東京すみっこごはん (光文社文庫)

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  • 光文社
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レビュー : 141
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334769505

感想・レビュー・書評

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  • 商店街の片隅にある古い一軒家・「すみっこごはん」
    様々な世代の人々が毎晩集まり、
    くじ引きで料理当番が決まるユニークな共同台所食堂。

    イジメに悩んでいた楓、楓のおじいちゃん、幼なじみの純也。
    婚活がうまくいかない奈央、料理上手なヘビメタバンドのボーカル一斗。
    妻に内緒で若い女性のブログにはまるアラ還男性。
    将来に悩むタイからの留学生。
    口が悪くてへそまがり、でも料理は上手な柿本。

    お味噌汁のおだしの取り方に始まって、肉じゃが、ハンバーグ、ナポリタン。
    美味しそうな家庭料理の数々。

    とってもよかったです。
    そして、すみずみまで気配りの行き届いた、
    「おしゃべりなレシピノート」の秘密に涙がこぼれました。

    本当に情けないんですが、どうしようもない喪失感の中にいるとき、
    食べものを口にすることに罪悪感を覚えてしまうことがありました…。
    それでも残された人は食べて生きなくてはならない。
    そう自分に言い聞かせて、乗り越えるしかないんですよね。
    そうしていれば、やがて笑顔になれる日がやってくる…。

    食べることの大切さと、母の愛の深さをあらためて感じる一冊でした。

    • 杜のうさこさん
      azumyさん、こんにちは~♪

      コメントありがと~!うれしい~♪
      毎日暑いけど、夏バテしてませんか?
      私はもうバテバテ~。

      ...
      azumyさん、こんにちは~♪

      コメントありがと~!うれしい~♪
      毎日暑いけど、夏バテしてませんか?
      私はもうバテバテ~。

      この本、azumyさんの☆5つで読んでみたの。
      (美味しそうな本に目がないから。笑)
      でもそれだけではなく、いろんな意味で本当にいい本でした。

      私ね、生まれた時から食が細かったらしくてね。
      母が泣きながら食べさせたって聞いてたから、この本は特に心にしみて…
      大人になって離れて暮すようになっても、ちゃんとごはんを食べているかそればっかりで…。
      母親っていくつになっても心配なんだよね。
      あらためて母親って、すごい存在なんだって思います。

      ご存知のとおり、へなちょこですぐ凹んでしまうけれど、
      「まず食べなくちゃ!」
      「食べてさえいればなんとかなる!」
      私もそう自分に言い聞かせています。

      またいっぱいお話できる日を楽しみにしてるね!(*^-^*)
      2016/09/01
    • 夜型読書人さん
      はじめまして。こんにちは。
      コメント残させていただきます。
      毎回、じっくりと読み解き、文章にされていて、たいへん素晴らしいなと思いました...
      はじめまして。こんにちは。
      コメント残させていただきます。
      毎回、じっくりと読み解き、文章にされていて、たいへん素晴らしいなと思いました。
      読む側の楽しみを奪わないよう配慮されつつ、まるで本の世界の中に入ってしたかのような感想でとても参考になります。
      ここまで上手い文章は自分には書けないですね(・_・;
      お邪魔しました!
      2018/06/24
    • 杜のうさこさん
      夜型読書人さん、はじめまして。
      コメントありがとうございます!

      本棚でお会いしていたので、はじめましてという感じがしないのですが、
      ...
      夜型読書人さん、はじめまして。
      コメントありがとうございます!

      本棚でお会いしていたので、はじめましてという感じがしないのですが、
      いつも花丸を下さってありがとうございます!
      いつかご挨拶したいと思っていました。

      私の稚拙な文章をそのように言って頂いて、なんだか恥ずかしくて申し訳ない気持ちです。
      他の方のレビューを拝見する度、私ももっと理性的な文章が書けたらいいのに…と感じることもしばしばで。
      子どもの頃から物語の世界にどっぷりと入り込む読書しかできなくて、
      そのまま感情的に書いてしまうので、後で恥ずかしくなって、たまに書き直したりもしてます(#^^#)。
      (一度読書ノートに感想を書いてから、アップしてはいるのですが…)

      夜型読書人さんは、私の読解力では追いつかないような難しい本も多く読まれていて、
      凄い方だなぁと尊敬しています。

      これからもどうぞよろしくお願いいたします!
      2018/06/25
  • 「すみっこごはん」
    それぞれ事情を抱えている人が夕方に集まってきて、くじ引きに当たった人を中心に夕ご飯を作って、一緒に食べる、下町の古い一軒家。不思議な場所。

    お味噌汁、肉じゃが、クリームコロッケ、ハンバーグ・・ すみっこごはんのレシピノートに沿って作られる料理はどれも美味しそう。
    前章で見え隠れしていた「すみっこごはん」の謎が、最終章で明らかになり、レシピノートに秘められた母の愛に感動。そして、「すみっこごはん」に集う人たちも、それぞれの人生で少しずつ前に踏み出していることに、「愛」の連鎖を感じ、心が温くなった。

    自分の存在の意味について自信を失っているとき、「すみっこごはん」のような場所があったら、どんなに気が休まることだろう。居場所と、丁寧につくったごはん。この二つがあれば、明日もまた前を向いて生きていかれる気がする。

    前向きになれる小説。続編も読みたい。

  • 初めましての作家さん。
    タイトルが気に入って手にした一冊。

    忙しかったり、しんどかったり。
    そんな時はついつい食事がおろそかになってしまう。
    食べることが大事なこととはわかっているけれど…

    食べること=生きること。
    母の愛の深さ。

    今の自分の心情にもマッチしていて、しみじみと心に響く一冊でした。

  • *商店街の脇道に佇む古ぼけた一軒屋は、年齢も職業も異なる人々が集い、手作りの料理を共に食べる“共同台所”だった。イジメに悩む女子高生、婚活に励むOL、人生を見失ったタイ人、妻への秘密を抱えたアラ還。ワケありの人々が巻き起こすドラマを通して明らかになる“すみっこごはん”の秘密とは!?美味しい家庭料理と人々の温かな交流が心をときほぐす連作小説! *

    全体の構想、丁寧に作られる料理の描写、1話1話の伏線が最後には見事に収まるストーリー展開が心地よい作品。深く考えず、さらりと読むのがおススメです。ご都合主義な部分も含めての読みやすさや温かさがあってもいいと思うので。

  • 普段あまり行かない本屋さんで何気なく目にとまって購入した本です。これはいい本でした。人と人が繋がっていって、そして続いていく。そんな何気ない話なんだけど、読んでいて気持ちがいい。
    これ映画にして欲しいなぁ。

  • 7/4

    図書館で借りたもの。
    商店街の脇道に佇む古ぼけた一軒屋は、年齢も職業も異なる人々が集い、手作りの料理を共に食べる“共同台所”だった。
    ワケありの人々が巻き起こすドラマを通して明らかになる“すみっこごはん”の秘密とは!?

    ほんわかした感じかなーっと思ってたら、いじめや婚活など現実をぐさりと突いてくる。

    レシピノートのことはなんとなく予想ついてたけど、、泣いてしまった。
    娘を遺して逝かなければいけないなんて、どんなにか苦しかっただろう。

    続編も気になるな~。

  • 鮮やかな山吹色の表紙と「すみっこごはん」というタイトルに惹かれて読む。
    どの話も大団円とまでいかずとも、次への一歩を踏み出す終わり方だ。だからどの話も続きが気になる。
    様々な世代が出てきて、その世代なりの悩みを抱えているのも、胸に来るものがある。が、面白い。
    一話目から話に表立って出ては来ていないが話題になる「東京すみっこごはん」の成り立ちが、最終話に繋がっていくのが素晴らしい。
    「お母さん」という言葉がここまで刺さる話も、中々ないだろう。

  • 変わったルールを持つ共同台所の短編集かと思いきや、根底に流れている大きな話も一つあり、まさかの展開でした。
    こういう、学校や職場や地域などのしがらみのない場所があるって素敵なことですね。

  • 最後の展開は出来過ぎだなぁと思いつつ、ハッピーエンドが好ましい。他人のご飯が無性に食べたい感覚がわかるので、一度は行ってみたい気がする。

  • 心にしみじみと染み入るような、素晴らしい小説だった。
    美味しいご飯が出てくる小説に目がないので、タイトルと表紙に惹かれて、図書館で借りたのだけれど。
    最初の楓ちゃんの話は、昔の自分を見ているようで、本当に辛くて。でも、最後に少し救われる、その光が差してくる感じがとても良かった。
    次の奈央ちゃんの話は、同世代だし(私は結婚してるけど)、結婚出来てなかったら、ああこういうことあるだろうなぁと、迫ってくるような話だった。
    後半で、たくさんの謎が明らかになるけれど、ティッシュボックスをご用意の上読んでいただきたいです。
    子供を思う母の気持ちに、もう涙涙でした。
    続編も、ぜひ読みたい。というか、図書館で借りたので、ちゃんと購入したいですね。いい作家さんに出会えて、うれしいです。

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プロフィール

青森県生まれ、東京都在住。魚座、A型。趣味は星占いと散歩。昔は東京に憧れていたが、今は田舎に憧れを持っている。会社員を辞め、現在はフリーのコピーライターも兼業。座右の銘は「何となく」。『月だけが、私のしていることを見おろしていた。』で第18回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>を受賞。

「2018年 『グランドスカイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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