わたしの茶の間 新装版 (光文社文庫 さ 7-4)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334775148

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな作家さんの文庫が
    新装版で出た時は
    再読(再再読)のチャンスですよね

    沢村貞子さんのエッセイを読んだあとに
    「男はつらいよ」を楽しむ
    寅さんの科白を堪能したあとに
    お貞さんのエッセイを楽しむ

    どちらも 極上の一日に
    してもらえます

  • 素晴らしいエッセイを復刻してくれてありがとう、光文社さん!

  • 貞子さんのエッセイは大好きです。下町育ちの気っ風のよさが文章に表れています。お料理を丁寧に作られ、家の掃除を自ら行い、普段の暮らしを大切にされているところに、とても好感がもてます。身の丈にあった暮らし、暮らしに必要なだけの最小限で、今の自分にふさわしい、個性のある人間らしい生活・・・女優さんなのに、そんな言葉が上辺だけのものじゃないというのがエッセイを読めばよくわかります。巻末に掲載されている『女優に関する十二章』には私たちに知ってもらいたい若い女優さんたちの大変さを書かれています。貞子さんの優しさがこもってますね。

  • 大学入って自炊始めた頃にこれ読んでめちゃ憧れてた。

  • 粋でこざっぱりした生き方が文章にもよく現れてる。かっこいい。見習いたい。

  • 一行目:街に緑がすくなくなったせいだろうが、松や紅葉、槙などが雑然とならんでいるわが家の小さい庭を、いろんな小鳥が訪れる。

    久しぶりに代官山蔦屋に行ったときに目に入って。その時は、装丁もとってもオシャレで、中身も素敵に見えたんだけど‥昭和57年に書かれたものだから、当時こういうスッキリした書き口の女性は憧れだったのかも。

  • 沢村さんや、そのお母さんたちがいまの世界を見たら、卒倒ものだろうな…
    拍車がかかった大量生産に大量消費。人情の欠けらもない冷たい人々。
    昔はよかった…じゃないけど、もう少し温かみが戻ってきたらいいのになと思う。
    わたしも沢村さんやお母さまのように、日々の幸せといっしょに暮らしている人への心遣い、持ちすぎないように生きていこう。
    この本を読みながら、とりあえずは本棚の整理をして、蔵書をかなり減らした。
    滞留させずに回していこう。

  •  換気は大事ですが、部屋の中だけでなく心の窓もときどき換気が必要ですねw。そんな時、エッセイを眺めています。沢村貞子(1908~1996)「わたしの茶の間」、1992.12刊行、1986.5文庫化、2017.8復刊。著者は「60歳をすぎた今、どうやらやっとしあわせとは何かがすこしわかったような気がする」と仰っています。私も60歳ぐらいから幸せ感に気づいたような気がしますw。

  • 本書は、沢村さんの子供時代の思い出、女学校時代や若手女優時代のこと、年を経てからの生活、料理、和服、日々の暮らしの小さな幸せなどが綴られています。
    名の通ったベテラン女優でありながら、家事もそつなくこなし、贅沢しない質素な暮らしぶりがうかがえます。
    質素ながらも食へのこだわりは強く、かと言って贅沢なものを食べるということではなく、旬のものを美味しく料理し、旦那様と美味しくいただく。バブルの時代も通り抜けながらも、飽食に染まることなく、「身の丈に合った暮らし」を貫いておられたようです。

    私のお気に入りの一編は、「小さな内裏びな」。
    家庭教師をしながら通う女学校の修学旅行でみつけた小さなおひなさま。進学を考えていたので財布の紐をかたくしていたけれど、どうしても欲しくて思い切って購入。戦災をくぐり抜け、それからはお節句の時期以外も飾っていた。
    という話。

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著者プロフィール

1908年(明治41年)東京・浅草生まれ。俳優・エッセイスト。本名大橋貞子。日本女子大学在学中に新築地劇団に参加。前衛演劇運動に加わって投獄を経験する。34年、日活太秦現代劇部に入社、映画俳優としてデビュー。小津安二郎監督作品をはじめとした映画、舞台、テレビで名脇役として活躍した。生涯で出演した映画は100本以上。78年には、半生をとりあげたNHK連続テレビ小説「おていちゃん」が放送された。89年に俳優を引退。文筆にも長け、77年『私の浅草』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。ほか『貝のうた』『わたしの台所』『わたしの献立日記』など著書多数。96年(平成8年)没。

「2023年 『沢村貞子の献立 料理・飯島奈美3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

沢村貞子の作品

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