夢幻: 吉原裏同心(二十二) (光文社文庫 さ 18-59 光文社時代小説文庫)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334768935

感想・レビュー・書評

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  • これ以上、幹どのと薄墨の距離を縮めないで欲しい。
    と思うのは私が女性だからなんだろうか・・・。

  • 2015年4月刊。文庫書下ろし。シリーズ22作め。吉原で生計を立てていた按摩の孫市の殺人事件を解決する話ですが、裏同心には似合わない、ちまちまとした小ぶりな話で、あまり面白くなかったです。

  • 前回3部作の大作が完結して、一区切り付いた感があった。そんな時に起きた按摩の孫市殺しだった。真犯人が、幾つものの名前や姿を持っていて、吉原の中で自由に行き来している展開は面白かった。ラストの一文は、タイトルにも通じて、余韻に残った。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    さまざまな人生が交錯する吉原。その吉原で生計をたてていた按摩の孫市が殺害された。探索に乗り出した吉原会所の裏同心・神守幹次郎は調べを進めるうち、孫市の不遇な生い立ちと、秘めていた哀しき夢を知る。孫市の夢を幻にした下手人とはいったい―。ようやく追い詰めた下手人に幹次郎が怒りの一刀を放つ!ドラマ化された人気シリーズ、待望の第二十二弾。

    平成27年7月22日~24日

  • L 吉原裏同心22

    この巻でシリーズ最終でもよかった。甚吉も辞める潮時ではないかと指摘していたじゃないか。私もそうおもう。
    デッカい話から吉原内のちっちゃな事件(殺人だけど)の解決に奔走する幹次郎。それは身近でいいけど、薄墨太夫の軽はずみな行動が幹次郎の意図しない殺しを生んだわけで、そんな薄墨太夫を野放しにしてる周りも腹がたつし、地に落ちた理由で殺しをした幹次郎にも幻滅。作家のオトコのロマンなのかねー。ヘドが出るゼ!
    薄墨太夫はもうアレだね、上になりすぎて自分の立場も忘れたね。麻は過去の人じゃないか。まだ言ってんの、この人的な。
    もういいから許すから、薄墨太夫と幹次郎で足抜けしてまた流浪の旅でもしてください。汀女さんは立派に別の道を生きていきます。 …汀女さんの活躍なかったなー。そんな耐える女でいいのか。今時流行らないぞ。

  • 久しぶりに陰謀ネタが落ち着いて、1話完結の吉原内の事件。小ネタだけど、吉原らしさが存分に出ていてすっきり解決して、満足。

    このシリーズはどことなくしっとりしていて、佐伯作品の中ではお気に入りなのですが……、幹次郎と汀女さんと薄墨太夫の関係はこれ以上進めないでほしかったなぁ。汀女さんがどんだけ「いい妻」で「いい女」であっても、ダンナを薄墨太夫に「貸し出してあげる」ようなことをするはずがない、と思ってしまうのは女性側の感想でしょうか。
    最後に幹次郎くんが犯人をわざと殺した理由もなんだかなぁ、という感じだった。保身のために人の命を奪うような主人公にはしないでほしい。

  • 今回は大物の悪役は登場せず、吉原としては比較的穏やかな展開。そんな中で薄墨太夫の幹次郎を想う言動が徐々にエスカレートしてきており、このままでは終わらない予感が強くなってきた。

  • 吉原裏同心第22巻のタイトルは「夢幻」。何が夢幻であろう?全巻で吉原最大の危機をのがれてほっとした折、一人の盲目の按摩がころされた。この孫市は不幸な生い立ちながら、心優しくつつましい夢を持っていた。この夢と一緒に命まで奪った悪党が誰かが少しづつ解き明かされていく。最後に薄墨大夫と幹次郎が唇を合わせる場面を目撃したと脅しをかける。生きたままとらえることもできた相手だと思うが薄墨大夫を守るため口封じをしてしまう。この行いは犯罪であろう。そして、薄墨大夫こと嘉門麻の淡い恋心は、決して許されない夢幻なのだろう。

  • ラストで

  • 吉原を守る裏同心シリーズ22作目。30半ばとなった神守幹次郎。今回は按摩にして金貸しが殺された事件に奔走する。姿の見えぬ相手に振り回される。さらには薄墨太夫との関係にも変化が。さてこれからも楽しみです。

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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