気骨: 鬼役(十四) (光文社文庫 さ 26-18 光文社時代小説文庫)

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  • 光文社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334768928

感想・レビュー・書評

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  • 鬼役シリーズ14巻目。
    このサクサク進む感じ、毎回楽しみで読んでる。
    今回は鬼役、矢背蔵人介の息子鐵太郎と
    居候の卯木卯三郎がほぼ主役
    まぁお父さん頑張ったな!
    お母さんも頑張ったな!
    と、褒めたくなるあっぱれな内容盛りだくさん。
    卯三郎が養子に出させるかどうかのこととか
    鐵太郎が自分のやりたいことに進むかどうかとか
    家族っていいなぁと思った今回の内容。
    しかし嫁の幸恵さんの弓のシーンが
    一番痺れた。
    そしてラストの鐵太郎が大阪までの長い道のりでの別れ。
    ジーンときます。

  • 今回は危機に直面する鐵太郎を守る母。
    さすが弓の達人、お偉いさんにも屈しず、弓をとる姿は

    やはりあの姑にこの嫁あり
    放つ言葉も頼もしい。

    ファミリードラマ的要素もこねシリーズの良いところ。

    鬼役家の女性達には憧れを感じます。

  • 最後は少しウルウル
    鬼役シリーズでは特別な内容か
    親子、家族考えさせられた

  • とうとう、この日が。

    でも、本当に収まるべきところへ収まったというべきか。
    この後の卯三郎と鐵太郎が気になる。

  • 「加賀の忠臣」で、1年に1度の友と飲む酒は、和やかな物であった蔵人介と杉浦中馬。

    その中馬が、公儀の煙硝蔵を爆破させて、逃亡。
    その真相は、煙硝蔵を容易に爆破できることを満天下に報せることで、火薬相場が高騰し、硝石を有する者が、多大な利益を得ることになるのだ。そして、その裏に、塩屋と言われる者が、、、
    笹部平内の金の亡者にも、、、
    杉内中馬を亡くしたおみよが、可哀相である。

    「末期養子」
    言葉は知っていたのだが、武士のお家存続のためには、大変な手続きが居る。
    今のように、ドライアイスがあるわけでなく、その手続きの為に、何日もの遺体を、生きているようにしないといけないのも、、、
    卯三郎も、養子になることを受け入れるのだが、、、、事実、卯三郎は、剣の腕も優れ、鬼役の勤めにも興味があるので、蔵人介としては、実の子の鐵太郎に跡目を継がしたい思いと、素質が、勉学の方が、良いのでは、との思いに揺れ動く。
    3話の「別れの坂道」と同様に、家族勢揃い、鐵太郎の事を重んじ、皆、一同が、一つになって、白装束で、立ち向かう。
    1日違っていたら、鐵太郎も捕まり、矢背家も、どうなっていたのか分からなかった事だろう。

    親の有難さ、そして、自分は、周りの者たちの優しさに気付かされることは、鐵太郎だけでなく、日頃怠慢の生活をしている私にも、既読して、当てはまることだと思った。

  • なんて素晴らしい家族愛。

  • 第十四弾
    形式は変化なく三話の話、全てに登場人物の気骨が感じられ、息子の鐡太郎、そして卯三郎に変化の兆しが
    幕末へ向かい鳥居との確執は?

  • 2015年3月刊。文庫書下ろし。シリーズ14巻め。3編の連作短編。鐵太郎から、卯三郎への交代劇は、なかなかにスムーズで、見事。マンネリ打破の工夫です。次巻が楽しみです。

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著者プロフィール

坂岡真
一九六一年、新潟県生まれ。十一年の会社勤めを経て文筆の世界へ入る。江戸の情緒と人情の機微、そして花鳥風月を醸し出す筆致で、多くの読者を魅了している。主なシリーズに「鬼役」「鬼役伝」「帳尻屋始末」「帳尻屋仕置」「照れ降れ長屋風聞帖」「はぐれ又兵衛例繰控」「死ぬがよく候」「人情江戸飛脚」などがある。

「2023年 『うぽっぽ同心終活指南(一)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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