。
    五作目までが好き。
    それぞれ短編だけど
    続きもできそうなお話で
    ぜひ読みたい。

    猫は愛情の深い生き物だ。

  • 田尻真弓 : 江戸猫ばなし | 作品 | 東京イラストレーターズソサエティ (TIS)
    http://www.tis-home.com/mayumi-tajiri/works/33

    光文社のPR
    http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334768058

  • もふもふふわふわの猫ちゃんが目の前で、腕の中で躍動しているような、愛を感じられるものだった。どことなく猫と妖怪を結びつけたものだったり、家族を重んじる描写が多かったのは江戸の特徴かなと思う。

  • 2019.7.12読了

    時は江戸。猫をめぐる7つのお話。
    ちょっとホラーがかっているものありましたが、ホロリとくるものが多かった。
    電車の中で読んだ「9回死んだ猫」は涙が落ちそうでヤバかった。(あの絵本のオマージュかなー)



  • 図書館で。
    短編集。猫いっぱい。
    活字が大きいなぁとか読んでいて思いました。

  • 江戸の街を舞台に、猫にまつわるアンソロジー。
    怪談もあれば、人情話もある。

    猫って、人間が好きだよね。
    猫って、憎めないよね。
    猫って、人間を幸せにしてくれるよね。
    猫って、愛らしいよね。

    ほっこりしたのは、稲葉稔さん「仕立て屋の猫」、西條奈加さん「猫の傀儡」、佐々木裕一さん「ほおずき」。

    切なくなったは、小松エメルさん「余市と望月」、高橋由太さん「九回死んだ猫」。

    テンポの良い作品ばかりで、あっという間に読み終わった。

  • 赤川次郎以外は知らない作者さんでしたが、
    どれも、人間味、そして猫味あふれる作品で、あっという間に読み切ってしまいました。
    個人的には、小松エメルさんの与市と望月が、好きでした。
    猫は人間の生活のすぐ近くにいて、私たちの暮らしを見守っている、いやコントロールしているのかもしれない、等と考えてしまいました。

  •  江戸の猫がテーマのアンソロジー。


    ○主(赤川次郎)【★ ★ ☆ ☆ ☆】
     相変わらず、赤川さんの文章は私には合わないなぁ…と。分かりづらい。
     で、結局市助とお咲さんのその後はどうなったの? て思う。
     結末でそのことに触れないのなら、途中でもそれに言及しなければいいのに…。

    ○仕立て屋の猫(稲葉稔)【★ ★ ★ ★ ☆】
     今までに読んだことのない作家さんでした。
     王道の、めでたしめでたしストーリー。
     猫が一応重要な役割を成してはいるけれど、猫が主役というほどではない。

    ○与一と望月(小松エメル)【★ ☆ ☆ ☆ ☆】
     化け猫話。
     最初から意味が分からず、読んでも読んでもおもしろさが伝わって来ず…。
     結局途中で諦めました。

    ○猫の傀儡(西條奈加)【★ ★ ★ ★ ★】
     人が猫を傀儡とするんでなく、猫が人を傀儡にする猫の傀儡師のお話。猫視点です。
     傀儡師となった猫のミスジも十分賢いけれど、傀儡となった人間の阿次郎も、能ある鷹的で、実は聡明といった感じでよかった。

    ○ほおずき(佐々木裕一)【★ ★ ★ ☆ ☆】
     この作家さんも、初めて読みました。
     いい話だったんだけど、最後がバタバタしてて、よく分かんなかった。
     ストーカーみたいな男の件も特に解決してない気がするし…。

    ○九回死んだ猫(高橋由太)【★ ☆ ☆ ☆ ☆】
     死んでは生き返ることを繰り返す猫の話……と思いきや、ぽんぽこと白額虎が出て来る話だった。
     分かりやすく感動的でしんみりするラストにしたかったんだろうなぁ感がすごい。
     相変わらず、白額虎のセリフの書き方が読みづらい。

    ○鈴の音(中島要)【★ ☆ ☆ ☆ ☆】
     初めて読む作家さん。
     でも、読み始めても、さっぱり内容が頭に入って来ない…。
     途中で諦めました。

  • 2014年9月刊。文庫書下ろし。赤川次郎:主、小松エメル:与市と望月、高橋由太:九回死んだ猫、西條奈加:猫の傀儡、稲葉稔:仕立屋の猫、佐々木裕一:ほうずき、中島要:鈴の音の7編の猫の江戸時代小説アンソロジー。4編がファンタジーで、稲葉さん、佐々木さん、中島さんの3編は人情もの。小松さんと西條さんは初めてです。いずれも妖怪ファンタジーもので面白かった。他の作品も読んでみたいです。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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