雁の宿: 隅田川御用帳(一) (光文社文庫 ふ 17-6 光文社時代小説文庫 隅田川御用帳 1)
- 光文社 (2016年6月9日発売)
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感想 : 2件
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- Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334773120
感想・レビュー・書評
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いかにもの人情時代小説で、読みやすい。
藩のとり潰しで浪々の身となった塙十四郎。
ある大物の危急を救ったことから、縁切寺「慶光寺」の
御用宿、「橘屋」に雇われる。
慶光寺には、夫との離縁を求めて女たちが駆け込んで
くるのだが、その裏事情を探ることが、十四郎の役目。
さまざまな事情があり、中には、悪党が絡んでくる
事件もありで、「ちゃんばら」も大いに盛り込まれ、
なかなか楽しめる。
橘屋の女将、登勢との仲、幼馴染の金五や、使用人の
藤七などとのやり取りも、心地よい。
ただ、痛快時代劇のように、「ちゃんちゃん」と、
すべてがハッピーエンドに終わらず、
哀しい結末を迎えることがあり、それが切ないのだが、
それもメリハリなんだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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