まつりのあと (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
3.40
  • (0)
  • (2)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 12
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334773311

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 2017年、21冊目は、花房観音、「まつりシリーズ」第3段。

    今回は平安神宮での、結婚式をきっかけとした、6編の連作短編。今回もタイトルのみ紹介。

    帷子ノ辻
    安井金比羅宮
    随心院
    戻り橋
    高瀬川
    平安神宮

    光文社の「まつりシリーズ」となっているが、前2作とはフォーマットが大きく異なる。前2作は京都の実際の「まつり」や、その縁起、行われる場所に絡めた官能小説集だった。それに対して、『まつりのあと』は、まず、官能では括れない。中盤の「随心院」は官能度、激低。「戻り橋」ではよく効くスパイス的。全体としても、官能を期待すると、スライダーでかわされることとなるでしょう。次に、舞台となる、京都の地を絡めてはあるが、具体的な「まつり」とは切り離されている。今回は「結婚(式)」「恋愛」「性交」が「まつり」として捉えられ、6通りの「まつりのあと」が描かれています。

    自分、この方の、時にストレートで押し、大きく落としたり、手元で微妙に変化させたりと、多彩で、繊細な表現と、人物描写は大好物です。幾つかは引用登録しておいたので、ドレがストレートか、フォークか、ツーシームか、感じてみてください。ただし、試合の流れ(本編)とダイジェストの違いはありますよ。

  • 京都を舞台にした『まつりシリーズ』の第3作。と言っても3作には繋がりはなく、独立した作品であり、姉妹作と言った方が正しいようだ。本作のテーマは『結婚』。結婚を巡る男女の人間模様が官能のスパイスの中に、連作短編の形式で描かれる。

    6編が収録されているのだが、いずれの短編も男性はエゴと身勝手さの固まりのように描かれ、女性は我慢し、耐え抜くという感じに描かれており、男の立場からすると今一つ納得がいかなかった。ここで疑問に思ったのは、花房観音の読者は男性と女性とでどちらが多いのかということ。やはり、男性が多いのだろうか。

    『帷子ノ辻』『安井金比羅』『随心院』『戻り橋』『高瀬川』『平安神宮』の6編を収録。解説は池上冬樹。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

はなぶさ・かんのん
京都市在住。京都女子大学中退。映画会社、旅行会社勤務などを経て、2010年「花祀り」で第1回団鬼六賞大賞を受賞し作家デビュー。女性のエロスを流麗な筆致で綴る。著書には『女の庭』『女坂』『指人形』『楽園』『やすらいまつり』『花びらめくり』『情人』『わたつみ』『色仏』『鬼の家』『くちびる遊び』『半乳捕物帳』などがある。新書『愛欲と情念の京都案内 魔の潜むこわ~い街へようこそ』も好評。

「2018年 『恋塚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

まつりのあと (光文社文庫)のその他の作品

花房観音の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

まつりのあと (光文社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする