神の子(上) (光文社文庫)

著者 : 薬丸岳
  • 光文社 (2016年12月8日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (559ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334773915

神の子(上) (光文社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 文庫本2分冊計1116頁というボリュームもさることながら、圧倒的な迫力を持った読み応え十二分のエンターテイメント。
    少年法を主なテーマにする著者だが、今作は趣を異にする。
    主人公は、IQ161以上の頭脳を持った、それでいて戸籍を持たない少年。
    振込み詐欺の片棒、少年院への収容、そして社会復帰、目まぐるしく変わる境遇。
    いつしか読者は、この少年の帰趨そして運命、さらに物語の行方に目が離せなくなる。

  • 薬丸岳『神の子(上)』光文社文庫。これまでの薬丸岳の小説には無かった物凄い設定と上下巻で1,100頁を超えるボリュームに驚いた。主人公の町田博史は戸籍を持たぬまま18年間を過ごす。IQ 161以上という特異な頭脳を生まれ持った博史は振り込め詐欺集団の頭脳的な役割を果たすうちに殺人の罪を犯し、少年院に収容される。振り込め詐欺集団を操っていた闇社会の住人・室井は博史の特異な頭脳を目的に執拗に付け狙うのだが…兎に角、設定とストーリー展開の面白さに全く飽きることなく、上巻を読み終えた。しかし、上巻を読んだ限りでは、この先の博史の運命は少しも見えて来ない。やはり救いの無い物語なのか、それとも希望を見せてくれる物語なのか…早く下巻を読まねば!

  • 上下巻通しての感想。
    どんな犯罪に手を染めたとしても、人間らしい感情を知らなかったとしても、「人は変われるのだ」と物語は訴えてくる。
    劣悪な環境で育ち、人間らしい生活を味わうことなく成長してきた「ひろし」。
    行くつく先には犯罪しかなかった。
    やがて殺人罪で逮捕され、少年院へと送られる。
    そこで初めて、人として最も基礎となるアイデンティティー=名前を得る。
    「町田博史」としての人生が始まったのだ。
    しかし、町田を見出したムロイの町田への執着は並々ならないものだった。
    少年院に手先を潜りこませ、町田への接触をはかる。
    その手口は巧妙なものだった。
    かつて、ただ一人、町田が心を許した相手・稔に似たキャラクターを演じさせた雨宮を送りこんできたのだ。
    引きずられるように脱走を企てた町田は捕まり、再び収監される。
    一緒に逃げた磯貝は事故にあい両手を失う。
    そして、雨宮は町田とは違う場所へと移送されていった。
    退所後、町田は様々な出会いを経験する。
    前原製作所を経営する悦子、その娘、大学の友人たち。
    ムロイの魔の手はけっして町田を諦めてはいなかったけれど、苦境に立たされてもそれを乗り越える力を町田はもう持っていた。
    誰かと親しくなりたいと思う。
    でも、どうしても見えない壁に阻まれて近づくことが出来ないことがある。
    拒絶されているのかも・・・そう感じてしまうと、なかなか一歩を踏み出すことは難しい。
    少々強引でも、町田の壁をぶち壊して乗り越えてきてくれた人たち。
    その人たちが町田に人としてのあたたかさも優しさも、思いやる心も。
    本当の意味でも強さも教えてくれたのだと思う。

    人と人が関わっていく。
    その過程でしか人間関係を学ぶことが出来ない。
    いろいろな感情と出会い、自分の知らなかった自分と出会い、そして成長していく。
    ラストに描かれている町田の姿にホッとさせられた。

  • 他の作品とは少し異色な感じがありますが…やっぱり薬丸さんすごいっ!
    これだけのボリュームがありながらそれが全く気にならないストーリー展開。
    彼ら各々の人生が誰とどう関わっていくのか…下巻も楽しみ!

  • 圧倒的なボリュームとスリリングな展開で、とにかく急いで読み進めたくなる。複数のストーリーが交錯していくので追いかけるのは大変だけれど、それでも引き込んでいくところはさすがの読みごたえ。

  • 登場人物が多く それぞれが絡み合っていて
    混乱を招きつつ、先が気になって どんどん読んだ。

  • 簡単に言うと、下巻が楽しみになるほど、面白かったです。

    おすすめします。

  • 感想は下巻で

  • おもしろくて一気に読めた!
    下巻が楽しみです!

  • ストーリーの導入は、中村文則の『掏摸』のようなヒリヒリした緊迫感と同じものを感じて、期待し読み進める。だが、少年院出所後の、大学生活、町工場の居候に話が及ぶと、一気に緊張感がない、つまらない話が展開する。下巻では、このつまらないと感じされる枝葉をどのように回収するのか楽しみである。

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