- Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334772734
感想・レビュー・書評
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ずっと読みたかった本。
少しずつ語られ明らかになる過去はあまりにも重苦しく、それでも続きが気になり手が止まらない。
何故?何故そこまでして?と、全てを知りたくなる中毒性も含む、愛を知らない男が人生をかけた壮絶な物語だった。
絶対的な安心感や安らぎを幼少期から与えられないまま成長し、一般的な常識を知らず、他人との関わり方も知らず、独りで生きてきた男が彼女と出会って惹かれ、「人間にしてもらった」。
初めて自分を見てくれた。
初めて関心を持ってもらえた。
そんな温かい目を向けてもらった事がなかった。
疎まれ、蔑まれ、好奇の目にさらされながらの13年という年月はあまりにも長い時間であったが、身代わりの贖罪というだけでなく、共に過ごす中で自分をもまた育て直す事が出来た貴重な時間だったのだろう。 -
いったい何がそうさせるのか。
誰の何をどこまでどう償おうというのか。
一生懸命な姿というのは、時に周りをいらだたせる。
鬱陶しい押し付けがましいといわれても、逆なでしても、自らが傷ついてもやめないやめられない雅雪。
事件だけではない、また彼だけでもない、それぞれの心に蓄積されてきたものが少しずつ明らかになってゆく。
全容がわかったあとには、疾走感のあるシーンがラストへと導く。
親方にだって何かがあったのかもしれないな。 -
前半は、ただひたすらに耐える男雅雪の過去が分からず、重苦しい不安を抱えながら読み進める。
すぐに自分を悪者にして、謝ることで物事を対処する雅雪にもやもやするが、そんな雅雪に優しくも厳しい言葉をくれる人が周りにいてくれるのが救いだ。
過去の出来事が語られ始めてからは、物語が動き始め、どんどん引き込まれていく。
個人的には、簡単に感想がまとめられない、色々な思いが胸の中に溢れる作品だった。
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初めて遠田さんの作品を読みました。
読書は、通勤電車、昼休みだけと決めているが、仕事中まで雅雪のことがチラついて、続きが気になって仕方なかった。
雅雪は何をしてしまったのか?なぜ遼平の親が関わっているのか最後まで分からず、一気に読み切ってしまった。
遠田さんの作品に出会い、これからたくさん読めることが嬉しくてなりません。 -
図書館に予約して4ヶ月。ようやく順番が回ってきました。遠田潤子さん2作目。イッキ読みさせる文章力もだけど、構成がスゴイ!最後は泣けて泣けて。主人公の雅雪の生き方には賛否両論あるだろうけれど、とにかく泣けました。
2018.2 -
最近信用度がめっちゃ高い小説家は柚木裕子さんと遠田潤子さんです。
その中でダークサイドをひた走る悲愴小説家の遠田さんは、暗い暗い本を書かせたら当代随一、何でそこまで苦しめるのかとちょっと理解し難い位の悲愴っぷりです。
今回も主人公は自分を追い込む負のループにはまり込み、誠実に痛々しく歩んでいます。
なんでそこまで背負い込むのかという不思議感は感じざるを得ませんが、力を込めながら応援している自分がいるのも事実です。
何より主人公が、必ず光の方に向かって頑張って歩いているのが分かるのが、この作家さんの美点ではあると思います。
でもそろそろ新機軸が必要かもね、なんてことも思いながら読んでいました。 -
遠田潤子さんの本は2冊目だが…。凄い本を読んでしまった、という感想。
明らかにされない事実が気になって、物語にどんどん惹き込まれていく。雅雪がここまで傷つけられる理由が知りたくて読書を中断できず、気が付くと夜が明けていた。
ただ、理由が分かってからは、原田同様に私も、雅雪の行動に歯がゆさを感じて、ずっと怒りながら読んでいた。何故そこまで彼が贖罪しなければならないのか。
彼の行動が遼平をより傷つけ、立ち直らせなくしているのではないのか…。
しかし、最後まで読んで納得する。
雅雪がもし、普通の家庭で育っていたら…。
心に響く1冊。しかし、読み返したくはない。-
ごめんなさい!
知ってましたσ(^_^;)
でも、ちえさんが読みたいリストにしていてくれたの、なんか嬉しいです(o^^o)ごめんなさい!
知ってましたσ(^_^;)
でも、ちえさんが読みたいリストにしていてくれたの、なんか嬉しいです(o^^o)2018/05/14 -
残念ながら顔は知りませんね(笑)機会があればいくらでもお見せするんですが(笑)
私もちえさんに似たようなこと考えることあるんですよね。
...残念ながら顔は知りませんね(笑)機会があればいくらでもお見せするんですが(笑)
私もちえさんに似たようなこと考えることあるんですよね。
読んでる本があまりに面白い時、読んでる途中で死ぬわけにはいかないなとか。また、読みたい本があるのに死ぬわけにはいかないとか思ってみたり。
ちえさんは軽く言ったことかもしれませんが、ちょっとびっくりしました(笑)2018/05/14 -
いえいえ!
ちえさんが笑えるようになって良かったです。
辛いけれど、お父さんとしては、娘には笑顔でいて欲しいと思います。
頑張ってくだ...いえいえ!
ちえさんが笑えるようになって良かったです。
辛いけれど、お父さんとしては、娘には笑顔でいて欲しいと思います。
頑張ってください!2018/05/14
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号泣(T_T)
泣けたぁ、、、
昨年から読んだ本の中では自分的には一番良かったんじゃないかなぁと思える一冊。
ラストを自宅で読んでいて良かった。
娘が横に居たが、号泣する私を見て、
「情緒不安定か!」
って笑っていた(^_^;)
いや、良かった。
こういう人好きだよ。
ほんと、いい人。
良かった。ほんと、良かった。
映画を見ているかのようだった。
読書している間の素敵な一週間をありがとうございますm(__)m-
2018/01/21
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2018/01/22
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著者プロフィール
遠田潤子の作品






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