慟哭 鬼役(十七) (光文社文庫 さ 26-21 光文社時代小説文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334772185

感想・レビュー・書評

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  • 『六郷川の仇討ち』では、男の格好をし父の仇討ちを決心した娘が中心になる話だが、卯三郎に助っ人を頼んだり、もしや行く行くは二人が恋仲になり夫婦になるのではと思っていたのです。 蔵人介、鬼役の嫁が弓の達人であるように、跡継ぎの嫁もしかるべきかと。  が、とんだ読者の先走りでした。

    しかし、なぜ、ここでまさに”慟哭!!”
    このシリーズの清涼剤のようなお父上孫様が、なぜに。
    おようさんは、さすが元粋筋。 握り飯を持たせ手を振る。
    あ、涙です。 親子の絆。 わしの倅をを舐めるなよ、と。くわっと二つの盃ですよ。
    とにかく読んでください。 孫兵衛かっこいい。

  • 十七作の題名慟哭
    最終話は慟哭そのものだった
    蔵人介のことその父のことが
    最後には少し目頭が

  • 卯三郎はなるべくして養子になったというか…。らしいと言えばらしいかな。
    逆に鐵太郎の方はどうなんだろう。


    わああああ!父上が…!
    というか、蔵人介の生い立ちまでが明かされて…。マジか…。

  • 読み始めて、虜になって、気づいたら、17巻目。
    5月の連休に子供が、帰阪したので、何処に行こうかと、相談していて、「比叡山はどう?」と、話していたのだが、、、、
    京都駅で、『京ごよみ』という情報誌を手に取ったら、八瀬童子会理事 玉川勝太郎氏が、掲載されていた。
    5月の葵祭りに、八瀬童子位階から薬100人ほどの人が参列すとの事、、、、

    この鬼役の本の通り、矢背が、八瀬に転じた等そのままが、書かれていた。
    天皇への奉仕精神が、今なお続いていることと、美智子妃殿下が、歌会始の碑のあきもとじんじゃに建立しているとの事。
    「大君の御幸(みゆき)祝ふと八瀬童子踊りくれたり月若き夜に」・・・
    余計に、本を読みたくなった。

    さてさて、、、18巻目は、題名が、「慟哭」、、、初めから、胸騒ぎ。
    初登城から間もない新米大名は、千代田城は迷路のごときであることから、イジメが、始まる。
    津軽藩の棒鱈→野暮天と、、、
    城内での出来事が、蔵人介の所に能を舞う事になってしまう。
    能の「善知鳥」(うとう)。
    そして、孫兵衛の上役であった大間小五郎が、不正を見つけ出したのだが、、、殺されてしまう。
    行方不明になった息子 平内と嫁の琴は、無事だったのは、少し安心した。
    小説と、わかっていながら、、、孫兵衛の知人も生存して欲しい気になった。

    しかし、、、、
    何という事でしょう!!!
    孫兵衛が、孫兵衛が、、、おように、別れと言うか、、、告げて、命を賭けて出かけていく。
    おようも、引き留めたい思いをこらえて、送り出す、、、

    父と子のつながり、、、、孫兵衛の子として育った蔵人介、、、、薩摩の手毬歌が、蔵人介を幼き日の記憶を蘇らせる。

    孫兵衛と、志乃とを面談させて欲しかった。
    手紙として、一言が、書かれてあったけど、、、、

  • 第十七弾
    これまで通りの中編三話
    最後には蔵人介の出生の秘密と、父の死

  • 孫兵衞がなぜこんなことに!

  • 2015年12月刊。3話の連作短編。今回は、いつにもまして、圧巻でした。

  • 落涙

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著者プロフィール

坂岡真
一九六一年、新潟県生まれ。十一年の会社勤めを経て文筆の世界へ入る。江戸の情緒と人情の機微、そして花鳥風月を醸し出す筆致で、多くの読者を魅了している。主なシリーズに「鬼役」「鬼役伝」「帳尻屋始末」「帳尻屋仕置」「照れ降れ長屋風聞帖」「はぐれ又兵衛例繰控」「死ぬがよく候」「人情江戸飛脚」などがある。

「2023年 『うぽっぽ同心終活指南(一)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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