誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性 (光文社未来ライブラリー)
- 光文社 (2022年6月14日発売)


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本 ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784334770556
感想・レビュー・書評
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データサイエンス、ビッグデータによって社会科学は真の科学になる(366頁)。本書の主張を一言で表せばそういうことになるだろうか。
ビッグデータには4つの独特な力があるとする。
第1は、ポルノに関するデータのような新種のデータをもたらしてくれること。これにより夢判断や錯誤に性的願望が現れるとするフロイト理論が偽であるとされる。
第2は、Google検索の匿名性が守られるところでは、正直なデータがもたらされること。
第3は、データが膨大な規模で入手可能となったので、小さな部分集合に絞り込むことができること。
第4は、手軽に無作為抽出比較対照試験、A/Bテストができて、単なる相関関係ではなく因果関係を検証できること。
隠れた人種差別意識や性の悩み、名門学校に入学することやテレビCMの効果など、様々な具体例についてのデータ分析を通して、それらの真の姿を明らかにしていく。既成の通念が覆されるような結果が明らかにされることも多く、非常に興味深い内容に富んでいる。
もちろん単にデータを集めれば良いという訳ではないことについて、きちんと論じられており、要は使い方次第ということか。
データの取り方や読み取り方については著者の見解に異論はあろうが、検証ができないものは科学ではないとするポパー流の考え方に風穴を開ける一歩の可能性はあると感じた次第である。
読み物としても大変面白い。
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テーマは面白いけど、翻訳ものならではの読みにくさというか退屈感があったというか、、
所々興味深い内容もあったけど、2割未満くらいしか内容入ってないw -
もともと単行本で読みたいに登録していたが、文庫本として発売されたことを知り、読了。他にも文庫化された科学書があり、有難い。
この本は、ビッグデータに関する本で、自分の仕事にも活かせるかと思い読んだ。
実用するには、その人のセンスも、多分に必要。
ビッグデータで分かるのでは?と気付くセンス。
どういうデータをどういう順番で調べればよいか、と気付くセンス。
そのセンスもビッグデータで分かるというのか?
でも、それって嘘ですよね… -
いま起きているビッグデータ革命
人はグーグルに告白する
検索行動に表れる心の闇
選挙結果を予測する
正しいデータ・正しい問い
1 大きなデータ、小さなデータ
直感は裏切り者
貧困とキラキラネーム
身長の影響
社会性がないと大成しない
2 ビッグデータの威力
夢判断は正しいか?
何がデータになるのか―驚くべき新データの世界
秘められた検索
絞り込みという強力な手法
世界中が実験室
3 ビッグデータ、取扱注意
できること、できないこと
やってはいけないこと
結びに ここまで読み通してきた人は何人?
社会科学はビッグデータで真の科学になる
可能になる「規模の科学」
酒井泰介の作品





