神の子(下) (光文社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (563ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334773922

感想・レビュー・書評

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  • 一つの作品に収めてしまったら、もったいないような様々なモチーフが溢れている。
    IQ161以上の頭脳を持った少年が振込み詐欺グループで働く悪漢小説、少年が更生を目指す少年院物語、元教官が少年の謎を追う探偵小説、学生たちによる起業をテーマにした経済小説、彼を慕う寄宿先の娘を描く恋愛小説等々。
    それぞれの主題で、いくつもの作品ができるかも。
    それでも、これらを総合的に一つの作品で堪能できる読者の贅沢を、著者に感謝しなければ。
    欲を言えば、終局の対決の場面は何とも物足りないかな、との感が残った。組織が繰り出す、それまでの大掛かりな仕掛けが印象にあるから、さらなる波乱を期待したのだが。

  • すごい!傑作!大傑作!
    下巻、後半、まさにページを捲る手が止まらない!
    読み始めたら1日予定変更で読み終えるまで他の事が出来ませんでした^^;
    上下巻通じてやはりこれまでの作品とはまた違った色を感じました。
    (繁村さんなんて薬丸作品の中の登場人物としては異色な人物ではないですか?^^;笑)
    仲間、絆というか…うまく言えませんが苦しいながらにずっと一筋の光が見えていた様な…その光の筋を追いかけて読み続けていた気がします。
    加害者、被害者、その家族が命や人生を見据え何を覚悟し生きていくのか、そんな彼らを社会はどう受け入れていくのか…薬丸さんの作品には、いつもそんな事を考えさせられています。
    辛い過去や環境の中で生まれ育った少年が、己の抱えた人生の重みを背負い生きていく生き様みたいなものが底辺にあるのはいつもと変わらないのかもしれませんが今作は焦点の当てられ方、違う側面から痛みを背負った少年、青年の人生を見ていた印象が強いです。
    自分を取り巻く環境や流れの中でブレずに自分を貫き通した博史の強さに…信じ続ける仲間の強さにヤラレタかな^^;
    圧巻です!改めて、好きな作家さんは?と聞かれたら『薬丸岳さん』と声を大にして言いたいです(^^)
    雑談ですが、『友罪』『Aではない君と』そしてこの『神の子』私の好きな薬丸作品ベスト3なのですが…巻末の解説を読みふむふむ…笑

  • 薬丸岳『神の子(下)』光文社文庫。いよいよ物語の全貌が見えるであろう下巻への突入。物語は町田、雨宮、室井、為井、内藤を中心に展開し、いよいよ核心へと迫る。登場人物同士の意外な関係と二転三転する展開、そして『神の子』の正体が見えてくる…しかし、最後まで室井の野望を引っ張った割りには意外にあっさりとした結末だった。そのためにストーリーの印象が希薄になり、結局は町田博史の悲惨な生い立ちと恐るべき頭脳、心の本質が物語の全てだったのだという印象が残ってしまう。そこが不満と言えば不満なのだが、全編を通じては、これまでの薬丸岳の作品の全てを凝縮したような面白い作品だった。北上次郎が解説の中で『友罪』が薬丸岳のターニング・ポイントであったと述べているが、個人的には『逃走』から薬丸岳の作品が明らかに変わって来ているように思う。特に『逃走』の場合、賛否両論があった単行本と大幅に加筆・修正を加えた文庫本とでは全く違う作品に仕上げられており、これが薬丸岳の作品の方向性を決めたのでは推測している。

  • 結末、よかった。
    最後の方は、どうなるのやろ、どうなるのやろ
    という気持ちが強くなり、飛ばし読みをする羽目に。

  • どれだけ優れた頭脳を持った天才も、愛が無ければ孤独なのだ。日常に生きる中で、他人の温もりや痛みに触れることで愛を築き上げてきた男と、壊すことでしか愛を得ることを知らなかった男、二人の天才の分かれ道は、きっとあの日あの瞬間、誰かに出逢ったことで変わっていった。どんな絶望的な窮地に陥っても、絶対的な信頼があれば、何度でも這い上がれる。知能指数と愛は関係ない。理解出来なくとも、握り飯米粒ひとつから感じる温もり、そこから思い浮かぶその顔、それこそが愛なのだと感じた。

  • 上巻までは楽しく読んでいました。が。
    ラストに近くに連れて、つまらない!!内容が薄い!題材がもったいない。
    作者の薬丸岳さん、ずっとこの話を温めてたんだろうな という感じです。頭の中で考えすぎて、主人公のことを好きになってる。だから主人公に設定を盛り込みすぎて、周りの人の設定が雑。伏線回収も出来ていない。
    ブックオフに本を売ったのは 初めてです。

  • 平和に暮らしていた町田に、忍び寄る様々な不幸。

    下巻の3分の2読み終わっても、結末に向かう気配が一向にない(笑)!
    え?どうなるの?どうなるの?がずっと続く感じ。

    そのためか結末は意外とあっけなかったかな。

    でも、スラスラ読めちゃうことに変わりはない。

    町田が主人公ではあるけど、町田の心情はあまり出てこない。
    他の登場人物が町田の気持ちを汲み取る形で物語が進んでいくところが良かったです。

  • どこに行き着くかわからない展開。上巻では闇の深い人たちが圧倒的に多く登場していたけれど、下巻では町田の周囲にいるいわゆる普通の人々も多く登場し、彼らが戸惑いながらも不器用に関わっていく様子も興味深い。
    上巻以上にジェットコースター展開。読みごたえ充分だけれど、ストーリーを説明できる自信は全くなし。ほとんどの伏線はしっかり回収されてる、作家さんの頭の中をのぞいてみたい。

  • 2017年、初の一冊。

    あれー、何だか肩透かしをくらった感じ。途中まではとても面白く読めていただけに少し残念。
    組織も稔に関しても中途半端で、いまいち締まらない。
    『神の子』と言う壮大な作品名に少し負けているかなぁ。

  • 2018.1.29
    たくさんの人が出てきて、それぞれの視点から物語が進む系。
    これ系で上下巻しっかり最後まで続きが気になって読み抜けました。
    楓と町田がくっつく過程が知りたかったから☆−1

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