整形美女 (光文社文庫 ひ 18-3)

  • 光文社 (2015年5月12日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334769109

整形美女 (光文社文庫 ひ 18-3)の感想・レビュー・書評

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  • 目鼻立ちくっきりでスタイル抜群の美人・甲斐子は、自分が美人だという自覚がなく、ある計画を元に20歳で全身整形をして地味な女に生まれ変わる。
    一方甲斐子の同級生で地味な見た目だった阿部子も、同時期に整形手術を受けて元の甲斐子そっくりな美しい容姿に生まれ変わる。
    整形してから十数年、全く正反対の容姿に変わった二人はどういう人生を歩み、どんな人間になっていくのか。

    美容整形を扱った作品ってたまにあるけれど、これは単純に美容整形をして美人に生まれ変わった人間の物語ではなくて、そもそも美人とは?を問う物語。
    見た目が整っていれば美人なのか?
    でもよくよく考えてみると、見た目が整っていても美人とは思えない人もいるし、見た目は地味でも振舞いや内面を合わせて美人だと呼ばれる人もいる。

    甲斐子と阿部子。これは聖書のカインとアベルになぞらえたもので、この二人の主人公に付随するような名前の登場人物も出てくる。
    神から不当な扱いを受けてアベルに嫉妬し、最後にはアベルを殺したカイン。
    この物語では元々甲斐子はとても恵まれた容姿をしているのに、なぜか異性から不当な扱いを受けるところから物語がスタートしている。
    だけど甲斐子はとても慎ましやかで真面目な性格の持ち主でもあった。それが地味な見た目に整形した後、どんな風に変わっていくのか…。

    美容整形がいまだに負というか“出来れば隠しておきたいこと”であるのは、嘘をついているような後ろめたさを覚えるからなのだと思う。
    芸能人でも、素人でもはっきり分かるくらい顔が変わる人っているけれど、本人が堂々と公表するケースはほとんどない。逆に開き直られたほうが清々しいと思うけれど、そういう人はまだ少ない。
    人にはそれぞれコンプレックスがあり、例えば胸が小さい人ならパッド、髪の毛が薄い人ならカツラ、背が低い人ならシークレットブーツなど、そのコンプレックスをカバーするものを用いたりする。
    でもそれもやっぱり嘘をついているような後ろめたさから逃れられないから、必要以上にそのことに関して敏感になったりする。 
    他人はさほど気にしてはいない、という客観性も、強いコンプレックスの前では通用しない。

    整形によって一度美人を経験した阿部子の変化の仕方が素敵だった。コンプレックスをはね除け、自分の生き方を手に入れるということ。
    美しさとは、そして本当の幸福とは。

    余談だけど、年齢を重ねるにつれて内面って顔に出てくるから本当に気を付けなきゃいけないと思う。
    つくりは綺麗なのに意地悪さが隠しきれてない人って、けっこういるよね。

  • 意味不明。最後まで 2人の名前を覚えられず。なんだろう。隣の芝生は青い的な?他人を羨むな的な?結果誰もシアワセにならない切ない話

  • 完璧な美を備えている、と(大曾根医師には)思われた甲斐子が「全身整形したい」と手術を望む。絶世の美女ではなく、大衆受けする程度の女(大曾根医師によると「ブス」)に。一方、整形なんか興味なかったのに「なんとなく」やってみた二重瞼手術に始まり(甲斐子のような「美人」に)全身整形した阿部子。結果、甲斐子は男受けし、阿部子は男から敬遠される。……「美人」って何ですか?という姫野先生の深い考察が物語となっているが、正直「豆つぶのような目」は美人…?と疑問を感じながらも面白く読んだ。与瀬くんが良い味出してた。

  • 整形をしたくなる心理を知りたくて読んでみましたが、美女なのに、自分が「美女で得している」と思えず整形する人と、その逆の人がいて、「なぜ、整形は後ろめたいのか?」と考えながら読みました。姫野カオルコさんの作品は初めて読みましたが、言葉が面白いですね!趣深くもあり、笑える感じもあり。ハマりそうです。

  • 完読できず。リタイア‼️

  • なぜ誰もが憧れる美女が整形をして、わざわざ一般に言われるブスにするのか最初は理解ができなかった。
    読み進めるうちに、美女とモテる女性は違うということに気付き始めた。
    確かに、見た目が綺麗な女性は近寄り難く、綺麗と褒められはするが、高嶺の花なのか、モテない気がする。それに比べ、一般的な見た目で仕草がかわいい、キレイな女性の方が声もかけられやすいし、男性も見た目のハードルが低くてアタックしやすいと思う。
    脱線してしまったが、楽しく読めた。
    また時間をおいて読んでみよう!

  • 最初から最後まで全く好きになれずに終わった。
    なんとか読んだけど…

  • 20150604

  • ギリシャ彫刻のような美人の甲斐子が「美人ではないけれど可愛い」と言われる容姿へ、綿密な計画の元に美容整形手術を受けます。
    「美人ではないけれど可愛い」と言われる阿倍子が完璧な美人へ、美容整形外科院にカモられるように美容整形手術を受けます。
    着実に計画を実行し、モテ女へと変貌していく甲斐子。
    成り行きで美人になり、モテなくなる阿倍子。
    容姿を入れ替えたような二人の、手術を受ける学生時代から、その後の歩みが
    時より交叉しながら、語られます。

    執拗に「美人」と「モテ」とが異なる事が説かれる点を含め、大筋は記憶の通りでした。
    坂口安吾の作品が「エッセイが小説的で、小説がエッセイ的」と言われたのと同じ意味で、エッセイ的な小説です。

    読み終えてみると、最初に読んだときと、今の自分の変化に気が付きました。

    すなわち、(術後の)甲斐子のようなタイプの人間を相手にしない。と心得たことです。
    男にも、女にもいるタイプですが、
    客観性の欠如と、認識力の低さが突出しているんだけれど、
    自分の事は主観的に客観性が欠如していない。認識力は高いと根拠の無い自信に満ちあふれているタイプ。
    特技は、他罰性と印象操作。
    問題解決が必要なシーンでは、先ず自分のせいではない。と言うことを確認しないと話ができない人。
    問題解決が必要なのに、誰のせい、と犯人捜しを始めてしまう後ろ向きな人。
    つまり、仕事や家庭で一緒に何かを築くことができない人。
    ただし、それでは、能力の低い人として周囲に認識されているか、と言えば、案外そうでもない。
    偉い人や、友人関係の中で、彼の客観性の低さに気づくようなタイプの人間の悪評を振りまくのが上手く、ライバルをあらかじめ蹴散らしているので、相対的に評価は高いです。
    重役と廊下ですれ違った際に、「あ、×○さん、このあいだ、会議室にノート忘れたでしょ。出てきました?」と些細な失敗を取り上げて、重役の脳裏に焼き付ける。
    と言うような細かい印象操作を繰り返し発動し、ライバルを蹴散らします。
    本来は、そんな印象操作に乗る重役の方が問題ですが、(だから、僕は韓非子を世の「エラいオヤジ」に勧める者ですが)引っかかりますよ。案外簡単に。
    世の中の業績の上がらない会社は、ほとんど、このサラリーマン版甲斐子に操られているのではないか、と疑うほど。

    と言うわけで、まともに付き合う人間では無い、と甲斐子タイプを認識し、今ではなるべく接点を持たないようにしました。

  • 何が美しくて、何が醜いのか。
    それは何を幸せと思うのかで違うんだろうと思った。

    内容は面白かったけど、著者の「〜〜に本を出してから気づいた著者のあとがき」っていうのは必要?わざわざそれを書く理由はなに?って思ってしまった。

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