旌旗流転: アルスラーン戦記9 (光文社文庫 た 24-13 アルスラーン戦記 9)
- 光文社 (2015年12月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334772161
感想・レビュー・書評
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今回は、仮面兵団に攻め込まれたシンドゥラ国をアルスラーン一行のパルス軍が援軍に駆けつける話!
ナルサスの希略が炸裂し、ダリューンが全てを叩き斬る!
久々に登場のサンデや、なぜか憎めないラジェンドラ2世のこれまた憎めない振る舞い、そしてファランギースの過去・・・
ヒルメス王子はどうなってしまうのやら・・・詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みだしたら止まらなくなった。
ダリューンとヒルメスの一騎討ちは、まさかここで決着しちゃうの、とドキドキしたし、それ以外にも次から次へと事態が動いて目が離せない。
ザンデの愛人、何者なんだろう。 -
国内がまずは安定した中,他国との化かし合いが再燃する.国王自らが外交官となる訳にもいかず,アルスラーンの出番が減り,近習たち個々に焦点が当てられ,為人や成長,活躍が描かれる.近習たちに読者が投影しやすい構成にするときは,将来の悲劇の布石に感じられ,安心して読めない.
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冒頭からナルサスの知略が展開される9巻。これを見たさに読んでいるところがある。
カルハナ王の姑息な一面もなかなか。いかにも謀略で成り上がってきた人間だと感じさせる。ギスカールともラジェンドラとも異なる悪役っぷりが良い。
第二部まで生き延びたキャラもまた陰謀に巻きこまれて消え去り、イリーナ姫の影響で立ち直ったかに見えたヒルメスも再び権力への欲に取り憑かれた。
暗雲立ちこめ始めた周辺国の行方が気になる。
個人的にはアルスラーンの口が達者になってきたのが愉快。
子どもはワルい大人の影響を受けるものだ。なぁ、ギーヴ? -
本巻は、チュルクとの戦いを主軸に据えつつ、嵐の前の様々な予兆が出ている。
まず、仮面兵団のシンドゥラ侵略に始まったチュルクとの戦いでは、無主のトゥラーンの地を経由し、北からチュルクに侵略し、そのままパルス軍の退路を経とうとしていたチュルク精鋭軍を叩いてシンドゥラ領に入り、シンドゥラ軍と協力して仮面兵団を覆滅。ヒルメスは船を強奪して海に逃げ、ミスラ方面に向かう。
ミスラでは、偽ヒルメスということをザンデが見抜き逃走するが、殺されてしまう。九死に一生を得た恋人のパリザードは、マルヤムからの使節に救助される。
マルヤムでは、ギスカールがボダンを圧倒。使節を派遣してミスラとの修好に着手するが、両国は海を隔てて対立する状況にあり、腹の探り合いとなる。
そうした人間界のドラマがある一方で、アンドラゴラスの遺体が消えたり、湖上祭に魔道が来たりと妙な事件が続いていたが、本巻最後では、殺されたものの有翼猿鬼というドラクエのキメラのようなヤバい魔物が登場。魔道の脅威が強まってくる。